●不便な郊外に図書館を移すな 上尾市で集い 

 

交通不便地への図書館の移転に反対する住民運動が起きている埼玉県上尾市で2月25曰、図書館のあり方を考えるつどいが開かれ約200人が参加しました。市民団体「上尾市の図書館を孝える会」(土屋豊子代表)の主催。

上尾市は、JR上尾駅近くにある図書館本館を北東部の郊外に移転する計画を進めていますが、「考える会」は立地ととともに事業費の高さや市民不在の計画の進め方などの問題点を指摘しています。

つどいでは「考える会」が、市の計画への対案として「私たちの提言」を発表しました。提言は、移転を取りやめて現図書館の駐車場部分への増築を提案。移転するよりも広い床面積や蔵書スぺースを確保でき、事業費も抑えることができると主張しています。また、8カ所の国書館分館について、開館時間延長、蔵書の増加、専門職員配置など充実策を提示しています。

提言を含めで図書館のあり方を市民的に討論する場の設置を求める請願を市議会に提出したことも報告しました。

日本図書館協会図書館政策企画委員長の大橋直人さん(大東文化大学非常勤講師)が講演し、住民の学習する権利を保障し、資料提供の要求に応える図書の役割を強調しました。

(「しんぶん赤旗」3月5日付より)