来春のさいたま市議選10選挙区の中で最も少ない西区で、大塚たけひで候補(39)=新=は、山城屋せき市議が勝ち取ってきた日本共産党の議席を何としても引き継ごうと全力をあげています。
介護職員から一転して市議への挑戦です。介護の現場では高齢者が安心して暮らせるよう献身してきましたが、社会保障や福祉がゆき届かず劣悪な生活を送らざるを得ない高齢者を何人も見てきました。
制度に疑問抱き
認知症にかかった夫と障害を持つ妻子の家庭を支援することになったとき、介護保険サービスでは受け止めきれませんでした。生活を立て直すため、本来の業務以外の仕事にも奔走。生活の見通しが立ち、家族の「やっと生きていけそうです」という言葉にほっとすると同時に、困っている人を救えない制度のあり方に疑問を抱きました。
「福祉の心」で働きたいと思っても立ちはだかる制度の壁。さらに社会保障や福祉の改悪を進める安倍内閣に怒りを感じています。「高齢者がひどい生活を強いられているのは個人の責任ではなく、政治の責任です」と大塚候補。
日本共産党に関心を持ったのは1年ほど前。他党が大企業・大金持ち優遇の自民党と大差がないのに対し、国民一人ひとりのための政治を目指して市民とともに奮闘する共産党に心引かれたと言います。山城屋市議の勧めもあって今年4月に入党。要請を受けて立候補を決意したのは6月でした。
「市議なら人のために役立てることも多いはず。チャンスと思いました。共産党なら胸を張って支持してほしいと訴えられます」
バトンを託す山城屋市議は「大塚さんは優しく、誠実な人柄です。3年前に取り戻した西区の共産党の議席を引き続き確保し、市民の暮らしを守るために頑張ってほしい」と語ります。
経験を生かして
8月から対話や宣伝に力を入れています。そこでも気になるのは1人暮らしの高齢者や障害者など社会的な支援を必要とする人たちです。
「必要なサービスが受けられない『介護難民』をなくすため、経験を生かせればと思います。市民のみなさんと力を合わせて市政を動かし、何らかの福祉の手が差し伸べられる状況をつくりたい。そのためにも、何としても共産党の議席を守ります」と意気込みを語ります。
3児の父でもある大塚候補。子どもたちにとっても安心・安全な社会をつくろうと決意しています。「通学中の子どもが事故に遭わないよう安全な道路を整備し、水害にも強いまちづくりに力を入れます。クリーンエネルギーを普及させ、原発のない社会を子どもたちに手渡したい」
大塚候補の略歴
郵便局員を経て、介護福祉士へ。約10年、西区の訪問介護施設に勤め、介護事業の統括責任者を歴任。
(赤旗2014年10月3月付より)