昨年11月に施行された「過労死等防止対策推進法」を実効あるものにする世論を大きくしようと埼玉県越谷市で20日、「過労死をなくそう!埼玉・越谷のつどい」が開かれ、83人が参加しました。
埼玉労働局労働基準部監督課の友住弘一郎課長が、過重労働の実態把握や監督・指導に取り組み、「残業なし、休日取得が当たり前の『働き方改革』をめざす」と語りました。
尾林芳匡弁護士(八王子合同法律事務所)が講演しました。1990年代前半まで労災申請しても、まったく認められない時期が続いていたものの、90年代終わりから過労自殺の認定基準や直前の6カ月の蓄積疲労の基準などが示されるようになり、多くの労災が認められるようになったと過労死救済の歴史を紹介。
「その時々にあきらめていたら変えることはできなかった。一歩一歩認定を広げてきた苦闘のうえに防止法があります」と語りました。
「東京過労死を考える家族の会」の中原のり子代表は、国会要請や市町村議会の意見書提出の働きかけなどの防止法制定までの取り組みを紹介。防止法に逆行する「残業代ゼロ」など、安倍政権が狙う労働法制改悪について「つぶさなくてはなりません」と訴えました。(赤旗2015年2月25日付より)