埼玉県内のさまざまな子育て支援の取り組みを交流するシンポジウム「健やかに育てよう埼玉の子」が11日、さいたま市中央区で開かれました。主催は医療生協さいたま生活協同組合と埼玉民医連創立60周年記念事業実行委員会。
朝日新聞記者の中塚久美子さんが「貧困のなかでおとなになる」と題して基調講演し、家庭の所得差で学力、健康状態に格差が生じ、世代間の連鎖が起きている事例を報告。国内外での貧困家庭への生活、学習支援などの取り組みを紹介し「行政に働きかけ、情報共有のルールづくりなど支援を充実させましょう」と呼びかけました。
シンポジウムは、中塚さんに加え埼玉協同病院の和泉桂子さん、小学校栄養教諭の猪瀬里美さん、中学校養護教諭の黒須勝枝さん、県福祉部の龍前航一郎さん、若者自立支援センター埼玉署長船橋雄介さんをパネリストに討論。旬の食材を使った学校給食や出産前後の育児教室、公的な学習教室の設置、就労支援などの取り組みを報告しました。
コーディネーターの小堀勝充・熊谷生協病院長が「ここで交流されたさまざまな活動を結びつけ、埼玉で生み育てたいと思える環境づくりの一歩としたい」と結びました。(赤旗2014年2月15日付より)