8割の事業所 経営に影響/介護報酬引き下げ 党埼玉県委が調査

アンケートの結果を発表する(左から)村岡、柳下両県議と伊藤参院候補=2015年3月20日、埼玉県庁

アンケートの結果を発表する(左から)村岡、柳下両県議と伊藤参院候補=2015年3月20日、埼玉県庁

4月からの介護報酬2.27%引き下げで、介護事業所の8割以上が経営の存続・縮小につながりかねないと考えていることが20日、日本共産党埼玉県委員会のアンケート調査でわかりました。

アンケートは、県内すべての特別養護老人ホーム(330施設)と主要都市の介護デイサービス施設の計998事業所に郵送し、20日までに82事業所から回答がありました。

介護報酬引き下げの経営への影響について「事業所の存続にかかわる」と答えた事業所が64.6%、「事業の縮小が余儀なくされる」が22.0%で、8割以上の事業所が経営への影響を心配していました。職員の待遇や人材確保への影響については78.0%が「待遇悪化や人材難が生じる」と答え、介護サービスへの影響については53.7%が「質が低下する」と回答しました。

アンケート結果は同日、柳下礼子、村岡正嗣両県議、伊藤岳参院埼玉選挙区候補が記者会見で発表しました。

伊藤氏はアンケート結果を受けて17日、厚生労働省に対し、報酬引き下げ中止と介護保険財政に占める国費の抜本増額などを求めたと述べました。

会見後、柳下氏は「2月県議会で現場の声を示し、報酬引き下げ撤回の立場から県に実態をつかむよう求めました。介護難民を大量に生み出す暴走政治に地方からストップをかけるために、いっせい地方選で大躍進したい」と話しました。(赤旗2015年3月21日付より)