表現の自由や公民館のあり方を考える市民の集いが10日、さいたま市内で開かれ、約100人が参加しました。
同市の公民館で昨年6月、俳句サークル会員が互選した「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」の俳句が公民館だよりへの掲載を拒否された問題がテーマ。
元NHKプロデューサーの永田浩三・武蔵大学教授が講演して、戦後の民主主義を育ててきた公民館の役割を語りました。
「九条俳句」問題では、市民の発表を後押しする立場の公民館が、逆に制限する側になったと批判し、「公的なものが表現者を守らなくてどうするのか。社会の因習や弾圧から民主主義や理想を守るのが公的機関の役割」と指摘しました。
集会では、東京都国分寺市や埼玉県新座市などで、憲法9条や日本軍「慰安婦」問題、原発ゼロをテーマにした展示が行政や議会の介入で不許可にされた実態が報告されました。さいたま市は「九条俳句」問題で不掲載の姿勢を崩しておらず、参加者は、運動をさらに大きくしていくことを確認しました。
(しんぶん赤旗2015年6月12日付より)