埼玉県東松山市(森田光一市長)が市職員の研修として自衛隊に体験入隊させていた問題で、日本共産党市委員会は9日、市内で学習会を開きました。
市は6月、航空自衛隊熊谷基地での体験入隊に入庁2年目の市職員13人を参加させました。
「規律意識の向上、社会性や協調性を養う」ためとして、防衛教養の講習、集団歩行、「気を付け・休め」などの基本教練を体験させました。自治体職員の体験入隊は県内では初めてです。
学習会で、自治労連県本部の畔上(あぜがみ)勝彦委員長は「自衛隊の本質的な役割は殺傷や制圧です」と述べ、自治体職員とは相容れないと指摘しました。
東日本大震災で自らの判断で被災者支援にあたった職員の活動を紹介し、「規律というが、自分たちで考え、判断できなければ求められる役割は果たせません」と強調。国の悪政のもと「法令に従って仕事をするだけでは住民は守れません。常に憲法の視点に立つことが公務労働者に求められています」と語りました。
日本共産党の蓮見節(たかし)市議は、命令に忠実な自衛隊と住民を守る市職員では求められる資質が正反対であることなどを9月市議会で追及したことを紹介し、「再び体験入隊を行わないよう市に迫っていく」と語りました。(赤旗2013年11月13日付より)