埼玉県議選 2人区勝利へ奮闘

埼玉県政は上田清司知事の「オール与党」で、くらし・福祉を切り捨て、「戦争する国づくり」を押し付ける教育介入をしています。県政を変えるために、4月の県議選で議案提案権を持つ8人以上の共産党県議団を実現しようと、定数2の選挙区でも果敢に候補者を擁立し奮闘しています。


 

おかざき郁子県議候補=2015年1月11日、さいたま市

おかざき郁子県議候補=2015年1月11日、さいたま市

戸田市

市民の願いに応えようと現職市議が決意

 

戸田市区(定数2)では、4歳の子を持つ母親で市議の、おかざき郁子さん(44)が挑戦します。

「いま、戸田市には、税金徴収の功績をたたえた上田知事からの表彰状が掲げられています。戸田市は年間1千件もの差し押さえをおこない強硬な徴税をしています。県はそれを止めるどころか、もっとやれをあおっています。その一方で県議の海外派遣には2400万円も無駄遣い。県政はもっと住民の暮らしに目を向けるべきです」と話します。

おかざきさんは市議5期18年目で、任期を2年残しての立候補です。戸田市区では革新の県議の議席は36年間得られず、これまでも同市の党は県議選に挑戦してきましたが議席には届きませんでした。そのため“貴重な議席を失ってまで挑戦する意義はあるのか”という声もありました。「市でいっせいに行われている公共料金値上げに反対する運動を広げる上でも、市民に日本共産党の姿を示さなくては。県議選に挑戦して総選挙で寄せられた期待にこたえよう」と話し合いました。これを受けて、おかざきさんは「みなさんに市議として育てていただいた。今度は自分が体を張ってたたかうときがきたと思う」と決意しました。

戸田市区の現職県議は保守系無所属と自民党が占めています。今回、自民党が現職県議が引退を表明し、内部で候補者争いがおき、同党の陣営は分裂する見通しです。

「ある意味でチャンスです。戸田は若い、子育て中の世代が多い街です。同じ子育て世代であることを訴えながら、これまでつながりの薄かった無党派や保守の方々にもとびこんで支持を広げたい」と、おかざき候補は連日、朝晩、戸田市内の三つの駅頭に立って、市民に県議選への挑戦を報告し、支援を訴えています。

 


 

街頭で訴える青柳しんじ県議候補

街頭で訴える青柳しんじ県議候補

さいたま市見沼区

命と暮らし、憲法守る議席何としても

 

さいたま市見沼区では、定数2の県議選には青柳しんじ(67)=新=を、定数8の市議選には戸島よし子(64)=現=、とばめぐみ(55)=新=の両氏を立て、「県議奪還と市議の複数獲得」をめざしています。

県議会では、自民党を中心に、改憲を主張し、過去の侵略戦争を美化・肯定する勢力が多数を握っています。改憲右翼団体・日本会議の地方議員連盟に名を連ねる県議が議会のおよそ半数を占め、教育内容や教科書選定への介入、明文改憲や日本軍「慰安婦」問題での「新談話」を求める意見書の可決強行など“やりたい放題”。見沼区選出の自民党県議はその急先鋒に立っています。

「今年は戦後70年。戦争か平和かの大きな曲がり角にきています。二度と日本を戦争する国にしないために憲法9条を守り抜きます」。連日、街頭でマイクを握る青柳さんは、命と暮らし、憲法を守る議員を何としても県議会に送り出してほしいと訴えています。

県立小児医療センター(同市岩槻区)の、さいたま新都心(同市中央区)への移転計画も県政の大問題です。青柳さんは宣伝やビラで「新都心の大型開発の失敗の穴埋めに知事の思いつきで進められた計画です。患者と家族の願いは現地存続です」と訴えています。患者の家族が「私の思いと同じことを言ってくれている。頑張ってほしい」と電話をかけてくるなど共感が広がっています。

さいたま市政も、国の悪政そのままに大型開発を推進し、下水道料金の大幅値上げなど市民に負担増を強いています。暮らしを守る共産党市議団の役割は大きくなっています。

県議選は自民、民主の現職に共産が挑む三つどもえの様相で、市議選は共産、自民、公明、民主、無所属の各党派があらそい、2人程度がはみ出す見込みの激戦です。

党と後援会は激戦を勝ち抜くために、街頭、駅頭での宣伝や対話・支持拡大を連日行い、約7000人まで増やしてきた後援会員を1万人に伸ばして選挙をたたかおうと奮闘しています。(赤旗2015年1月26日付より)