日本共産党埼玉県議団は26日、研究者や県民の幅広い意見を聞くことなく県平和資料館をリニューアルした問題で、公開研修会を川口市で開きました。
県平和委員会の二橋元長事務局長が、平和資料館の現状と課題を説明しました。
同館は1980年代に全国的に広がった「平和のための戦争展」の運動や、平和を求める県民の声を受けて県が建設し、93年に開館。昨年20周年を迎え、一時休館し、10月にリニューアルオープンしました。
二橋氏は、同館が「昭和史年表」の項目を大幅に減らし、「『慰安婦』問題」「南京大虐殺」などの記述や埼玉県に関する事件でも「熊谷空襲」や「秩父事件」などを削除したことをあげ、「歴史の事実から目を背け、学べない資料館となっている」と批判しました。
問題の背景に、安倍政権の「戦争する国」づくりの暴走や、上田清司知事が「慰安婦はいたが、従軍慰安婦はいなかった」などと発言するなど歴史認識の問題があると指摘。「平和を学ぶことができ、埼玉の歴史が分かる資料館をめざし、県知事選や県議選で力を合わせよう」と呼びかけました。(赤旗2014年5月27日付より)