【さいたま市】九条俳句拒否 市に抗議/“検閲 表現の自由制限”

さいたま市大宮区の三橋公民館が「9条守れ」と訴えるデモを詠んだ、同館俳句サークル会員の俳句を「公民館だより」に掲載しなかった問題で、市民団体の人たちが15日、稲葉康久市教育長あてに抗議の申し入れを行いました。

申し入れたのは同区三橋地域住民有志の会、さいたま市革新懇、埼玉県平和委員会など7団体の人たち。日本共産党の山崎章、加川義光、守谷千津子の各市議が同席しました。

参加者は「市民の『学ぶ権利』を奪うものだ」「中立的な装いをしながら、実際には検閲によって表現の自由を制限している」と抗議し、俳句作者への謝罪と次号「公民館だより」への掲載、今後このような言論・表現の制限を行わないよう求めました。

三橋地域住民有志の会の女性(71)は「市や公民館は『一方の意見だけ載せるわけにはいかない』と言うけれど、俳句は意見ではなく『文芸作品』。俳句サークル全体で載せてほしいと決めた作品を載せなかったことに怒りを感じる」と訴えました。

応対した森田敏男生涯学習部長らは、公民館報に作品などを掲載する基準がないため、世論の分かれる内容の広告を掲載しないとことを定めた市広告掲載基準を準用して判断したと説明。現在、新たな基準を作っていることを明らかにし「今後の方針は検討中だ」と述べました。(赤旗2014年7月16日付より)