地域経済や雇用の面から、さいたま市政を考えるシンポジウムが3月25日、同市大宮区で開かれ、150人が参加しました。「みんなのさいたま市をつくる会」が主催ずる5回目のシンポジウムです。
税理士の沼田道孝さんは、従業員5人以下の小規模事業者の経営が特に厳しいが、市の経済政策は中堅や大企業が中心だと指摘。中小企業が地域経済の主役だという位置づけを、明確にし、中小企業と地域の要求・要望を本気でつかむ努力が必要だと述べました。
埼玉県自治体問題研究所の渡辺繁博事務局長は、さいたま市の特徴を、中規模同士の自治体が合併して誕生した政令指定都市だと述べ、市の核をつくるたまに道路整備や再開発が特に必要になり、福祉がおろそかになっていると分析。市民が生涯住み続けられるまちにしていくためには、医療や介護、子育てなど、はっきりしている需要に応える施策が必要だと述べました。
全労連の斎藤寛生・賃金・公契約対策局長は、公共工事や公共サービスを担う労働者の賃金水準を引き上げ、質の高いサーピスを維持していくために高契約条例の必要性を訴えました。
コーディネーターの前島英男・同会幹事長(市長候補)は「市民が住む、それぞれの区や町の視点で市の発展の仕方を考えていきたい」と語りました。
(「しんぶん赤旗」4月4日付より)