埼玉県議会は議会最終日の11日、高校日本史教科書採択の再審査を求める決議を賛成多数で可決しました。日本共産党は反対しました。
県議会文教委員会は高校日本史教科書採択をめぐり、2回の閉会中審査を開き、「日の丸・君が代問題」で「一部の自治体で強制の動きがある」と記述した、実教出版の教科書を選定した学校の校長を呼んで質疑を行うなどして、学校選定の通りに採択した県教育委員会に執ように再考を求めていました。
討論で日本共産党の村岡正嗣県議は、文教委員会が閉会中審査を開き、県教委に教科書採択の再考を求めたことは「教育行政の自主性を脅かす不当な政治的介入だ」と批判。生徒の実情にあった教科書を選定した各学校の判断を、県教委が尊重したことは当然だと指摘し、「採択結果を県議会は尊重すべきだ」と主張して、決議に反対しました。
討論では、他会派の議員からも「日本を悲惨な戦争に導いた軍国主義教育の過ちを忘れてはならない」など反対意見が相次ぎ、賛成した会派は自民党と保守系会派「刷新の会」のみでした。
日本共産党が採択を求めた、「『高校日本史教科書採択』の再審査を求める決議の撤回を求める請願」(新日本婦人の会提出)は、自民党、民主党、刷新の会などの反対で不採択となりました。(赤旗2013年10月13日付より)