関東大震災 朝鮮人殺害 犠牲者追悼する会 さいたま市

朝鮮人犠牲者追悼会

姜さんの墓前で追悼する参加者=4日、さいたま市

日朝協会埼玉県連合会は4日、1923年9月1日に起きた関東大震災で、誤った情報を元に虐殺された朝鮮人犠牲者を追悼する会を、さいたま市見沼区で開きました。

関東大震災の最中、軍隊や警察、住民が組織した自警団によって多くの朝鮮人や中国人が虐殺され、埼玉では200人以上の朝鮮人が虐殺されました。見沼区の常泉寺には、同月4日に殺害された姜大興(カン・デブン)さんの墓があります。

追悼会では、常泉寺住職の読経に続き参加者が姜さんの墓前で焼香しました。

日朝協会埼玉県連の関原正裕副理事長が講演し、姜さんの殺害事件の概要と日本の朝鮮に対する植民地支配の歴史を説明しました。

関根氏は、安倍政権が教科書検定基準に「通説的な見解がない事項はそれを明示すること」との項目を追加するもとで、2017年度使用の高校歴史教科書検定では、ある会社の教科書について、朝鮮人虐殺の犠牲者をあいまいに修正させ、侵略と植民地支配の事実が薄められていると指摘。一方で、日朝協会などの運動で隠された歴史が少しずつ明らかになってきたとして「私たちの運動で安倍政権を追い詰めよう」と呼びかけました。

(2016年9月6日付「しんぶん赤旗」より)