国が羽田空港(東京都大田区)の離着陸本数を増やし、離着陸ルートを住宅密集地上空に変更する計画を進めている問題で、さいたま市南区の住民でつくる「羽田空港増便問題を考える会」は24日、同市で「つどい」を開きました。参加者から騒音や落下物の危険を指摘する声が相次ぎました。
国土交通省は増便にあたり、離着陸ルートを海上から市街地の上空に変えようとしています。上空300㍍ほどを低空飛行する品川区など東京都各区をはじめ、900~1500㍍上空を飛ぶ、さいたま市南部や川口、戸田、蕨各市など埼玉県内でも懸念や反対の声が上がっています。
つどいでは、品川区でルート変更反対の運動に取り組む秋田操さんや、さいたま市の航空安全研究者、計画のルート直下に住む市民らが発言しました。
日本共産党の守谷千津子市議も発言し「経済効果を理由に住民の安全・安心をないがしろにしている」と、計画推進・容認の国や市の姿勢を批判しました。
参加者からは「騒音がひどくなったら住みたいと思う人がいなくなる」「命や健康より経済を優先していいのか」などの声があがりました。
参加者は、計画について市民に十分知らされていない現状を確認し、市民に情報を届け、増便・新ルート計画見直しの世論を大きくするため、署名などに取り組むことを決めました。
(「しんぶん赤旗」12月27日付より)