Q16 日本共産党は公共事業に反対しているのですか


公共事業に反対しているなど、とんでもない誤解です。国民の生活に必要な公共事業はやるべきことがたくさんあります。
 
特養ホームの不足は深刻で、入所を希望しながら自宅で待機せざるをえない人が、4万7千人もいます。これを解消するには、50人規模のホームを940カ所つくる必要があり、要する費用は4千億円になります。小中学校のプールの現状も改善が急がれます。全国の小中学校の中でプールのない学校は、6699校あります(98年度)。これらの学校にプールをつくるためには、約8千億円が必要です。病院などの福祉・医療施設、小中学校校舎などの教育関係施設、公共住宅の建設、生活道路の改善、公園の整備や建設、自然災害への備えなどなど、国民の暮らしに直接役立つ公共事業はもっともっと力を入れる必要があります。
 
ところが歴代の自民党政治のすすめてきた公共事業は、必要がないのないダム、港湾、空港、海に架ける橋、最近は都市の駅を中心にした超高層ビル街づくり、あるいは緊急を要しない新幹線や高速道路などが中心です。一時期は、市役所などをやたらに豪華にすることもはやりました。スパーゼネコンが独占しているムダな公共事業を、地域に密着した国民の暮らしに役立つ公共事業に切り替えることができるなら、不況にあえぐ地場の建設業界の仕事も増え、地域経済の活性化にも大きな力になると考えています。
 
そもそもいまの日本の公共事業のあり方は、国民の要求や必要から出発したものではありません。自民政府がアメリカに言われて、1995年度から2007年度までの13年間に630兆円を投入するとう「公共投資基本計画」を決めていたからです。最初の計画は、91年度から2000年度までの10年間に、430兆円を投入するものでした。
 
90年に海部内閣とブッシュ(現ブッシュ米大統領の父親)政権とのあいだで妥結した日米構造協議によるものです。この結果、80年代に30兆円前後で推移していた公共事業が93年には50兆円に急増しました。  その後94年に村山内閣は計画を見直し、95年度から2004年度までに630兆円を消化するよう拡大しました。アメリカの圧力を受け、7月の日米首脳会談でクリントン米大統領に規模拡大を約束したためです。しかし年60兆円もの消化は無理だったので、97年の橋本内閣のとき、アメリカの了解を得て3年間延長しました。
 
ところが、こうしたやり方が、膨大な財政赤字をつくりだし国民の批判が強くなると、公共事業の削減が政府の公約になりました。しかし、その内容は、私たちが「ムダな公共事業」と批判してきた八ン場ダムや関西国際空港の第二工事などそのままだし、道路事業も相変わらず必ず赤字になる高速道路最優先です。
 
都市再開発という高層ビルづくりはいっそう盛んです。小泉首相は「公共事業を削減した」といっています。確かに予算は少なくなっています。しかし、そのしわ寄せは全部国民のところに来ています。生活に必要な公共事業は「予算がない」ということで、ますます後回しにされたり、放棄しています。
 
みんなの力で世論を大きくし、こんな逆立ち公共事業を抜本的に変えさせる必要があります。