【所沢市】「育休退園」やめさせよう 保護者・保育士ら集会

埼玉県所沢市が、第2子以降の出産で育児休業を取得すると、保育園に在園中の上の子を退園させる「育休退園」制度を実施している問題で、市内の保護者や保育士などでつくる「安心して子育てできる街にしたい!!会」が6日、集会を開きました。

同市では今年4月から、母親が病気などの場合を除き、育休を取得すると在園中の上の子は出産した翌々月で原則退園となりました。6月には、市内の保護者らが市に対し「育休退園」差止めを求めて、さいたま地裁に提訴しました。

帝京大学の清水玲子教授と、「育休退園」差止め訴訟の原告弁護団の北永久弁護士が講演。北氏は、市が「育休退園」を導入するにあたり、「子ども・子育て会議」で一度も議論していないことや、保護者らに制度の導入が通知されたのが今年2月末から3月初旬だったことを示し「市の裁量権を逸脱したものだ」と指摘しました。

清水氏は、子どもは保育園で友だちと遊ぶ楽しさを味わう中で成長すると述べ、「自分たちがつくった生活を奪われることを、子どもは理解も納得もできない」と指摘し、市の対応を批判。「どの親も子も泣かないですむように、当事者同士で手をつないで頑張りましょう」と呼びかけました。

(しんぶん赤旗2015年9月8日付より)