日朝協会埼玉県連合会は4日、さいたま市見沼区の常泉寺で「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼会」を開き、約人が参加しました。
1923年9月1日に起きた関東大震災の際、誤った情報により多くの朝鮮人が自警団によって殺されました。常泉寺には、同4日に片柳村(現さいたま市見沼区)で殺された、当時24歳の姜大興(カン・デフン)さんの墓があります。追悼会では、参加者が姜さんの墓前に焼香しました。
日朝協会埼玉県連の関原正裕会長が、当時の資料も示して事件の概要を解説し、犯人の一人が元軍人だったことに触れ、日本の軍隊は1920年に中国と朝鮮の国境地帯の間島(かんとう)で朝鮮人の独立運動家を虐殺するなどしてきたと指摘。「この事件は自警団という一般民衆が起こした犯罪であると同時に、日本が植民地戦争を進めるなかで、軍隊でも『不逞(ふてい)鮮人は殺してもいい』という意識がつくられた」と述べました。
日本共産党の梅村さえこ衆院北関東比例予定候補が「民族差別とは無縁の社会をつくるためにも、歴史の事実を学び続け、若い人たちにも伝えていきましょう」とあいさつしました。