日本共産党埼玉県議団(柳下礼子団長)と新日本婦人の会埼玉県本部(加藤ユリ会長)、教育学者の藤田昌士氏は20日、県議会文教委員会で、埼玉県警が傍聴者の監視を行っていたと発表しました。
傍聴者の証言によると、17日に開かれた文教委員会で、傍聴者の待機場所に顔見知りの私服警官がおり、議会事務局が傍聴者の名前を読み上げるとメモを取り始めたといいます。
同委員会では県立朝霞高校の台湾への修学旅行と事前学習、社会科教員の研究活動について、自民党委員らから教育現場に不当に介入する質問が行われており、多くの傍聴者がいました。
党県議団の確認に対し、議会事務局は、毎議会、議長名で県警に警備要請をしてきたこと、定例会の直前に議会側と警察側で会議を開いてきたことを明らかにしました。県議らには一切報告がされていません。
県警は党県議団の聞き取りに対し、警備の人員や部署、警備場所や内容について公表を拒否しました。
このような警備要請は地方自治法、議会規則などに根拠はなく、党県議団の調査によると、東京、大阪、京都など主だった議会で、定期的に警察官が派遣されている例はありません。
柳下氏は県庁内での記者会見で「私服警官が傍聴者を監視するようなことがあっては、県民は安心して議会の傍聴ができない」と述べました。(赤旗2013年12月21日付より)