年齢制限は高齢者差別/重度障害者医療費助成 秋山議員批判 埼玉県議会

埼玉県議会定例会は22日、知事提出議案64件を可決・認定・同意、1件を継続審査にし、閉会しました。

日本共産党は2014年度決算認定など5議案に反対。決算認定について討論した秋山文和県議は、今年1月、重度心身障害者医療費助成制度の対象から65歳以上で新たに重度障害者になった人を除外したことを批判。「65歳までに資産形成されている」とした除外の理由について「この考えを広げていけば、65歳以上のあらゆる福祉や社会保障は『過剰・無駄』にされる。障害者差別と同時に高齢者を差別する年齢制限は認められない」と述べました。

金子正江県議は、県平和資料館(東松山市)の指定管理者を更新する議案について「直営に戻すべきだ」と主張しました。直営から指定管理者制度にされた3年前、館長職と、その諮問機関である平和・遺族団体、有識者からなる運営協議会が廃止され、現在の資料館の運営は、来場者が軍服を着て記念撮影を行うなど「戦争の悲惨さと平和の尊さを後世に伝える」館の役割にふさわしくない実態になっていると指摘。「県直営のもと第三者機関の意見を尊重すべきだ」と述べました。

戦争法について「誠実で丁寧な説明と再審議を求める」請願は、共産党、民主党・無所属の会、無所属改革の会の3会派が賛成しましたが、自民党、公明党などの反対で不採択になりました。

(しんぶん赤旗2015年12月24日付より)

議員交通費 実費支給案を否決/埼玉県議会閉会 自民だけ反対

埼玉県議会定例会は15日、閉会しました。議員提案の議員費用弁償(交通費)を定額支給から実費支給に改める条例改定案は、自民党を除く5会派が賛成しましたが、自民党が反対して否決されました。

同条例案は会派「無所属県民会議」が前回定例会に提出し継続審議になっていたもの。討論で日本共産党の秋山文和県議は「今定例会で実施されていれば550万円以上の節約になった」と指摘して賛成しました。自民党は反対討論しませんでした。

この日の定例会では、知事提出議案のうち12件を原案通り、介護保険法施行条例の改定議案については修正して可決しました。共産党は知事提出議案にすべて賛成し、自民党が提案した同条例修正案には反対しました。

修正案は、介護事業者がサービス実施にあたって守るべき一般原則の適用範囲に関するものです。討論で共産党の柳下礼子県議は「原案に不備はなく修正するまでもない」と指摘。修正は自民党が上田清司知事との対立を持ち込んだもので「介護制度や高齢者をまじめに心配する県民の気持ちを踏みにじるものだ」と述べました。また、自民党が他会派に十分な検討の時間を与えず委員会での採択を強行したことを批判しました。

(しんぶん赤旗2015年10月16日付より)

【越谷市】浸水でトラックなど被害 住民、片付けに追われる/伊藤参院候補ら調査

住民から被災状況を聞く(左から)金子県議、山田市議、伊藤候補=2015年9月11日、越谷市

住民から被災状況を聞く(左から)金子県議、山田市議、伊藤候補=2015年9月11日、越谷市

日本共産党の伊藤岳参院埼玉選挙区候補は11日、台風18号の影響による大雨で広い範囲が浸水した越谷市を訪れ、金子正江県議、山田大助市議と状況を調査しました。

越谷市では床上134軒、床下292軒の浸水被害(市調査11日午後4時現在)が起きました。

調査に訪れた同日午後には、水はほとんど引き、住民は片付けや清掃に追われていました。

型枠工事会社の東大野民男社長(63)は、新方川沿いの大杉地区にある資材置き場が胸の高さまで浸水し、フォークリフト2台、トラック3台が故障。「保険金では損害にとても足りない」と肩を落としました。

同じ新方川沿いの弥栄町地区の女性は、雨水が庭まで押し寄せてきたことやトイレの水が流せなくなったこと、避難施設の周辺も水が多く近づけなかったことなどを話しました。

市役所では、担当者から被害状況や対策などを聞きました。伊藤氏は、市民への情報伝達の改善などを求めました。越谷県土整備事務所では秋山文和県議も合流して、県の対応を聞きました。

伊藤氏は「観測史上最多の大雨ということだが、水害が起きた原因の究明や対策を行政に求めていきたい」と話しました。

(しんぶん赤旗2015年9月12日付より)

埼玉県議会 「廃案要求」請願の採択を/戦争法案で秋山議員主張

埼玉県議会総務県民常任委員会で6日、安保関連法案(戦争法案)の廃案または慎重審議を求める請願4件が自民、公明の反対で不採択となりました。民主党と無所属は「慎重審議」の請願には賛成し、「廃案」請願には反対しました。

日本共産党の秋山文和県議は採択を主張。討論で「戦争法案」の違憲性を多くの憲法学者や元内閣法制局長官が指摘し、世論調査では「法案に反対」が約6割、「政府の説明は不十分」が約8割にのぼるとして、国民の声に応えるべきだと述べました。自民党は、秋山氏の指摘には応じず「防衛は国が処理すべきものだ」として反対しました。

新日本婦人の会県本部が提出した、幼稚園保護者の負担軽減補助金の復活を求める請願は、自民党の動議で継続審査となりました。

(しんぶん赤旗2015年7月8日付より)

戦争法案 知事の見解は/埼玉県議会 秋山氏 初質問で迫る

質問する秋山県議=2015年6月29日、埼玉県議会

質問する秋山県議=2015年6月29日、埼玉県議会

埼玉県議会で6月29日、日本共産党の秋山文和県議(春日部市選出)が初の一般質問に立ち、「戦争法案」について、上田清司知事に「県民の命と暮らしに責任を負う立場で」見解を表明するよう迫りました。上田知事は、法案について明言を避けました。

質問で、秋山氏は、法案が立憲主義を否定し、憲法9条を破壊するものだと批判し、廃案にするべきだと主張。埼玉で「戦争法案」反対の1万人集会が開かれたことに触れ、上田知事に法案への見解を問いました。

上田知事は、法案について「結論めいたことを述べることは差し控えたい」と答える一方で、「憲法9条の意義は評価するが、自衛隊や日米安保条約も大きな役割を果たしてきた」と話しました。

秋山氏は、米軍横田基地へのオスプレイ配備について、埼玉上空への飛来も必至だと指摘し、配備撤回を主張しました。

上田知事は「配備撤回を求める考えはない」と答弁。秋山氏が再質問で横田基地の北部に位置する飯能、日高、入間の3市がオスプレイ配備や飛来に反対していると指摘し「3市と協議し、配備しないよう申し入れるべきだ」と迫ると、知事は「現実に住民が危険だという認識はしている。3市と協議し、防衛局あるいはアメリカ政府から説明を受けたい」と答えました。

(しんぶん赤旗2015年7月2日付より)