訴訟2周年 埼玉で集会/曙ブレーキ石綿被害

車両ブレーキメーカーの曙ブレーキ(本社・埼玉県羽生市)でアスベストによって石綿肺や肺がんなどを発症し、死亡するなど被害を受けたとして、元従業員や遺族が同社に謝罪と損害賠償を求めている裁判の2周年集会がこのほど、羽生市民プラザで開かれました。

原告団長の五月女行雄さん(74)は被害者の会の結成など訴訟に至る苦労を語りながら「アスベストで多くの苦しんでいる人がいることを知りました。妻の恨みも晴らしてやりたい」と決意を述べました。

裁判は12年11月に提訴。これまで13回の口頭弁論が開かれました。会社が従業員にアスベストの危険性を知らせず、防じんマスクの支給や集じん設備も不十分だった実態が明らかにされました。被害者は裁判引き延ばしを許さず、早期解決を訴えています。

集会では、大阪泉南アスベスト裁判をはじめ各地で国の責任を認める判決が続き、被害者救済の道が広がっていることが報告されました。(赤旗2014年12月17日付より)