●住民投票条例案が否決 上尾市議会 図書館移転の是非を問う

市民が直接請求 共産党が賛成

埼玉県上尾市立図書館の移転計画の是非を問う住民投票条例は21日、市議会本会議で採決にかけられ、日本共産党や政策フォーラムなどの賛成11、新政クラブや公明党など反対18で否決されました。

条例案は、移転計画の見直しを訴える「上尾の図書館を考える会」のメンバーが1万3598人分の署名を付して直接請求したのを受け、島村穣市長が提案したもの。

本会議で請求代表者による陳述が行われ、会の土屋豊子代表世話人は、請求必要数の3・6倍の署名が集まったことの重みを強調。大友弘已事務局長は、移転計画予定地は交通不便地で、図書館の利用が困難になる市民が多く生まれる可能性があるなど、さまざまな問題について市民の意見を十分聞いていないと述べました。

討論で、共産党や政策フォーラムは、計画見直しの世論が高まる一方、計画推進を求める意見もあり、住民投票で民意を計るべきだと主張。新政クラブや公明党は、議会などで審議を尽くしているとして反対しました。

条例案否決を受けて土屋氏は「本当に残念。図書館につては分館の充実など改善を引き続き求めていきた」と語りました。

(「しんぶん赤旗」12月23日付より)