歴史の事実学び続けよう、関東大震災朝鮮人犠牲者を追悼

日朝協会埼玉県連合会は4日、さいたま市見沼区の常泉寺で「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼会」を開き、約人が参加しました。

1923年9月1日に起きた関東大震災の際、誤った情報により多くの朝鮮人が自警団によって殺されました。常泉寺には、同4日に片柳村(現さいたま市見沼区)で殺された、当時24歳の姜大興(カン・デフン)さんの墓があります。追悼会では、参加者が姜さんの墓前に焼香しました。

日朝協会埼玉県連の関原正裕会長が、当時の資料も示して事件の概要を解説し、犯人の一人が元軍人だったことに触れ、日本の軍隊は1920年に中国と朝鮮の国境地帯の間島(かんとう)で朝鮮人の独立運動家を虐殺するなどしてきたと指摘。「この事件は自警団という一般民衆が起こした犯罪であると同時に、日本が植民地戦争を進めるなかで、軍隊でも『不逞(ふてい)鮮人は殺してもいい』という意識がつくられた」と述べました。

日本共産党の梅村さえこ衆院北関東比例予定候補が「民族差別とは無縁の社会をつくるためにも、歴史の事実を学び続け、若い人たちにも伝えていきましょう」とあいさつしました。

塩川・柳下氏保健所訪問/地域保健法改正を

埼玉県狭山市の県狭山保健所を、日本共産党の塩川鉄也衆院議員と柳下礼子県議が8月20日、訪問しました。平井明美所沢市議、大澤恵美子狭山市議、佐藤匡(ただし)入間市議、金子敏江飯能市議が同席しました。

川南(かわみなみ)勝彦所長らは「コロナ感染者急増によって、4月は職員の負担が重く、土日もなく夜11時や12時まで帰れなかった職員もいた」と語りました。

職員増員について、「患者と直接接する積極的疫学業務は保健師にしかできない。当面は派遣会社からの保健師・看護師を増員していくが、市町村の保健師の協力もお願いしたい」と訴えました。知事に医師や保健師といった専門職の増員を強く要望したと話しました。

国への要望として、近隣の飯能保健所や所沢保健所の廃止が負担を重くしたことから、地域保健法の改正などを求めました。

塩川氏は「かつて3か所あった保健所が1か所に集約されたことが職員の過重負担の根本原因だ。保健所の増設や保健所はじめ専門職の配置基準を定めるなど抜本的な増員を求めたい」と述べました。

●地域の公的病院守れ 久喜でシンポ

埼玉県北東部の利根市地域の医療や介護、福祉を考えるシンポジウムがこのほど、久喜市で開かれ、120人が参加しました。
同市では、医師不足などが原因で昨年、公的病院の厚生連・久喜総合病院が民間譲渡されたほか、済生会栗橋病院の急性期病床の加須市への移転が計画されるなど地域医療への市民の不安が広がっています。
 発言した「済生会粟橋病院の存置存続を求める市民会議」の梅沢佳一事務局長は、市民をあげて同病院の移転反対に取り組んでいることを報告。済生会本部が移転を決定するまで今後1年以上かけて調査を行うとしていることから「移転は決まっていない。市内で唯一の公的病院を残すために運動を進めたい」と語りました。
日本共産党の石田利春市議は「現地存続のために、久喜市は済生会栗橋病院への支援内容を具体的に示すべきだ」と述べました。
コーディネーターの本田宏医師は、埼玉県の医師不足の実態を語り、医師の抜本増員や医療補助職員の充実を訴えました。
シンポジウムに先立ち、三重短期大学の長友薫輝教授が、病院の合併・買収に見られる医療の市場化と医療費抑制政策について講演。医療の市場化は「健康格差」を拡大さると指摘し、住民参加で、まちづくりの視点から医療整備を進めるべきだと語りました。
(「しんぶん赤旗」6月28日付より)

●新配水池建設ストップへ 水道問題を考える会が町民集会 小鹿野町

水道事業広域化による町の浄水場の廃止に反対している埼玉県小鹿野町の住民団体「水道問題を考える会」(水村健治代表)は19日、水道施設の統廃合計画の要となる新配水池建設をストップさせようと町民集会を開き、約50人が参加しました。

小鹿野町を含む秩父郡1市4町の水道事業は2016年4月、秩父広域市町村圏組合の事業に統合されました。広域化による施設統廃合で、同町では「小鹿野浄水場」などを廃止し、代わりに秩父市の荒川から取水した水を町に配水する計画があり、配水池の新設が進められています。

集会で「考える会」は、「広域化事業の3分の1は国の補助金が出る」という統合前の町の説明に対し、16年度は予定額の65%しか国の補助が出なかったことなど、町民への約束違反が起きていると指摘しました。

参加者は「広域化の前提が崩れている」「浄水場を廃止した後、荒川から取水できない事態が起きたら取り返しがつかない」「広域化が民営化につながらないかと不安」などと話し合いました。

集会は、▽小鹿野浄水場の継続保全▽秩父ミユーズパーク配水池建設の中止▽国庫補助金減額などの説明責任を果たすこと―を町に求める決議を採択。町長や町議への公開質問や町民に問題を知らせる宣伝など、活動方針を確認しました。

(「しんぶん赤旗」4月26日付より)

●悪政打開 市民+野党で 「オール1区連絡会」が講演と交流の集い 4野党代表あいさつ

市民と野党の共闘の前進へ手をつないだ、「オール1区」の会と地域代表と野党代表=11日、さいたま市

さいたま市で11日、市民の力で野党共闘を前進させようと、「講演と交流―埼玉1区のつどい」が開かれ、220人が参加しました。「安保法制廃止・立憲主義回復をめざすオール1区連絡会」が主催しました。

山ロ二郎法政大学教授が講演。安倍政権のもとで、民主主義が破壊され政治の劣化が危機的状況になっていると指摘し、打開の突破口としての野党共闘の重要性を語りました。

日本共産党、民進党、自由党、社民党の各代表があいさつしました。

共産党の、とばめぐみ衆院埼玉1区候補は「安倍政権に対し、野党4党が本気で力を合わせなければならないと固く決意しています」と語りました。

社民党県連の佐藤征治郎代表と自由党県連の松崎哲久代表も野党共闘を前進させると表明。民進党の武正公一衆院議員の秘書が出席し、武正氏のメッセージを代読しました。

参加者の意見交流では、つどいに向けて、無党派や野党のポスターを貼っている家庭などに300枚の告知ポスターを貼りだした「オール緑区の会」の報告や、「学費値下げ・給付制奨学金拡充などの要求を掲げて野党共闘を進めたい」とした若者の発言がありました。

「オール埼玉総行動」の小出重義実行委委員長があいさつしました。

(「しんぶん赤旗」3月17日付より)