安倍政権さようならの審判を、
住民の願いにこたえ、いのちとくらし支える県政へ
──日本共産党へのご支援を心からよびかけます──
2019年2月20日 日本共産党埼玉県委員会
統一地方選挙が目前に迫りました。この選挙は、埼玉から安倍政権に審判を下すとともに、県議選では、安倍政権いいなりでくらしと地域を壊す「自民党型県政」から、「住民の福祉の増進」(地方自治法)という自治体本来の役割を果たす県政に変えていく、歴史的なたたかいです。
目次
1、埼玉から安倍政権に退場の審判を
2、日本共産党の前進で、県政の「4つの転換」を
3、日本共産党をのばして、希望ある新しい政治を埼玉から
■1、埼玉から安倍政権に退場の審判を
今回の県議選の争点の一つは、ウソと強権政治でくらしと平和を壊す安倍政権に、埼玉から「さようなら」の審判をくだすことです。
- 消費税10%増税の中止を
消費税10%への増税は、家計を直撃し、不況をさらに深刻化させ、県民・国民の暮らしも経済も壊す最悪の事態を招くことになります。県が行った県政世論調査(平成30年)では、くらしが去年よりも「苦しくなった」という人がふえて34%を超えたのに対し、「楽になった」という人はわずか6%でした。NHKの2月の世論調査でも、「景気回復を実感していない」という人は66%に達しています。政府が増税の論拠としていた「家計消費は持ち直している」「今世紀最高水準の賃上げ」「総雇用者所得は増えている」などの言い訳は、こうした国民の実態からもかけ離れ、2月12日の日本共産党志位委員長の質問でも総崩れになっています。また、「ポイント還元」と複数税率などの消費税増税に対する「景気対策」も、県内の商店街、中小業者や中小企業団体から痛烈な批判の声が上がっています。10月からの消費税10%増税をなんとしても中止させようではありませんか。
自民党や公明党は、保育料の無料化などで国民の目をごまかし増税を押し付けようとしていますが、とんでもないことです。低所得者ほど負担の重い消費税の増税は、「アベノミクス」で広がった貧困と格差をさらに拡大し、「子育て支援」と両立しません。子育て支援、教育、社会保障の充実のためにいまやるべきことは、空前の大もうけをしている富裕層と大企業の優遇税制にメスを入れることです。大企業に中小企業並みの税負担を求め、富裕層の株の優遇税制を正せば、消費税増税にたよらず、保育料の無料化などの財源はしっかり確保できます。消費税増税ノー…この願いを日本共産党に託してください。「消費税に頼らない別の道」を指し示す日本共産党を大きく伸ばしてください。日本共産党の躍進と増税推進の自民・公明勢力への厳しい審判で、消費税増税中止の声を埼玉から沸き立たせようではありませんか。
- 安倍改憲を許さない
いま「安倍政権による憲法改悪はいや」という声が保守や無党派の方を含めて大きく広がっています。世論調査でも、安倍首相の下での改憲に「反対」は56.7%を占めています(共同通信など)。埼玉では、安保法制=戦争法廃止のたたかい以来、「オール埼玉総行動」の党派をこえた共同が広がっています。さいたま市が、公民館だよりに9条俳句を載せることを拒否したことに、全県、全国から批判の声があがり、裁判での市の敗訴が確定し、市も謝罪しました。
いま求められているのは、憲法を変えることでなく、憲法を生かした平和日本を築くことです。憲法9条改悪を許さない共同を議会でも地域でも広げている日本共産党をのばすことが、安倍改憲を阻止する一番の力になります。
- 埼玉から「原発ゼロ」を発信
日本世論調査会の世論調査(2018年)では、「原発ゼロ」を望む人が75%、原発再稼働に反対する人は70%にのぼりました。しかし、県議会の自民党は、原発ゼロを求める請願に反対するだけでなく、全国でも珍しい「原発再稼働を求める意見書」をわざわざ提案して採択(2017年)。県民の意思も、いまも被害に苦しむ福島の現実も顧みず、原発に固執し続けている安倍政治そのものです。県内の60以上の市町村では、東海第2原発運転延長反対の意見書の可決を求める請願や陳情が取り組まれています。日本共産党をのばして、「再稼働反対」「原発ゼロ」を全国に発信していきましょう。
- 破綻した安倍政権を終わらせよう
埼玉県議会(定数93)は、自民党と公明党の両党で6割超を占めます。このもとで、「消費税増税中止」「原発の再稼働・新増設をやめ、自然エネルギーへの活用推進」などの意見書や請願はことごとくつぶされ、県民多数の願いは踏みにじられました。一方で自民党などは安倍政権に「忖度」し、憲法改正の促進、原発再稼働容認の意見書をわざわざあげています。
強権で何でも押し通そうとする安倍政権ですが、それは「強さ」の表れではなく、国民にまともに説明できないという、安倍政治の破たんの表れです。こんな政権は、一日も早く終わらせようではありませんか。統一地方選挙で日本共産党を大きく前進させ、7月の参院選で比例代表での躍進、埼玉選挙区での勝利で、自民、公明を少数派に追いこみましょう。
■2、日本共産党の前進で、県政の「4つの転換」を
県議選のもう一つの争点は、「住民の福祉の増進」という自治体本来の役割を果たし、県民のいのちと暮らしを守る政治へ切り替えることです。埼玉県政は、住民の意思、民意を尊重し、くらしを守る防波堤の役割をいまこそ果たすべきではないでしょうか。
県政世論調査では、県民が県政に求めることは、「災害から県民を守る」25.1%、「高齢者の福祉を充実する」22.9%、「医療サービス体制を整備する」21.8%、「子育て支援を充実する」21.1%です。
埼玉県の財政力は全国第5位。問題なのは、その財政力が県民のくらしを支えるために発揮されていないことです。
──埼玉県の国保税はモデル世帯(収入400万円4人家族)で約32万4千円で、収入のまるまる1カ月分が国保の支払いに消えます。昨年4月から国保制度は、「都道府県単位化」に移行し、これにともなって県は値上げを試算。議会の自民党や公明党も、国保の値上げ中止を求める請願に反対してつぶしました。
──県の子ども医療費助成制度は通院も入院も就学前までで、関東7都県で最下位。近県では、埼玉より財政力が低い茨城(9歳年度末)、栃木(12歳年度末)、群馬(15歳年度末)は、いずれも埼玉より対象年齢が上です。子育て世代をはじめ県民から、対象年齢の拡大の要望が再三あるにも関わらず、県は冷たく拒否しています。
──埼玉県は、県の単独事業である重度心身障害者医療費助成制度を改悪し、年齢制限などを導入しました。幼稚園児一人につき年4000円支給してきた「幼稚園父母負担軽減金」も廃止。これらはいずれも数億円という、県の予算規模(約1兆8000億円)からすれば0.01%程度。一方で、治水にも利水にも役に立たない八ッ場ダムにはこれまで971億円も投入、これからさらに131億円もつぎ込もうとしています。
──埼玉県は、埼玉県内に新たに立地した企業には税金を負けてやり、5年間で51億円も補助しています。その一方で、県の財政に占める中小企業向けの支出(商工費)の割合は全国47位(最下位)、農家を支援する支出(農林水産業費)も44位。埼玉県の産業の主軸を担う中小業者や農家を支援することなしに、地域経済の発展はありません。
──全国で河川の災害が発生していますが、埼玉県は河川改修に使われる予費を減らし続けてきました。日本共産党県議団の奮闘で近年は増加されましたが、それでも10年前より2割も少ないままです。
──県内の消防職員の人数は国の基準から2割ほど足りません。消防職員の人口10万人あたりの数は全国39位、消防ポンプ車の数は全国46位、救急車の数も全国43位です。災害への備えは、全国下位クラスです。
このような県政を支えているのが、県議会の6割以上を占める自民党と公明党と残念ながら県政与党の立憲民主党、国民民主党です。自民党と公明党はくらしに冷たい予算に賛成するだけでなく、防災ヘリの有料化や特養ホーム新設の予算凍結など、県政をより悪い方向へひっぱる役割を果たしています。
日本共産党は県民の願いにこたえる県政へ、「4つの転換」に全力をあげます。
- 第1の転換:くらし切り捨てから、医療・福祉・介護を充実させる県政へ
──国保税の制度を改革し、サラリーマン並みの保険料に引き下げます。国保税は、加入者一人あたりにかかる「均等割」と世帯ごとにかかる「平等割」という不公平な制度によって、サラリーマンなどが加入する協会けんぽよりも高くなっています。埼玉県の場合、「均等割」と「平等割」をなくせば、モデル世帯の場合で、協会けんぽの19万7千円とほぼ同じ約20万円前後になります。日本共産党は、「均等割」と「平等割」を廃止し、全国知事会が求めている「1兆円の国庫負担」を実施して、高すぎる国保税を引き下げます。県独自に市町村への財政支援を行います。
──介護保険の保険料、利用料の軽減をはかります。介護保険料は3年ごとに値上げされ、発足当初の約2倍になっています。国の制度改悪で、「保険料を払っているのに利用できない」制度になっています。県独自の負担軽減、利用しやすい制度への施策をすすめます。
──特養ホームを増設し、待機者をなくします。埼玉県の特養ホームの待機者は約9000人。特養ホームの建設をすすめるとともに、介護職員の待遇改善をすすめ、職員を確保します。
──削られた医療、福祉政策をもとにもどします。重度心身障害者医療制度の年齢制限などをなくします。
- 第2の転換:子どもに冷たい県政から、子育ての願いにこたえる県政へ
──小中学校の給食費の無料化を広げます。
──すべての市町村で18歳まで子どもの医療費が無料になるよう県制度を拡充します。
──認可保育園を増やし、待機児童をなくします。国・公有地の活用で保育所の増設、保育士の処遇改善をすすめます。給食費も含めた幼児教育・保育の無償化をすすめます。
──学校の先生を増やします。少人数学級をさらにすすめます。県立高校統廃合計画は撤回させます。
- 第3の転換:地元中小業者、農家を支援し、地域経済を活性化する県政へ
──県として国に対して、消費税10%増税中止、複数税率、インボイス制度導入ストップを求めるよう働きかけます。
──中小業者支援の予算を増やし、防災や環境保全、地元企業に役立つ公共事業をすすめます。中小企業への支援をおこないながら、国にも対策を求め、最低賃金を引き上げます。ブラック企業を規制し、「公契約条例」や商店リニューアル助成制度の制定をめざします。
──安倍政権による農業つぶしを転換し、党派をこえた共同を広げます。家族経営の支援、地産地消・6次産業化の推進、後継者の育成をすすめます。
- 第4の転換:県民の安全なおざりから、命と財産を守る県政へ
──被災した世帯への支援金(「被災者安心支援制度」)を充実させ、対象を「半壊」「床上浸水」などにも広げます。
──中小の河川改修や調節池整備などに必要な予算を抜本的に増やし、水害を防止します。
──消防職員、消防車両を増やし、消防力を強化します。職員、消防車両の数を減らす「広域化」には反対します。
- 財源はあります。
くらしに冷たく、ムダづかいに熱心ないまの県政。税金の使い方も「自民党型」から切り替えて、くらしと命、子育て、地元業者にきりかえます。
──県には財政調整基金(122億円)や県債管理基金(502億円)など41種類、約1970億円の基金があります(2017年度末)。これらの基金の一部を活用するだけでも、数百億円程度の財源はつくれます。例えば、特養ホームの待機者を解消するための整備費補助は約270億円です。十分実現できます。
──県が削ってきた福祉施策、子育て支援は、いずれも数千万円~数億円程度。予算規模1兆8800億円のもとで、復活させることは充分可能です。
■3、日本共産党をのばして、希望ある新しい政治を埼玉から
日本共産党埼玉県議団は、2議席から、前回の県議選で5議席に前進した力で、県政を動かし、県民の願いを実現してきました。
1、県民とともに県政を動かし、くらしの願いを実現
──国保税の負担軽減。県は、国保の県単位化にあたって国保税の値上げ案を試算していました。日本共産党は値上げを中止させるために、議会でとりあげ、地域でも運動を広げて、値上げ抑制の大きな力となりました。
──児童相談所の増設、職員の増員。17年度の1年間の県内の児童虐待通告は5年前と比べて2.5倍に増え、13,400件にのぼっています。相談所の増設と職員増員を一貫して求め、児童福祉司35人の増員、越谷児童相談所草加支所の本所への格上げなどを実現しました。
──埼玉県は、人口当たりの医師数が全国最下位(47位)です。医師を増やすために、県立大学への医学部設置を県議会で初めて提案。県内外の医学生に対する奨学金制度を実現し、小児科、産科、救急救命への医師確保に力を入れています。6年後には、この制度をつかって医師になる人が549人にのぼる見込みです。
──異常気象で豪雨災害が続いているもとで水害対策にとりくみ、河川整備の予算増額を一貫して要求。減らされ続けた予算を、昨年度、今年度と連続して増額をかちとりました。新方川(越谷市)の堤防かさ上げ、新河岸川(川越市・ふじみ野市)の改修や排水ポンプ設置などを実現しました。また、県独自に被災者を支援する「被災者安心支援制度」を創設。国の支援対象とならない全壊家屋に最大300万円の支援を開始しました。
──駅のホームドアの設置にねばり強くとりくみ、JR京浜東北線、東武東上線などの13駅にすでに設置され、今後新たに8駅増えます。
2、安倍政権の悪政と対決
──自衛隊入間基地の拡張・強化、欠陥機オスプレイの配備など、安倍政権のアメリカいいなり、戦争をする国づくりを厳しく批判。県議会で、日米地位協定の改定を一貫して主張。そのなかで、知事も「本来ならば主権国家として米国に事前通知を求めるべきだ」と変化しました。全国知事会も地位協定見直しを求めています。
──自民党などによる、憲法改悪、原発再稼働推進など、「安倍政治応援」のもちこみと厳しく対決しています。
3、県民の目線で県政をチェックし、議会改革を促進
──八ッ場ダムなどのムダな開発、県立高校や保健所の統廃合、福祉施策の切り捨てなどを、県議会では唯一反対しています。
──議員の政務活動費など、税金の使い方を厳しくチェック。他党に先がけて政務活動費の公開に踏みきるとともに「費用弁償」の見直しなど、県民目線にたった「議会改革」を他党派とも共同してすすめています。
- 日本共産党をのばすことが、市民と野党の共闘を前にすすめる力に
県民の願いにてらせば、対決構図は「自公対共産」「自民対共産」です。
上田県政は、くらしへの冷たさでも、安倍政権への態度でも、「自民党型県政」そのものですが、県議会では、日本共産党以外の党派・会派は予算にすべて賛成。国会では安倍政権と対決しながら、県では自民党と一緒に悪政をすすめるのでは、野党としての姿勢が問われます。
日本共産党は、2015年の安保法制=戦争法反対のたたかい以来、保守や無党派の方も含めた共同をすすめ、「オール埼玉総行動」の成功に全力をあげてきました。国政でも県政でも住民の立場でスジをとおし、安倍政治を終わらせる党派をこえた共同に力をつくす日本共産党をのばすことが、「市民と野党の共闘」を前進させ、新しい政治を開く一番の力になります。
県議選をはじめとする統一地方選挙で、日本共産党を大きく前進させていただき、夏の参議院選挙にむけて、埼玉から新しい政治の波をおこしましょう。日本共産党へのご支援を心から訴えます。