2011日本共産党の埼玉県議会議員選挙政策


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県民のいのちと暮らしを守り、地域経済を元気にする埼玉を

日本共産党とともに 2010年12月

《日本共産党の埼玉県議会議員選挙政策》
 

1.県民生活と地域経済をとりまく状況と2011年県議会議員選挙の意義

 
2008年秋のリーマン・ショックに始まった世界経済危機は、「派遣切り」や「下請け切り」など、日本の経済と社会、国民生活に深刻な影響を与えました。それから2年後、大企業は自動車や電機など輸出関連企業を中心に、純利益を4兆円から7兆円に急増させ、内部留保を1年間で233兆円から244兆円まで膨張させています。しかし、国民の暮らしは民間企業の賃金がこの1年間で平均23万7千円も減るなど過去最大の落ち込みとなったほか、完全失業率も5%台で推移するなど依然改善の兆しが見えていません。この2年間の景気回復なるものの実態は、従来型の大企業中心の“外需頼み”そのものであり、雇用と家計、中小企業の回復は進まず、内需は依然として低迷したままです。そこへもってきて急激な円高の進行が日本経済と国民生活の危機に追い打ちをかけています。
こうしたなか埼玉の県民生活と地域経済もまた深刻な状況におかれています。県が行った平成22年7-9月期の「四半期経営動向調査」では自社業界の景気について「好況である」と答えた企業は2.0%にとどまり、「不況である」と答えた企業が76.7%に及んでいます。今年9月に発表された2009年工業統計調査では事業所数が前年比12.5%減と3年ぶりに減少したほか、従業員数も前年比10.4%減、製造品出荷額も前年比20.8%の大幅減となっています。また今年10月の有効求人倍率は0.4倍と依然厳しい状況が続いており、とりわけ新規学卒者の就職難は深刻です。
県が今年夏行った「県政世論調査」では、「昨年に比べて暮らし向き」が「楽になった」と答えた人は4.9%で、反対に「苦しくなった」と答えた人は49%にのぼりました。20年前の調査では「苦しくなった」と答えた人は16.1%でした。中小企業の相次ぐ倒産・廃業、非正規労働者の雇い止め、米価の暴落といった地域経済の落ち込みに加え、医師・看護師などの不足、保育所や介護施設、障害者施設の不足、国保税滞納者の増加など解決が迫られている行政課題が山積みされています。
このように県民の暮らしと地域経済が大きな困難に直面しているもとで、住民の福祉を増進させ住民の暮らしを守る地方自治体としての県政の役割がいまほど求められているときはありません。
 

2.埼玉県政の現状と民主党の「地域主権改革」

 
上田県政がスタートして今年(2010年)9月で丸7年を迎えました。ファミリー企業による県政の私物化と政治資金をめぐる問題で任期半ばで辞職を余儀なくされた自民党・土屋県政に対して、「しがらみ一掃」をスローガンに公共事業の見直しや財政再建を掲げて当選した上田知事ですが、この7年間の県政は、県民生活重視の県政への転換を望む700万県民の期待を裏切るものでした。
○県民には「自立」「共助」を求め、大企業には「公助」による保護
上田県政は誕生当初こそ、大型公共事業の見直しを掲げて、戸倉ダム建設からの撤退などを決めたものの、見直しの対象にあげた本庄新都心区画整理事業や八ッ場ダム建設などの大型事業をほぼ計画通り継続する一方、自民党などとともに「さいたま新都心」への600㍍タワー誘致に熱中しました。また、最近では、大企業誘致に補助金を出したり、圏央道沿線の産業団地造成やアクセス道路の建設に力を入れるなど、産業基盤の整備を最優先した開発行政を推進しています。
その一方で、県民生活の安定に欠かせない医療や福祉、住宅、雇用などの対策はどうでしょうか。折からの「構造改革」路線に沿って、官・民の役割分担、国・県・市町村の役割の見直しを掲げ、県民には「自立・自助」を強調して県民サービスの切り捨てをはかってきました。なかでも、「最少で最強の県庁」のスローガンのもと、「行財政改革プログラム」に基づいて県庁の仕事を民間企業と市町村に丸投げし、県庁の仕事と職員を減らすことに異常な執念を燃やしてきました。
2008年度から2010年度を計画期間とする「新行財政改革プログラム」では、今でさえ全国最下位の職員数(人口1万人当たり)を13.1人から11人台にまで削減する目標を掲げてその達成に執着しています。しかし、埼玉は福祉や医療、教育などいずれの指標をみても全国水準に比べて大きく立ち遅れたままです。
 

○上田県政「行財政改革」の三つの手法

上田知事が「最少で最強の県庁」を実現するうえでとってきた行財政「改革」の手法は大きく3つに分けられます。
その第一は、「小さい政府」論にたって県民への直接サービスから撤退し、市町村や民間に県の仕事を丸投げしていることです。
県の「新行財政改革プログラム」では、「官民による公共の分担」を進めるとして、福祉や保健、土木、農業といった現業部門から撤退し、民間や市町村に直接サービスをゆだねる「改革」を目指しています。
この間、県庁では保健所の統廃合や高等技術専門校の統廃合が進められる一方、特別養護老人ホームや障害者療養施設・更正施設、老人母子休養センター、労働会館といった県有施設の民間移管や廃止が進められてきました。また、122にのぼる事務を市町村に移譲するとともに、青年の家、青少年ホームといった施設の地元自治体への移管も進んでいます。県立高校についても中卒者の減少を理由に、この間、153校あった全日制高校を143校に、31校あった定時制を27校へと統廃合を進め、2013年には全日制を133校、定時制を17校にまで減らす計画です。
第二の手法は、県庁の公務労働や公務サービスを民間企業に代行させたり、民間と競わせるなど行政の市場化を推進していることです。
県は旧「行財政改革プログラム」(05年度~07年度)の期間中に64施設に指定管理者制度(注1)を導入し、公共施設の管理・運営を民間企業に開放するとともに、県出資法人と民間企業とを競わせるなどして出資法人職員の非正規化や職員削減の梃子にしてきました。
この結果、行政サービスの安定的な提供が阻害されたり、多くの官製ワーキングプアをうむなど、住民の人権を保障するという行政本来の公共的機能の低下をもたらす事態がうまれています。なかでも、「嵐山郷」などの県立障害者入所施設では指定管理者制度の導入によって管理運営を担う県社会福祉法人の正規職員が大量に退職し、「経験・専門性に基づいた適切な処遇技術、継続・安定したサービスの提供」に困難を来す事態が起きています。それにもかかわらず、県では、県立大学の独立行政法人化に続いて、県立がんセンターなど高度医療を担う県立4病院についても独立行政法人化を検討するなど、市場化の流れはとどまるところを知りません。
第三の手法は、「自立・自助」や「共助」を強調し、福祉や教育などに係る公的な助成やサービスの抑制・切り捨てを進めていることです。
上田知事は「これからの超高齢・人口減少社会を税金だけで支えることに限界がある」(『ゆとりとチャンスの埼玉づくり』)として、県5か年計画の『ゆとりとチャンスの埼玉プラン』では、戦略の第一に「県民の力 結集戦略」を掲げています。そのうえで、福祉・保健・医療の分野でも「県民の力の結集が求められている」として「県民一人一人の力に支えられたしっかりしたサポート体制を築くこと」を最優先の課題に掲げています。「新行財政改革プログラム」では、NPOや地域との「連携・協働」が強調され、その一方で補助金や使用料・手数料などの見直しが取組目標に掲げられています。
この間、民間社会福祉施設で働く職員の処遇改善事業の廃止や、定時制高校の教科書給与・夜食費補助の廃止、在宅重度心身障害者手当の支給年齢制限(新規支給対象者から65歳以上の高齢者を排除)などの措置が強行されてきましたが、いずれも社会的な援助を必要とする階層を狙いうちしたものでした。県民には自立・自助や共助を強調して補助金を削減しながら、カルソニックカンセイの本社機能誘致に対して約10億円の補助金を拠出するなど、大企業には至れり尽くせり、これでは全くやることがあべこべです。
 

○「最強の県庁」とはほど遠い埼玉の福祉、医療、教育の実態

今年県が実施した「県政世論調査」でも、「県政への要望」の第1位が「高齢者の福祉を充実する」(28.5%)で、2位が「医療サービス体制の整備」(23.9%)でした。「子育て支援を充実する」(15.8%)も5位に位置し、福祉や医療の充実、教育条件の改善を求める声は切実です。それもそのはず、埼玉の行政水準は、福祉や医療、教育など、いずれの分野でも全国最低水準にあります。
しかし、今の上田県政も、これを支える自民、民主、公明などもこうした埼玉の現状を直視せず、相変わらず「職員の削減」や「行政リストラ」を叫ぶばかりです。
 

全国最下位がゾロゾロ…これが県政の実態!

 

〔医療〕

埼玉県内の医療機関で働く医師数は人口10万人当たり全国平均212.9人に対し139.9人で全国最下位(47位)です。全国平均よりも34%も少ない計算です。特に小児科医や産科医が少なく、診療科の閉鎖に追い込まれる公立病院がでるほどです。医療機関に従事する看護師・准看護師の人口当たりの数も全国最下位です。
小児救急医療体制(二次救急)も熊谷・深谷地区や所沢地区、中央地区などで週の輪番体制に穴が空くなど、とても安心できる医療体制ではありません。総合周産期母子医療センターは埼玉医科大学総合センターの1箇所だけで、東京都の9箇所、神奈川県の4箇所、千葉県の2箇所などに比べて、あまりにも貧弱です。

〔福祉〕

保育所の待機児童の解消は上田知事の最初の公約でしたが、今年4月時点での待機児童数は1,310人を数え、年々増える一方です。特別養護老人ホームの待機者も09年度は14,648人を数え、入所希望者の増加に施設整備が追いつきません。
国民健康保険の保険料(税)の滞納者も05年から09年の5年間で2万5千世帯も増え、滞納率は13.7%にのぼっていますが、県は国の制度改定を機会に08年度から市町村国保に対する単独助成を打ち切ってしまいました。介護保険でも、県内43市町が保険料の独自減免、57市町が利用料の独自減免を実施しているにもかかわらず、県はこれらに対する財政支援を行っていません。
 

〔教育〕

埼玉の児童・生徒1人当たりの教育費は小学校が年額73万3千円余で全国最下位、中学校も90万円余で同じく全国最下位です。これに対して教員1人が受け持つ児童・生徒数は小学校が2位、中学校が1位です。1年契約の臨時採用の教員も年々増える一方で、中学校では昨年度から全教員の1割を超えています。
特別支援学校(養護学校)の不足も深刻です。進学を希望する障害児の急増にもかかわらず、県は特別支援学校の整備を怠ってきました。現在、県内では273教室が不足しています。学校現場では、1つの教室をカーテンで仕切ったり、特別教室を普通教室に転用するなどして児童・生徒を受け入れています。臨時採用教員の占める割合も2割にのぼるなど障害児教育に対する差別とも言える状況が続いています。
 

○国家主義的な「歴史観」と強まる教育行政への介入

「日本の国旗が嫌いだとか、日本の国歌が嫌いだというような教員は辞めるしかないんじゃないんじゃないですか」(09年6月議会)-入学式や卒業式などの学校の式典で「君が代」を斉唱しない教員がいるとして問題にした民主党議員の質問に対して上田知事はこう答えました。憲法が定める「良心の自由」を踏みにじる「日の丸」「君が代」の強制に対して抵抗した教員を、まさに「非国民」扱いするような暴言です。
上田知事は、日本の過去の侵略戦争への反省を「自虐史観」と攻撃する「新しい歴史教科書をつくる会」の元副会長を県教育委員に起用し、中学校教科書の採択にあたって一部の教育委員を集めて「つくる会」教科書の採択を暗々裏に働きかけるなど、教育の政治的中立と自主性を侵す介入を行ってきました。また、文科省が実施する全国いっせい学力テストの結果について、「序列化や過度の競争につながらないよう配慮する」として実施要領で結果の公表を禁じた文科省の指導に逆らって、各市町村の首長宛てに学力テストの結果を全面開示するよう促す手紙を送るなど、教育行政に対する露骨な介入を強めています。学習指導要領とは別に、「学力」「体力」「規律ある態度」の三つの達成目標を独自に掲げて教育現場に検証テストや点検を押し付け、教師の多忙化や長時間過密労働をつくりだしていることも重大です。
 

○民主党政権の「地域主権改革」と上田県政のゆくえ

いま民主党政権は、「地域主権」改革の実現を「内閣の改革1丁目1番地」(鳩山前首相)と位置づけ、その推進をはかろうとしています。
「地域主権」改革について民主党は、「明治以来の中央集権体質から脱却し、この国の在り方を大きく転換する改革」「国が地方に優越する上下の関係から、対等の立場で対話のできる新たなパートナーシップへの関係へと抜本的に転換」する改革と銘打っています。
しかし、現実に民主党政権が進めようとしているのは、地方向け補助金の「一括交付金化」による削減と福祉分野を含めた国の最低基準の緩和・撤廃であり、道州制導入を視野に入れた自治体のさらなる広域化・改編を狙いとしたもので、自民党橋本内閣から小泉内閣へと続いてきた「構造改革」路線に基づく地方自治破壊の路線を引き継ぐものに他なりません。
 

○県政の変質と道州制への地ならし

こうしたなか、埼玉県の上田清司知事は、大阪府の橋下徹知事らとともに、政府が「地域主権改革」を推進するために設置した地域主権戦略会議の一員に選ばれ、その一翼を担おうとしています。
「国が外交、防衛、マクロ経済、長期的な科学技術政策、それ以外のほとんどを基礎的自治体と道州に任せる、そして道州が産業と雇用に責任をもつ」(04年2月県議会答弁)というのは、上田知事のかねてからの主張であり、民主党政権が描く「地域主権改革」の方向と基本的に一致するものです。「地域主権改革」の最終ゴールに、「都道府県制の解体と道州制の導入」という青写真を描いている点でも共通しています。
道州制は単なる都道府県の再編にとどまらず、国家機能の特化と強化、他方で自治体のさらなる広域化と改編によって、大企業・多国籍企業が活動しやすい条件をつくることが狙いであり、住民の福祉や利便性の向上、住民自治の強化を目的としたものではありません。このことは道州制論者を自認する上田知事自身が「グローバル化した世界経済の中では、リスクを避ける意味でも、産業雇用分野において一定程度の力をもつ道州があってリスクを減らす、ぜんぶ転けないという体制づくり」(08年6月議会答弁)が必要だと道州制の意義を強調していることでも明らかです。
いま上田県政が進めている新「行財政改革プラン」では、県固有の業務として「広域行政業務」「政策立案業務」「法令に基づく業務」の三つを挙げ、公共サービス業務については民間開放や官民協働を進める一方、「今後県として強化すべき業務」として、「つなぎ・誘導」機能と「監視」機能の強化を挙げています。
言い換えれば、県民への公的サービスについては、民間企業やNPO法人、地域にまかせて県民への直接サービスから撤回し、政策立案やマネージメント、モニター機能に特化していくというものです。その先に上田知事が描いているのは、県庁の解体と「道州制」への移行という道筋に他なりません。
 

3.県議会の実態と日本共産党議員団の役割

○矛盾を深める「オール与党」体制

日本共産党は前回県議選で日本共産党は改選4議席から1議席へと議席を減らしました。自民党も改選62議席から41議席に後退し、替わって民主党が改選7議席から15議席に躍進しました。この結果、自民党は第一党を維持したものの、民主党が公明党(10議席)を上回って第二党に進出し、推薦の無所属議員も含めて23名で会派(結成当時)を構成することになりました。
しかし、上田県政との関係では、日本共産党を除く「オール与党」体制が強化されただけで、上田県政にとっては盤石の体制が築かれることになりました。この結果、議会のチェック機能の著しい低下をもたらしています。
唯一の野党である日本共産党は議会運営委員会にも委員を送れず、本会議の一般質問も柳下礼子議員の度重なる申し入れでその年の12月議会でようやく実現。翌08年6月の補欠選挙で当選した山川すみえ議員との2人会派になることで、年1回の一般質問枠を確保できるようになったものの、議会での発言は大きな制約を受けたままです。
 

○第二自民党化で存在感を示せない民主党

前回県議選で躍進した民主党は県議会第二党となったものの、県議会では政策上も議会運営上も自民党の攻勢にさらされ、独自色を発揮できないまま、党内矛盾を深めています。とりわけ八ッ場ダム建設をめぐる問題や県政調査費の全面公開をめぐる問題などで党内の対立が表面化し、八ッ場ダム建設問題では多くの議員がダム建設推進議連に取り込まれるなど、自民党の揺さぶりにその内部矛盾をさらけ出しています。(その後、党中央の指導で議連から脱退)また、県政調査費の使途を例外を設けず公開する問題では、3人の議員が団執行部と対立して会派を離脱し、会派にとどまったものの採決を棄権した議員も8人にのぼりました。自民党はこうした民主党の足並みの乱れを衝いて8人の議員に対する懲罰動議を提出し多数で可決するなど、民主党に対する揺さぶりをますます強めています。
また民主党は、県民要求に対する態度でも、「子ども医療費無料制度の年齢拡大を求める請願」や「義務教育費国庫負担制度の堅持を求める請願」「後期高齢者医療広域連合への県の財政支出を求める請願」などにことごとく反対し、選択的夫婦別姓法案や外国人地方参政権付与法案に対する態度でも否定的な態度をとるなど、広範な県民の願いに自民党などともに背を向け続けています。
 

○県政の唯一の批判者-運動と結んで県民要求実現に全力をあげる日本共産党

こうした「オール与党」県議会のなかで、日本共産党は94の定数でわずか2人の議員ながら唯一の野党として上田県政の問題点を厳しく糾し、県民の運動と結んで県民の願いに応える活動を積極的に展開していきました。
《八ッ場ダム建設などムダな大型公共事業に一貫して反対》
国や東京都、埼玉県などが群馬県長野原町に建設を予定している八ッ場ダム建設に対して日本共産党は利水上も治水上もダム建設の根拠が失われているとして、その中止を一貫して求めるとともに、ダム建設計画に翻弄され続けてきたダム建設予定地の生活再建と地域再生を強く求めてきました。民主党政権が八ッ場ダム建設の中止を宣言したことは大きな前進・成果ですが、生活再建と地域再生への道筋を示していないことは問題です。
日本共産党は、八ッ場ダム建設以外にも、治水事業に名を借りた都市改造事業とも言うべき利根川・荒川スーパー堤防事業の中止や本庄新都心整備事業の見直しなどを提起しながら、県営住宅の建設や住宅耐震補強・リフォームへの補助、生活道路の安全対策などの生活密着型の公共事業への転換を機会あるごとに求めてきました。
 

《県民の運動と結んで貴重な成果》

日本共産党は上田県政を批判するだけでなく、県民運動と結んで積極的な提案を行い、福祉や医療、教育などの分野で貴重な成果をあげてきました。
医療の分野では… 前回県議選で重点公約の一つに掲げた小児救急医療体制の整備では、輪番体制に穴があいている所沢地区などの二次救急医療体制の整備と併せて初期救急医療機関への支援策を求めてきましたが、県は今年度予算で所沢市民医療センターの小児救急医療体制整備のために5千万円を手当てし、24時間365日の初期救急が実現する運びとなりました。
また、他県に比べて遅れている周産期母子医療体制の整備についても、埼玉医大総合周産期母子医療センターのNICU(注2)の増床や自治医科大大宮医療センターの総合周産期母子医療センター化などの提起を行い、NICUの増床(10床)や自治医科大大宮医療センター内への地域周産期母子医療センターの設置などの成果につなげています。
医師確保対策でも、「面積当たりの医師数は全国6位」と言って憚らない上田知事をして「医師確保対策は本県の医療体制の整備に関わる喫緊の課題」(07年12月議会)と認めさせ、この3年の間に、女性医師の就業支援として短時間勤務正規職員制導入病院に対する助成や就業支援相談窓口の設置、医学生に対する奨学金制度の創設、県立大学への医学部設置検討などの前進をかちとってきました。
福祉の分野では… 福祉施策では乳幼児医療助成制度の対象年齢の拡大(就学前まで)をはじめ、児童虐待防止のために児童相談所職員の増員、障害者自立支援法の施行で存続が危ぶまれた心身障害者地域デイケア事業、生活ホーム事業の存続、保育所待機児童対策のための安心こども基金を活用した保育所の新増設などを実現してきました。
教育の分野では… また、教育では教職員や父母の運動と結んで障害児(特別支援)学校の過密解消対策について取り上げ、「上尾かしの木」や「所沢おおぞら」の特別支援学校などの開設を実現。県立高校の統廃合問題では、一貫して統廃合計画の見直しを求め、市長を先頭に3万4千筆の署名を添えて提出された県立吉川高校全日制の存続を求める請願では、自民、民主、刷新の会、社民の各会派が継続審査に賛成するなかで公明とともに採択を求め、その存続に道を開きました。

○日本共産党が大きくなれば、もっと大きな仕事が

日本共産党が11名で県議会第二党だった当時は、警察委員会を含む全ての委員会に委員を送り、委員会審議の活性化にも大きく貢献しました。特に、警察委員会では日本共産党の委員が入ったことで自民党など他党の委員も積極的に発言するようになり、桶川ストーカー殺人事件をめぐる警察捜査のあり方が委員会でも大きく取り上げられてマスコミの注目を集めました。
また、議案提出権を活用して、予算修正案を提出したり、「中小企業振興基本条例」を提案するなど建設的な提案を行い、議員立法による中小企業振興基本条例の制定につなげるなど県議会をリードしました。全国に先駆けて制定した「男女共同参画推進条例」を制定する際にも、5人の女性議員を擁する日本共産党が男女共同参画推進議員連盟のなかで高原美佐子団長が役員を務めるなど重要な役割を担いました。
日本共産党が県議会において4議席以上獲得することができれば、議会運営委員会に委員を送れるほか、本会議一般質問を毎議会行えるようになり、予算特別委員会での発言時間も広がります。また、現在委員のいない決算特別委員会にも委員を送ることができます。意見書や決議なども独自に提案でき、共産党の発言や提案の機会が大幅に増えます。
この日本共産党が伸ばすことこそ、県議会を活性化し、県政に対する県議会のチェック機能や立案機能を強化する近道です。
 

4.日本共産党の8つの重点政策と個別政策

来年のいっせい地方選挙は、住民の暮らしと地域経済をどうやって立て直し、地方自治を拡充するかが大きな焦点となっています。
住民の暮らしと福祉、地域経済と地方自治が危機に直面しているなかで、日本共産党は第一に、県政が「住民福祉の機関」として自治体本来の役割と機能を取り戻すこと、第二に、大企業誘致と開発優先の地域経済政策から抜け出し、中小企業・地場産業・農林業を根幹に据えた経済政策への転換をはかること、第三に、道州制導入や市町村合併の強制に反対し、住民の声が反映できる市町村行政の確立を支援すること、第四に、県議会が県民の代表としての役割を果たせるよう、県民への公開と参加の促進、議会の民主的運営の制度化をはかること、の4つの政策転換をめざしながら、「8つの重点政策」の実現に全力をあげます。
 
(1)子ども医療費助成制度を中学校卒業まで拡充するとともに、24時間365日の小児救急医療体制の整備や医師確保対策をはかります。


(2)小・中学校で「30人学級」を早期に実現するととに、私学助成と授業料減免、奨学金の拡充をはかります。


(3)国民健康保険に対する県の単独助成制度を復活し、国保税を1世帯当たり1万円引き下げます。


(4)保育所と特別養護老人ホームの入所待機者(児童)の解消をはかるため、年次計画を立てて整備を促進します。


(5)公契約条例の制定、住宅リフォーム・耐震化助成、中小企業向け制度融資の拡充、農家への所得補償・価格保障の充実で地域産業の振興と雇用の拡大をはかります。


(6)大型公共事業や開発を見直し、住宅や公園、歩道の整備など県民生活に密着した公共事業の推進をはかります。


(7)県民の誰もが多様な文化・スポーツに親しめるよう、学校施設の開放や施設の整備拡充をはかります。


(8)「議会基本条例」を制定し、議員の発言権を保障するとともに、公聴会や議会報告会などの開催を通じて県民との意見交換の場を設け、県民に開かれた県議会をつくります。また、議員報酬と県政調査費をそれぞれ2割引き下げるとともに、委員会の県外視察を見直します。
 
 

〔日本共産党の個別政策〕

8つの重点政策とあわせて以下の個別政策の実現に全力をあげます。
 

1.県民のいのちと健康、暮らしを支える制度を守り、拡充します

(1)子ども医療費など県単独の福祉医療助成制度の拡充をすすめます
・子ども医療費助成制度については、中学校卒業まで拡充するとともに、福祉医療制度に係る窓口立て替え払いをなくします。
・市町村が実施するガン検診に対する助成制度をつくります。
・特定疾患(難病)対策の対象疾患の拡大と超過負担の解消につとめます。また、「難病対策基本法」の制定を国に求めます。
(2)高すぎる国保税を引き下げるため国・県補助の増額をはかります
・市町村国保の広域化に反対するとともに、県の独自助成を復活し、1世帯当たり保険税を1万円引き下げます。
・国保税滞納者に対する資格証明書の発行や保険証の溜め置きをやめさせます。
(3)介護保険の利用者負担の軽減と特養ホーム待機者の解消をはかります
・市町村が独自に実施する低所得者に対する居宅介護サービスに係る利用者負担及び介護保険料の減免等に対する助成制度をつくります。
・特別養護老人ホームを小規模施設を含めてほぼ中学校区ごとに整備し、待機者の解消をはかります。
・介護職員の処遇改善をはかるため処遇改善交付金が適切に支給されるよう改善します。
(4)障害者施設の整備と利用者負担の軽減をはかります
・障害者自立支援法の廃止をめざすとともに、障害者・家族の負担軽減をはかるため、住民税非課税世帯の利用者負担に対する補助を創設します。
・身体障害者療護施設や重症心身障害児施設、知的障害入所更生施設などの入所・通所施設の建設を年次計画を立てて推進し、待機者の解消をはかります。
・「心身障害者地域デイケア事業」と「生活ホーム事業」を継続するとともに、補助単価の引き上げや月額制の復活をはかります。
(5)医師・看護師の確保と救急医療体制の整備をはかります
・医師確保対策の一環として埼玉県立大学への医学部設置を推進します。
・院内保育所や産休育休復帰後の研修機関の体制を充実し、女性医師や看護師の復職を支援します。
・県内公立病院の医師確保対策の一環として県ドクターバンクを創設します。
・各二次救急医療圏ごとの輪番制を整備し小児救急医療体制の充実をはかるとともに、初期救急医療専門の地域センターの整備をはかります。
・ハイリスク出産の増加に対応して、総合周産期母子医療センターの増設をはかるとともに、地域センターの増設と医師確保対策をすすめます。
(6)生活保護行政、低所得者対策の充実をはかります
・悪質な無料低額宿泊所などの貧困ビジネスを規制するための法整備を国に求めます。
・窓口での保護申請の不受理を根絶するよう指導を強めます。
・生活保護世帯に対する夏季手当を創設します。
(7)感染症予防対策を充実します。
・子宮頚がんを予防するワクチン接種に対する助成制度を設けます。
・細菌性髄膜炎の予防に有効な「ヒブワクチン」や肺炎球菌ワクチン、水痘ワクチン等に対する公費助成を国に求めます。
 

2.安心して子育てできる環境の整備と豊かな成長を保障する教育をすすめます

(1)保育所の新・増設に対する助成を拡充し、待機児童ゼロをめざします
・待機児童の解消をはかるため、「安心こども基金」の延長・拡大を国に求めるとともに、土地貸借料に対する県費助成を創設し、認可保育所の整備を促進します。
・補助対象となっている認可外保育施設や家庭保育室に対する運営費補助を大幅に増額するとともに、保育料に対する助成制度を創設します。
・一般財源化された公立保育所の運営費と建設費に対する国庫負担を復活させます。
・直接契約の導入や幼保一元化、最低基準の緩和などをめざす「子ども・子育て新システム」の拙速な導入に反対します。
(2)学童保育クラブの増設と指導員の処遇改善をはかります
・県の「放課後児童クラブ運営基準」に基づいて常勤指導員が複数配置できるよう、学童保育クラブ1施設当たりの補助基準額を増額します。
・特別支援学校放課後児童対策事業の指導員の人件費基準単価を増額します。
・障害児学童数に対する指導員の配置基準を「児童3人に指導員1」に改善します。
(3)児童虐待防止対策を抜本的に強化します
・児童相談所と一時保護所の増設と児童相談所職員の増員をはかります。
・児童養護施設の職員配置基準を実態に合わせて見直しをはかるとともに、施設の運営費を引き上げるよう国に求めます。また、県単独事業の児童養護施設等人材確保対策事業の充実をはかります。
・小規模児童養護施設や乳児院の整備を促進します。
(4)小・中学校の30人学級の実現など教育条件の改善をすすめます
・義務教育費国庫負担制度の廃止に反対するとともに、30人学級の早期実現をはかります。
・臨時的任用教員制度を見直し、臨時採用の教員の処遇改善をはかるとともに、正規採用枠を大幅に拡大します。
・小・中学校の普通教室へのクーラー設置を促進するため助成制度を創設します。また、県立高校普通教室へのクーラー設置を促進します。
・県立図書館や県立博物館施設の予算を増額するとともに、司書や学芸員などのスタッフの充実をはかります。
(5)日の丸・君が代の強制や学力テストの押しつけに反対します
・序列化競争につながる全国いっせい学力テストや県の学力状況調査を中止させます。
・学校現場における教職員や児童・生徒に対する「日の丸」「君が代」の強制をやめさせ、「良心の自由」を守ります。
・教職員が児童・生徒としっかり向き合えるよう教育の自主性を守り、「学力」「体力」「規律ある態度」の三つの達成目標の強制に反対します。
(6)県立高校の統廃合を中止し、進学希望者全員入学を実現します
・県立高校の統廃合を目的とした「再編整備計画」を白紙に戻し、地域に根ざした魅力ある高校づくりをめざします。
(7)私学助成の増額と父母負担の軽減をはかります。
・私立高校の運営費助成を大幅に引き上げるとともに、私立高校父母負担軽減事業補助については、県外高校や特別支援学校に通学する世帯についても県の事業を継続します。
・私立幼稚園の保護者に対する補助単価を大幅に引き上げます。
(8)特別支援学校・教室の増設で障害児教育の充実をはかります
・特別支援学校の過密や教室不足を解消するため、高等部単独校の新設や分離新設などをすすめます。特に教室不足が深刻な県南東部については、肢体障害者と知的障害者の特別支援学校をそれぞれ新設します。
・全ての小・中学校に特別支援教室を設置できるよう市町村に対する支援策を講じます。
 

3.中小企業、地場産業、農業を主体にした地域振興と雇用の確保をはかります

(1)中小企業と商店街への支援を強め、地域経済を立て直します
・国が制定した「中小企業憲章」の基本理念や行動指針に基づく中小企業対策を推進するため知事のもとに中小企業や自営業者らの代表も加えた「中小企業政策会議」(仮称)を設置し、総合的な中小企業対策を推進します。
・県発注の公共事業については、下請業者も県内業者の活用を徹底します。また、下請単価が適正に保証されるよう元請け業者に対する指導を強めます。
・公共事業におけるダンピング競争をなくすため、最低制限価格制度を導入して適正化をはかります。
・県の委託業務や発注工事で業務委託契約を結ぶ際に、適正な労働条件や賃金が確保できるよう県独自の客観的な経費の基準を定め請負業者や下請業者に守らせる「公契約条例」を制定します。
・市町村が実施する小規模工事業者登録制度の登録名簿を活用して、県有施設の小規模工事発注を促進します。
・住宅リフォームや耐震改修に対する県の補助制度を創設し、市町村事業を応援します。
・大型店や大規模集客施設を広域的に調整できる県独自のガイドラインを制定し、無秩序な出店を規制します。
・商店街の振興予算を大幅に増額し、高齢者の居場所づくりや交流施設の整備、イベント事業等への支援を強めます。
(2)中小企業制度融資の拡充で中小企業の資金調達を応援します
・制度融資を利用する零細業者に対する利子や信用保証料の補填を行います。
・金融円滑化法の延長と併せ、貸付条件変更等の相談や申込みに対して利用者本位で対応するよう金融機関に対する指導・監督を国に求めます。
(3)総合的な「地産地消」対策で農林業の多面的な発展をはかります
・猛暑の影響で規格外が大量に発生している県産米「彩のかがやき」の生産農家に対する救済策を講じるとともに、消費拡大をはかります。
・環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加に反対し、日本と埼玉の農業を守ります。
・有機農業や低農薬など、環境にやさしい農業に取り組む農家やグループを支援し、安全で美味しい農産物の生産を広げます。
・県産農産物の消費拡大をはかるため、学校、病院、福祉施設等の給食や県内食品産業の加工品等での使用促進、直売所や加工場、体験交流型施設の設置を促進します。
・農業者と商工業者が密接に連携して県産農産物の需要拡大と農産加工品の開発、商品化を促進し、地域循環型の経済で地域の活性化と雇用の確保をはかります。
(4)違法・脱法雇用をただし、正規雇用の拡大をはかります
・労働者派遣法は1999年の改悪前に戻し、派遣労働は一時的臨時的業種に限るとともに、登録型派遣は専門的業務に厳しく制限するよう国に求めます。
・県内企業における不安定雇用の実態を調査し、企業に対して高校・大学卒業生を含む青年の採用の拡大や正規雇用化を積極的に働きかけます。
・県立高等技術専門校については、訓練指導員の増員や施設の整備、訓練科目の拡充、夜間コースの拡大などをはかります。
・県や市町村などにおけるパート、臨時、嘱託、派遣などの雇用形態による差別的な賃金を改善し、均等待遇に基づき、賃金・一時金・諸手当・退職金の支給、経験年齢などを考慮した昇級制度など、賃金・労働条件の格差是正をはかります。
・県内に1か所しかないヤングキャリアセンター、若者自立支援センターを県内各所に設置し、若者の就業と自立を支援します。
 

4.開発優先から住民の安心・安全を優先した地域密着の公共事業に転換します

(1)八ッ場ダム建設やムダな公共事業を見直します
・水道水の需要が減少しつつある現状等をふまえ、八ッ場ダム(群馬県)については、国の方針通り中止させるとともに、建設予定地の生活再建・地域再生に全力をあげます。
・本庄新都心区画整理事業など過剰な人口を想定した区画整理事業や都市再開発事業なの見直しをはかります。
(2)住宅や生活道路の整備、河川の改修など生活密着型の公共事業を推進します
・県営住宅建設5か年計画を策定し、公営住宅の需要が多い地域を中心に県営住宅の建設や建て替えを重点的にすすめます。
・都市再生機構の団地建て替えにあたって高齢者等が住み慣れた場所で安心して暮らせるよう借り上げ県営住宅の併設をはかります。
・高齢者世帯の住宅を確保するため、優良賃貸住宅の整備を再開し促進します。
・分譲マンションの共用部分の維持・管理や耐震化などに対する支援を充実します。
・綾瀬川、芝川、不老川等の水質汚濁が著しい河川の総合的な浄化対策を推進します。
・公共下水道の整備を促進するとともに、合流式下水道の改善対策を促進します。
・県道の歩道整備や交差点改良を計画的にすすめ、お年寄りや子ども、障害者が安心して歩行できる環境を整備します。
・市街地における自転車専用レーンやコミュニティ道路の整備を促進するとともに、交差点のスクランブル化など歩車分離式信号機の増設で歩行者の安全を守ります。
(3)公共施設や住宅の耐震化を促進します
・住宅の耐震補強を促進するため、市町村と協力して簡易補強工法による耐震補強工事に対する県費助成制度を創設します。
・病院や保育所などの民間建築物に対する耐震診断・耐震補強補助については、延べ床面積が500平方㍍以下の施設も対象になるよう規模要件を緩和します。
(4)老朽化が進行する社会資本(施設)の計画的な点検・補修と更新をはかります。
・高度成長期に建設された道路、橋梁、上・下水道、水利施設、治水・治山施設などの点検・補修を進めるとともに、施設の計画的な更新をはかります。

5.災害に強く、自然と環境にやさしい持続可能な地域づくりをすすめます

(1)消防の広域化に反対し、市町村消防力の強化をはかります
・「消防の広域化」については、市町村の自主的判断を尊重し、広域化計画を白紙に戻します。
・地域での救援活動に必要な消防力の強化をはかるため市町村への財政支援を強化するとともに、消防団や自主防災組織との連携を有機的にはかるための施策を推進します。
(2)クルマ依存から公共交通機関中心の社会に転換します
・鉄道やバスなど公共交通網の整備を積極的に推進するとともに、第三セクターによる鉄道建設や鉄道事業者の経営に対する財政支援の強化を国に求めます。
・高崎線、埼京線、武蔵野線などJR線、私鉄各線の混雑緩和をはかるとともに、埼玉高速鉄道、地下鉄8号線、地下鉄12号線などの県内延伸につとめます。
・JR、私鉄各線、ニューシャトル等の駅舎、ホーム等へのエレベーター、エスカレーターの設置を促進します。
(3)太陽光や風力、バイオマスなど自然エネルギーの活用をはかります
・風力や水力、太陽光、バイオマスなど環境に配慮した自然エネルギーを地域に導入し、地域経済の活性化にも寄与できるよう技術開発や発電事業などに対する支援策の拡充や余剰電力の固定価格義務買取制度の早期導入を国に求めます。
・温室効果ガス大口排出事業者に対して削減計画の提出にとどまらず、計画の達成を義務づけます。
(4)山林の荒廃を食い止め、林業と身近な自然を守ります
・荒廃する森林地域の環境とコミュニティの維持をはかるため、林業予算を大幅に増額し「緑の雇用事業」を推進します。
・県産木材の利用を促進するため、住宅建設における県産木材の利用促進に対する県費助成を設けます。また、木質バイオマスによる間伐材や木くずの燃料化、バイオマス発電の推進など山村地域での新たな事業を促進します。

6.憲法と地方自治を守り、民主的で効率的な行政の実現と議会の改革を進めます

(1)基地被害から県民生活を守り、平和で安全な埼玉をめざします
・米軍大和田・所沢通信基地など、県内の米軍基地の全面返還とともに、所沢基地の東西道路用地、文教通り線拡幅用地の早期返還を国に求めます。
・騒音被害の拡大につながる米軍横田基地の軍民共用化に反対するとともに、米軍艦載機による夜間離発着訓練の全面中止や自衛隊入間基地の訓練飛行の中止を求めます。
・自衛隊朝霞駐屯地の演習に伴う学校等の周辺公共施設の騒音被害を防止させる対策を国にとらせます。
(2)半強制的な市町村合併や道州制の導入に反対し、地方自治を守ります
・市町村合併の押しつけを許さず、合併にあたっては住民投票を求めます。
・県の市町村への権限移譲にあたっては、権限移譲の事務の実態に十分見合う分権推進交付金を手当てします。また、補助金の整理・統合などに当たっては、市町村との事前の協議を行うようにします。
(3)「構造改革」路線による行政の民営化に反対し、県民参加の効率的な行政を推進します
・行政需要の増大や雇用確保に逆行する県職員の定数削減計画の中止を求め、県民サービスの向上と県職員・教職員の労働条件を改善するため人員の増員をはかります。
・保育所や学童保育クラブ、図書館など福祉や教育・文化施設には営利を目的とする指定管理者制度の導入をやめさせます。
(4)県議会の民主的な運営と住民への公開と参加を制度化します
・議員の発言権の保障、県民の意見表明の機会を保障する公聴会の開催、請願・陳情審査における請願(陳情)者の意見陳述の保障などを盛り込んだ「議会基本条例」をつくります。
・「委員会規程」を改め常任委員会及び特別委員会についても速記法にもとづく会議録を作成します。
・高すぎる議員報酬と県政調査費をそれぞれ2割削減するとともに、委員会の県外視察を見直し経費の節減をはかります。
・国外の友好親善視察は議長及び副議長の代表派遣に限定し、海外行政視察は原則として廃止します。
・議長及び副議長専用の公用車を廃止し、県の公用車に切り替えます。
 

(注1)指定管理者制度=地方公共団体やその外郭団体に限定していた公の施設の管理・運営を、株式会社などの営利企業・財団法人・NPO法人・市民グループなど法人その他の団体に包括的に代行させることができる制度。

(注2)NICU=病院において早産児や低出生体重児、何らかの疾患のある新生児を集中的に管理・治療する新生児特定集中治療室 (Neonatal Intensive Care Unit)