23日告示(8月9日投票)された埼玉県知事選。さいたま市のJR浦和駅東口で行われた「民主県政の会」の柴田やすひこ候補(62)の第一声には、駅前をいっぱいにする聴衆が集まり、「戦争法案が一番の争点だ」との訴えに「そうだ」「頑張れ」などの声援と拍手が送られました。
柴田氏は「『戦争法案ノー』の全国の思いがかかった選挙だ」と訴え、必勝の決意を語りました。
応援のマイクを握った元済生会栗橋病院院長補佐の本田宏医師は「戦争法案が通ったら確実に医療費や教育予算は削られる」と語り、同じく応援に立った青年や子育て中の母親からも「戦争法案に反対できない知事は失格」「平和の願いを託せるのは柴田さんだけ」と、柴田候補への期待を述べました。
応援に駆けつけた日本共産党の梅村さえこ衆院議員は「戦後70年、平和を守る声を広げていくためにも、必ず柴田さんを当選させましょう」と訴えました。志位和夫委員長の「柴田やすひこ候補とともに戦争法案を断じて許さない県民の声を大きく広げよう」とのメッセージが紹介されました。
共産党県議団の5人全員が柴田氏と並んで立ち、柳下礼子団長があいさつしました。
戦争法案言及なし
現職の上田氏 自民の塚田氏
埼玉県知事選で、現職の上田清司候補(67)と、自民党県連推薦の塚田佳祐候補(58)は23日の告示日第一声で、戦争法案について一言も言及しませんでした。
浦和駅西口で第一声をあげた上田氏は、圏央道の整備など大型開発の推進に意欲を表明。医療費無料化の対象年齢が近隣都県よりも低い現状があるにもかかわらず、「何でもかんでも病院に行かないようにしたい」と述べ、受診抑制を強める診療体制の見直しを主張しました。
憲法9条の書き換えを持論とする上田氏ですが、安倍自公政権が成立に固執する憲法違反の戦争法案については一言も触れませんでした。
大宮駅東口で第一声をあげた塚田氏は、県の有効求人倍率や医師数が全国最下位まで転落したことを取り上げて、上田知事批判を展開する一方、県政与党として上田県政を支えてきた責任は不問に付しました。
(しんぶん赤旗2015年7月24日付より)