埼玉県議会定例会は27日、2017年度当初予算案などを可決して閉会しました。
日本共産党は一般会計や水道用水供給事業会計、流域下水道事業会計予算案などに反対しました。討論で柳下礼子県議は、予算案について▽八ツ場(やんば)ダムなど無駄な公共事業を推進している▽乳幼児医療費など県単独3医療費助成制度について、市町村への補助率を財政力で差別している▽農家を支援する農林部職員を減らし続けている─ことなどを批判しました。
秋山文和県議は、県5ヵ年計画案に反対討論しました。計画全体を貫いている上田清司知事の基本姿勢について、安倍政権の大企業優先、農業切り捨て政策に対抗する立場になっていないと指摘しました。
秋山氏は、高齢者福祉では、特別養護老人ホームの待機者解消などの基盤整備目標を取り下げ、要介護認定率を施策指標にしてしまったと批判。中小企業支援では「経営革新計画の承認件数」を指標にしているが、経営を支援する低利子・無担保無保証融資の件数を施策目標にすべきだと述べました。
さらに、農業施策では「農業の集約化」ばかりでは未来がなく、小規模家族経営を含めたすべての農家を視野に入れた支援をすべきだと主張。教育では、全国学力テストの平均正答率を初めて施策指標にしたと批判し、競争教育を進めるのではなく、少人数学級など教育条件の整備を急ぐべきだと主張しました。
(「しんぶん赤旗」3月28日付より)