党埼玉東部南地区が「草加市議選にあたって」(声明)を発表

日本共産党埼玉東部南地区委員会が、10月16日告示・23日投票の草加市議選に関する声明を発表しました。以下、ご紹介します。
PDF 声明 草加市議選にあたって

草加市議選にあたって

               2022年9月
日本共産党埼玉東部南地区委員会

一、草加市議選が10月16日告示、23日投票でたたかわれ、日本共産党は現職の大里陽子、新人の佐藤敬治、おなじく新人の三浦八千代、元職の平野厚子の4名を擁立してたたかうことを発表しました。3名の元党市議が党を飛びだし別会派をつくり、党支持者のみなさんに多大な心配とご迷惑をおかけしました。今度の市議選で日本共産党はこうした困難を乗り越え、市民の命と暮らしを守る市議団を再建・強化し、党としての市民のみなさんに対する責任を果していく決意です。

二、日本共産党埼玉東部南地区委員会は、2020年9月に日本共産党市議だった佐藤憲和、斎藤雄二、石田恵子の3名の市議について、党員としての資格を失っていると判断して除籍しました。3名の市議は、同市議団の元市議がおこしたセクハラ問題について機関の判断に納得できないとのことで、話し合いをしている途上で離党届を郵送し、別会派を結成するという党を分裂させる行為をおこないました。日本共産党は、元市議がおこなった行為について、社会的道義に反するものとして、規約にもとづく処分と議員辞職勧告の方針をもつとともに、被害者の「二次被害」を防ぎ、被害者の尊厳を守ることを問題処理の第一に考えるとの方針をもちました。加害者自身がセクハラ行為に対して「(被害者の)〝仕事のことなら聞きたい、話したい〟との気持ちに付け込んだ最悪の行為だった。合意があったとは思いません」「私の行為は確信犯だったと思います。これは職務上の地位を利用した行為であり、パワハラと言われても過言ではない。また、女性の尊厳を無視した行為であり、セクハラだったと思います」と述べています。これだけ明確になっているにも関わらず3名の市議は、「被害者にも責任がある」として、被害者を加害者と同列に扱い、「加害者だけでなく被害者も辞職させ、事態を公表するべき」という立場をとりました。このことは、今日のジェンダー平等を求める社会の到達点から見ても厳しく戒められていることです。3名の市議が主張するように、もし党が被害者名までも公表するならば、党自身が被害者をさらに苦しめてしまう「二次被害」に追い込む加害者になりうるものであり、「被害者までも公表せよ」との主張は絶対に認められるものではありませんでした。

3名の市議は、自分たちの意見が通らないことを理由に、機関との話し合いの途上で離党届けを出して党を飛び出し、別会派をつくるという行為に走りました。離党届と別会派結成に際し、佐藤市議は「共産党が事実を公表せずに対応を遅らせた。問題の隠ぺいだ」とマスコミに語り、産経新聞は、「草加の共産党市議団消滅」と書き、「公明新聞」は一面で「草加市議会で共産党会派が消滅」「共産党の隠ぺい体質が会派消滅という異常事態を招いた」と報道し、草加市だけでなく全国の党に打撃を与えるものとなりました。

3市議は「中央委員会が異論を排除」と述べていますが、「被害者議員も辞めさせる」との自分たちの意見を絶対化して機関の意見に耳を貸さなかったというのが事実であり、彼らが、自分たちの意見が受け入れないからと離党届を送り、別会派をつくる動きが見えたとき、党機関が離党届の撤回を求めて努力したにもかかわらず強行したものです。党活動のなかでは意見の相違は当然起こりうるものであり、日本共産党は「異論」でもって「排除」することはありません。党規約は、「決定に同意できない場合は、自分の意見を保留することができる。その場合も、その決定を実行する」と、「異論」を認めたうえで、行動の統一を求めています。3人は、この規約を守ることができなかったということです。

三、党を除籍された3名の市議は、その後も自分たちの行動を正当化するため、様々な日本共産党攻撃ととともに、被害者市議の尊厳を傷つける言動を繰り返しています。被害者である日本共産党市議に対して、「あなたにも問題があった」「(被害者は)そういう人物だ」との人格を貶めるような噂が広げられ、それが今でも継続しています。被害者である党市議は、「二次被害」で尊厳を深く傷つけられています。しかし、そうしたなかでも日本共産党議員として、市民に対する議員としての責任を果すために懸命に努力してきました。突然一人になり、しかも議員一期目という経験のないなかで党の政策を学び、その立場から議会活動を懸命に続けてきました。福祉や暮らし、教育問題など様々な課題をとりあげ、市民要求実現のために力を尽くしてきました。

四、今度の草加市議選は、こうした経過のうえに立ってたたかわれる選挙です。何よりも、この間の困難を乗り越えて、4名の議員団を確立し、市民の命・暮らしを守る力をつくるたたかいになります。弱肉強食、格差と貧困を広げてきた自民党政治のもとで、新型コロナの感染拡大や異常な物価高騰で市民の暮らし・命がこれまでになく脅かされています。市民の暮らしを守るためには、市政での市民要求実現の諸活動に全力をつくすことはもちろん、市民の苦難の根源である国の政治のありかたをも転換しなければなりません。そこに日本共産党の役割があります。その責務を果たすために全力をつくす決意です。

 いま岸田政権は、「国葬」問題や「統一協会と政治家との癒着」問題とともに、新型コロナ対応や物価高騰対策の無策で国民の批判を浴び、深刻な行き詰まりに直面しています。一方で軍事費を2倍化し、憲法9条を変えて「戦争する国づくり」への道をすすめています。この道をすすめるならば、平和も暮らしも押しつぶされます。どうしても日本共産党の前進が必要です。草加市から「岸田政権ノー」の審判を下すために、なんとしても日本共産党を伸ばしてください。

 また日本共産党は綱領を改定し、「ジェンダー平等社会をつくる。男女の平等、同権をあらゆる分野で擁護し、保証する。女性の独立した人格を尊重し、女性の社会的、法的な地位を高める。女性の社会進出・貢献を妨げている障害を取り除く。性的志向と性自認を理由とする差別をなくす」と明記しました。この市議選で勝利することが、被害者を守り、ジェンダー平等社会実現への大きな一歩になると考えています。

みなさんのご支援を心からお願いするものです。

以上