埼玉県ふじみ野市で公立保育所2カ所を廃止する計画が発表された問題で、日本共産党市議団は23日、高畑博市長あてに撤回を求め申し入れました。
市は、市議会閉会後の6月16日に、耐震強化不足を理由に市立西保育所と亀居保育所の2カ所を2015年3月に廃止する計画を発表。さらに、22日に開かれた高畑市長と両保育所の保護者との「ふれあい座談会」で、市長は亀久保、鶴ヶ岡の両公立保育所も16年3月に廃止する考えを明らかにしていました。
塚越洋一市議団長らが、公共施設を廃止するという重要な事案を突然市長権限だけで決定して発表するやり方は「議会軽視だ」と批判。耐震性の不足を理由にすぐ廃止することは、市の行政責任を縮小・放棄するものだと指摘し「耐震性が不足しているのなら緊急補強工事を実施し、計画的に建て替えを行うべきだ」と求めました。
市側は、亀久保、鶴ヶ岡の2カ所の廃止について「決定したわけではない」とし、西、亀居の2カ所の廃止は議会中の6月12日に決定したことを明らかにしました。その上で「代替施設をどうするのかも含めて、全体の中で検討したい」と述べました。
計画 市が突然発表
保護者ら批判 白紙撤回要望
埼玉県ふじみ野市の公立保育所2カ所を廃止する計画は、6月16日、6月定例市議会が閉会した直後に各会派の代表が集められ、突然市から発表されました。
同市の2012~14年度までの「3か年実施計画」では公立保育所廃止について触れておらず、今年度の当初予算では耐震性に問題のある西、亀居、亀久保、鶴ヶ岡の4市立保育所の緊急耐震工事の費用2000万円が計上されていました。
市内には来年度から民間の認可保育所3施設が新設される予定ですが、うち2施設には園庭がありません。
保護者らは「どの子も安心して預けられる保育を保障する市の公的責任を放棄している」など批判の声を上げ、計画の白紙撤回を求める要望書を市に提出するなどしています。(赤旗2014年7月25日付より)