「『安保関連法』廃止!集団的自衛権行使容認『閣議決定』撤回を求めるオール埼玉総行動」実行委員会は日、さいたま市で「これからどうたたかうかを考える」と題してシンポジウムを開き、県内全自治体での共同組織づくりや県内地域を目安にした地域連絡会立ち上げなどを提起しました。提起の前に小出重義実行委員長(弁護士)が行った発言(要旨)を紹介します。
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「オール埼玉総行動」はこれまで4回、1万人規模の集会を行ってきました。うれしいことに参加された方が地元に帰って、地域で共同組織をつくっている。例えば「○○アクション」とか、「戦争法に反対する○○の会」とか、地域でどんどんつくって活動しています。埼玉には自治体が(政令市)区を入れるとあり、そのうちの自治体で共同組織ができています。それを全部にしたい。
これまでの行動で特筆すべきことは、埼玉弁護士会が最初から後援団体になり、その後、連合埼玉と埼労連が入ってくれたんですね。集会では両者そろってスピーチをやる。これは全国的にもないことです。(昨年)5月の最初の集会から当時の野党5党がずっと共闘していただいています。
先の参院選では(改憲勢力に)3分の2の議席を取られました。しかし、いきなり憲法9条2項を変えて国防軍をつくるとか緊急事態条項をつくるとか、簡単にはできません。敗北感をお持ちの方もいるかもしれませんが、悲観することはありません。たたかいはこれからです。
重要なことは市民と政党が連携した新しい民主主義が起きていることです。昔は全学連と労働者(の運動)しかなかった。今は普通の市民が立ち上がっている。それによっての(参院選挙区)1人区全部で野党統一候補ができました。それにより前回の2勝が勝になりました。すごいことです。
これからの行動についてお話しします。「オール埼玉総行動」は集団的自衛権の行使を容認した閣議決定を撤回させる、それと一体としての安保関連法を廃止する、この一点共闘を堅持します。実行委員会の中でも、原発とかTPPとか沖縄とかの問題を入れられないかと(議論になる)。けれども我々の運動は立憲主義の回復、安保関連法廃止という一点で多くの支持を集めて世の中を変えていく、政権を変えていくというのが目的ですから、「オール埼玉総行動」としては(そのほかの問題は)やりません。一点共闘に徹します。
各地の共同組織が何をやるかは自由です。ただ一点、立憲主義回復、安保関連法廃止の一点で集まる。そして埼玉の大きな運動をつくる。これが我々のめざすところです。今後は地域にどんどん出て行って、各地の組織を援助し、教えられながら大いに草の根の運動をつくっていきたい。
徹底した草の根の運動をつくれば総選挙が来たって、仮に(憲法改正の)国民投票が来たって恐れることはない。政府の思い通りに戦争する国にさせない。小さくてもどんどん集まりをつくって、「オール埼玉総行動」と共同して盤石の戦争反対運動をつくる、立憲主義を取り戻す運動をつくる。そのことを頑張っていこうじゃありませんか。
(2016年8月31日付「しんぶん赤旗」より)