埼玉県議選の争点と日本共産党の政策提言


憲法を県政に生かし
だれもが安心、希望をもって暮らせる埼玉を

埼玉県議選の争点と日本共産党の政策提言

2015年1月 日本共産党埼玉県委員会

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目次

安倍政権の暴走ストップ!県民の暮らし守る日本共産党を大きく

県政で起きている二つの「異常」と自・公・民など「オール与党」体制

かけがえのない日本共産党の議席

日本共産党の議席が増えれば、もっと大きな仕事が

県政の課題と日本共産党の政策提言

  1.医療・介護・福祉の充実で暮らしに安心の社会に

  2.中小企業と農林業を地域経済の柱にすえ、仕事と雇用をおこす

  3.再生可能エネルギー、省エネ、防災による持続可能な社会を

  4.歴史の逆行と憲法破壊をゆるさず、こどもの明るい未来を

  県民の意見を反映する「徹底審議」の県議会に改革を

 


 

埼玉県民のみなさん。

今年はいっせい地方選挙の年です。4月3日には県内のトップを切って埼玉県議選と政令市のさいたま市議選が告示されます。こんどの県議選の結果は、今後の埼玉県政の進路を決めるだけでなく、国政の動向にも大きな影響をあたえる重要な選挙となります。

昨年12月の総選挙で日本共産党は比例代表選挙で606万票を得て20議席を獲得し、沖縄1区での赤嶺政賢候補の勝利と合わせ、改選8議席から21議席へと大きく躍進しました。

選挙戦を通じて私たちは、自民党対日本共産党―「自共対決」こそ、日本の政治の真の対決軸であると訴えましたが、この選挙で唯一躍進した党が日本共産党だったという事実は、これをいよいよ鮮明にするものとなりました。

安倍自公政権は今回の結果をもって、国民からあらゆる問題で、白紙委任を与えられたと考えたら、大きな間違いです。「バブルと投機」のアベノミクス、消費税増税と社会保障切りすて、雇用のルール破壊、原発の再稼働と輸出、TPP(環太平洋経済連携協定)推進、解釈改憲など、どの問題をとっても安倍自公政権がこれから進めようとしていることは、国民多数の意思に背くものばかりです。

日本共産党は、安倍政権の危険な暴走と真正面から対決し、県民のいのちと暮らしを守るために、県議選をはじめいっせい地方選挙でも大きく躍進するため全力をあげる決意です。

 

安倍政権の暴走ストップ!県民の暮らし守る日本共産党を大きく

「物価も消費税も上がって将来に不安」「仕事が減って生活が苦しい」「年金カットに消費税増税はこたえます」「アベノミクスは大手のみで、中小企業は全然景気が良くなってない」「自分には夢も希望もないです」―県内各地で共産党議員団が実施している住民アンケートには、生活苦や将来への不安を訴える悲痛な声が次々寄せられています。

埼玉県が昨年夏に実施した県政世論調査でも、前年に比べて「生活が苦しくなった」と回答した人は46.9%と約半数にのぼり、「楽になった」と回答した人はわずか4.5%でした。

「アベノミクス」の円安政策による物価上昇、原材料費の高騰が、国民生活を苦しめています。そのうえ消費税増税が強行された結果、2014年4月~6月期のGDP(国内総生産)は、年率換算でマイナス7.1%、なかでも家計消費はマイナス19.5%と、この20年来で最大の落ち込みとなりました。

なぜ、これだけ消費が冷え込んだのでしょうか。働く人の実質賃金が、2013年7月以降、前年同月比で連続マイナスとなっているからです。この上、消費税が10%に引き上げられたら、私たちの生活はどうなるでしょうか。さらなる実質所得の減少、消費の底割れで、日本経済の土台が壊されてしまいます。

ところが、安倍政権が掲げる「アベノミクス」には国民の所得を増やす「矢」は一本もありません。「成長戦略」で検討されている中身は、解雇の自由化、残業代ゼロ、派遣労働の拡大など、雇用のルールを破壊し、国民から所得を奪う計画ばかりです。しかも、安倍内閣が打ち出した「骨太方針」には、年金、医療、介護など社会保障を切りすてる計画が目白押しです。

「税と社会保障の一体改革」と称して、消費税増税と社会保障改悪のレールを敷いたのは、自民、公明、民主の3党です。県議選では、これらの政党に明確な審判を下し、「消費税の10%への増税ストップ、国民の所得を奪う政治から、国民の所得を増やす政策に転換せよ」―その願いを日本共産党に託してください。

 

県政で起きている二つの「異常」と自・公・民など「オール与党」体制

いま埼玉県政では、上田知事と自民・公明・民主など「オール与党」によって、二つの異常な県政がすすんでいます。

その一つが、高齢者や障害者、子どもなど社会的支援を必要とする人々を標的にした補助金のカットや公共サービスの切りすてです。

 

●「自立・自尊」の名による弱い者いじめから県民の暮らし優先の県政への転換を

安倍内閣は、社会保障の全分野にわたる予算削減と制度改悪に乗り出していますが、こういう時こそ、悪政の「防波堤」となって県民の暮らしを守るのが県や市町村など地方自治体の役割です。ところが、埼玉県政がやってきたことはどうでしょうか。

定時制高校の教科書給与・夜食費補助の廃止、家計急変世帯を除く幼稚園父母負担軽減金の廃止、在宅重度心身障害者手当と重度心身障害者医療助成への年齢制限の導入、65歳以上を対象にした県施設利用料減免制度の廃止など、社会的な支援を最も必要とする人々を対象にした補助金カットや公共サービスの切り捨てなど、弱い者いじめのオンパレードです。

消費税の8%への増税でも、全ての公共料金に増税分を転嫁するなど、県民の暮らしなどお構いなしです。

その上田知事がモットーとして掲げてきたのが、「自立・自尊の埼玉」の実現です。「これからの超高齢・人口減少社会を税金だけでささえることには限界がある」(上田清司『ゆとりとチャンスの埼玉づくり』)として、県民には「自立・自助」と、助け合いによる「共助」を求め、それでも救えない人に「公助」を施すというのが、その基本的考え方です。

これは、国民生活の基本を「自立自助」と「家族相互及び国民相互の助け合い」と規定し、社会保障への公費投入の抑制や医療・介護・年金の抜本的な給付縮小を掲げた国の「社会保障制度改革推進法」(2012年8月公布)の考え方を先取りしたものでした。

しかも、県民のためのささやかな補助金や公共サービスを削る一方で、ダム建設や大型開発には巨額の税金をつぎ込んできました。こうした上田県政の予算に対して、自民、公明、民主の3党は、「わが団が提言した『地方から強い日本の再生』を進めるものであり、高く評価」(自民)、「わが会派の要望を防災を中心に取り入れていただいたことに深く感謝」(民主)、「公明党の主張にも最大限配慮」(公明)などと称賛して、これを推進する役割を果たしてきました。

今年4月の県議選では、日本共産党の躍進で上田県政を支える「オール与党」に厳しい審判をくだし、高齢者やこども、障害者、生活困窮者といった社会的支援が必要な人々が大切にされる県政へと転換する第一歩にしようではありませんか。

 

●改憲勢力による教育介入を許さない憲法を守り、生かす県政への転換を

県政で起きているもう一つの「異常」は、「戦争をする国づくり」を進める安倍内閣の危険な動きと連動する形で、教育への政治的介入が強められていることです。

過去の侵略戦争を肯定・美化する「日本会議」会員の自民党や保守系の「刷新の会」の県議らは13年9月、県議会文教委員会で検定済みの高校日本史教科書の一部記述を取り上げ、「自虐史観では誇りがもてない」「左翼系、共産党系だ」などと県教育長らを追及し、教科書選定の「再考」を執拗に求めました。しかも、この教科書を選定した8校の校長を同委員会に呼びだして、「なぜこの教科書を選んだのか」などと詰問し、「この教科書を読んで、天皇陛下への尊崇の念は絶対に出てこない」「こんな教科書を使っていては、自民党支持者はうまれてこない」などと、自分たちの勝手な物差しで教科書の良し悪しを問題にするなど横暴の限りを尽くしたのです。

攻撃の矛先は、教科書問題にとどまりません。県立高校の台湾への修学旅行の事前学習や社会科教員による研究活動まで問題にし、「修学旅行での平和教育は自虐的だ」として、戦争体験者の話を聞いた生徒8人の感想文を文教委員会に提出させてチェックするなど、思想調査まがいのことまで行いました。

このような不当な教育介入が、なぜ県議会で堂々とまかり通っているのでしょうか。それは、上田知事自身が、日本の過去の侵略戦争への反省を「自虐史観」と攻撃し、「新しい歴史教科書をつくる会」の元副会長を県教育委員に起用するなど教育行政に対する介入を自ら先頭に立って行ってきたからです。上田知事は、中学校教科書の選定にあたって一部の教育委員を集めて「つくる会」教科書の選定を暗に働きかけることまでしました。

こうした教育内容に対する政治介入が、集団的自衛権行使容認の閣議決定の強行という「海外で戦争する国」づくりへの動きと連動していることに、私たちは重大な懸念をもたざるを得ません。

教育は何よりも子どものためにあるもので、子どもたちの学習し成長する権利にこたえ、それを満たすためのものです。戦前のように、「教育は国家のためにある」として時の権力の都合で教育を左右することは、平和・人権・民主主義の精神とは絶対に相いれません。

政治家による教育内容への介入をやめさせ、憲法と子どもの権利条約が定める平和・人権・民主主義の原理にたった教育をすすめるためにも、今度の県議選で日本共産党の議席を大きく伸ばしてください。

 

かけがえのない日本共産党の議席

○ムダな大型開発に反対し県民のいのち、暮らし優先で奮闘

日本共産党はこの間、上田県政と「オール与党」がおし進める大型開発・大企業優先、福祉・教育に冷たい政治と対決し、県民のいのちと暮らしを守るために全力をあげてきました。

県政の大きな焦点となっている県立小児医療センターの移転問題では、患者・家族や周辺自治体住民の声に耳を傾けず「さいたま新都心」の開発を優先させて移転計画を強行した上田県政のトップダウンを厳しく批判し、患者家族に寄り添い住民の運動と結んで現在地での建て替えを求めて粘りづよく議会内外でのたたかいをすすめてきました。

その結果、上田知事も日本共産党の追及に「一部機能の存続」を表明せざるをえなくなるなど、病院の現地存続を求めるたたかいは新たな展開を迎えています。

群馬県長野原町に建設中の八ッ場ダム(総事業費4,600億円)の問題でも、治水上も利水上もダム建設の根拠が失われているとして、その中止を一貫して求めて議会内外で奮闘し、民主党政権下でいったんは事業を休止に追い込むなどの成果をあげました。ダム建設は自民党政権の復活とともに再開されましたが、日本共産党は引き続きダム建設の中止を求めるとともに、ダム建設地住民の生活再建と地域再生を強く求めています。

大型開発問題では、治水事業に名を借りた都市改造事業ともいうべき荒川スーパー堤防事業に加え、霞ヶ浦導水事業(総事業費1900億円)や思川開発(総事業費1850億円)の事業を再開する動きが始まっています。日本共産党はこれらの大型開発に反対するとともに、公営住宅や公園、歩道の整備、生活道路の安全対策など、生活に密着した公共事業への転換を求めて奮闘してきました。

 

○県民の運動、たたかいと結んで県民要求を実現

日本共産党は上田県政を批判し、自民党の悪政に反対するだけでなく、県民の切実な要求を実現するうえでも県民の運動と結んで数々の成果をあげてきました。

〈県独自の被災者支援制度を実現〉

2011年3月11日の東日本大震災では、埼玉県下でも液状化による住宅の損壊が1万5千戸にのぼりました。また、13年9月には県東部と県北部で相次いで竜巻が発生し、家屋の全半壊など大きな被害がでました。日本共産党県議団は、国会議員や地元市町議員とも連携して現地調査を行ない災害救助法や被災者生活再建支援法の適用などを国や県に働きかけるとともに、国の支援法が適用されない市町についても県として独自支援を行うよう議会でも取り上げてきました。その結果、昨年1月、県と市町村で基金をつくり住宅倒壊等に300万円を上限に支援する県独自の支援制度がつくられました。

昨年2月の大雪災害でも、国会議員団、県議団、市町議員団と連携をとりながら現地調査や国・県への申し入れなどを行った結果、倒壊ビニールハウスの撤去費用については全額、再建費用については9割を国・自治体が助成する支援策が決まり、被災農家から喜ばれています。

農水省は当初借地によるビニールハウスは支援の対象外としていましたが、党や県農民運動連合会(農民連)などの積極的な働きかけで、支援の対象となりました。

〈重度心身障害者医療助成への所得制限導入をストップ〉

県が2014年度予算案に重度心身障害者医療制度に所得制限と年齢制限の導入を計画していることをいち早くつかみ、障害者団体と協力しながら県への申し入れや宣伝活動などを展開するなかで、所得制限の導入をやめさせるとともに、懸案だった精神障害者への適用を実現することができました。

また、日本共産党は深刻な障害児学校の過密問題を議会で幾度となく取り上げ、所沢市と草加市に特別支援学校の新設を実現してきました。

〈新生児集中治療床を52床増やす〉

埼玉では小児科医や産科医などの不足から、地域周産期医療センターの閉鎖が相次ぎました。日本共産党は県医師会や医療機関などとの懇談や視察などを通して医療現場の実態を把握するとともに、委員会審議や申し入れなどを通じて医師確保や新生児集中治療室(NICU)の増床などを求めてきました。その結果、2007年度には7医療機関(83床)だったNICUは2013年度には16機関(135床)に増えるなど改善が図られてきました。

また、人口比で病院勤務医の数が全国最下位という現実を知事に突きつけ、県内公立大学への医学部設置を初めて県議会一般質問で提案したのも日本共産党でした。これを機に、超党派による医学部設置議員連盟の結成、医学部設置のための調査費計上、県内及び県外の医学部で学ぶ埼玉の医学生に対する奨学金制度の創設、医師確保のための総合医局の新設など、医師確保に向けた世論喚起と県施策の前進がはかられるようになりました。

 

○国に対してもはっきりとモノが言える党 一致できる課題で他党との「共同」も追求

日本共産党は安倍政権がすすめる憲法破壊の集団的自衛権行使容認の問題や消費税増税、原発再稼働、TPP参加問題、垂直離発着機オスプレイの配備問題など県民の平和と民主主義、生活にかかわる国政上の問題についても県議会一般質問などで真正面から取り上げ、国の悪政を厳しく批判してきました。

同時に、集団的自衛権行使容認や秘密保護法など、一致できる課題では、民主党や社民党などとの共同を追求し、そろって駅頭宣伝に立つなど共同のたたかいをすすめてきました。

 

日本共産党の議席が増えれば、もっと大きな仕事が

前回県議選で2議席の確保にとどまった日本共産党は、議会運営委員会にも委員を送れず、県議会での一般質問も年1回しかできないなど、議会活動のうえで大きな制約を受けてきました。その後、川口市の県議補選(2014年3月)で奥田智子さんが当選し3議席に増えたことで、日本共産党は一般質問の質問枠が年2回に増え、議会運営委員会や予算特別委員会にも委員を送れるようになるなど発言力を増しています。(※)

日本共産党は今年の県議選で8議席の獲得をめざしていますが、これが実現すれば議会運営委員会をはじめ現在8つあるすべての常任委員会に委員を送ることができるだけでなく、議案提案権を獲得して、党独自に予算修正案や条例案などを提出することができます。

日本共産党が1999年の県議選で10議席を獲得し県議会第二党となった当時(01年6月の浦和市区県議補選で荒井忠雄氏が当選し、11議席に)、党議員団は予算修正案や「中小企業振興基本条例」の提案など、県民要求を県政に反映させるために議案提案権を行使して奮闘しました。こうした党議員団の提案に押されて自民党も独自の条例提案に迫られ、県段階では全国初めての中小企業振興基本条例の制定につながりました。「男女共同参画推進条例」の議員立法にあたっても、当時の高原美佐子団長が男女共同参画推進議員連盟の副会長を務めるなど、条例制定に大きな役割を果たしました。

日本共産党の躍進は、県議会の審議を活性化させるだけでなく、県政を変え県民要求を実現する大きな力となります。

(※)2014年12月の総選挙に奥田智子県議が小選挙区埼玉2区から立候補したため、党の現有議席は2議席です。

 

県政の課題と日本共産党の政策提言

1.医療・介護・福祉の充実で暮らしに安心の社会に

市町村国保の滞納者世帯は25万世帯(2013年6月現在)を超え、全世帯数の21%にの
ぼっています。後期高齢者医療の保険料滞納者も1万7千人を超えました。その一方で、特別養護老人ホームの入所待ちは約1万6千人、保育所の待機児童も9,323人(認可保育所不承諾数)を数えるなど、医療や福祉施設の整備が立ち遅れたままです。

県の県政世論調査でも、県政に対する県民の要望の第一は「高齢者福祉の充実」で、次いで「医療サービス体制の整備」「子育て支援の充実」と、福祉・医療に対する要望が上位を占めています。

日本共産党は、国民健康保険や後期高齢者医療、介護保険に対する国の負担を増やすよう国に強く働きかけるとともに、国保税や介護保険料の軽減をはかるため県独自の助成策を講じます。また、市町村国保の都道府県化には断固反対します。

埼玉は病院勤務医数、看護師数とも全国最下位に位置するなど、医療従事者の確保が切実な問題です。特に、産科、小児科、救急の医師確保が急がれています。県内公立大学への医学部の設置を国に認めさせるとともに、医科大学付属病院の誘致や医学生・臨床研修医に対する助成などで医師の確保をはかります。県立小児医療センターは、現在地に存続させることを基本に、最低限、病院機能を残します。

少子化対策では、認可保育所の整備に力を入れるとともに、子ども医療助成制度の拡充を図ります。県下の市町村のうち、1市を除く62市町村が子ども医療費を入・通院とも15歳まで引き上げています。国に対し助成制度の創設を強く働きかけるとともに、小学校就学前までとなっている県の乳幼児医療助成制度を当面、当面、小学校卒業まで引き上げ、市町村の制度を18歳まで拡大します。

重度心身障害者医療助成制度の高齢者いじめ(65歳以上を新規加入から除外)をやめさせます。重症心身障害者の入所施設の整備・拡充を計画的にすすめます。

 

2.中小企業と農林業を地域経済の柱にすえ、仕事と雇用をおこす

県内中小企業は事業所数で99.9%、常用従事者数で74.5%を占めるなど、埼玉経済と雇用を中心的に担ってきました。多国籍化した大企業が国内で大規模な首切りや生産拠点の閉鎖をすすめ地域経済や国民生活への社会的責任を放棄しているとき、地域に根を下ろし、モノづくりやサービスでの需要にこたえ雇用をうみだしている中小企業の役割はますます大きくなっています。

一方、埼玉農業も野菜の産出額が全国6位に位置するなど首都圏に新鮮な野菜を供給する一大産地となっています。

しかし、安倍政権による消費税増税や「アベノミクス」による円安誘導によって県内の中小企業も売上げ減や原材料費の値上げなどに直面しています。また、TPP(環太平洋連携協定)による農産物輸入の関税が撤廃された場合、米作や畜産を中心に埼玉農業も大きな打撃を受けることは避けられません。

日本共産党は、消費税10%への増税の中止、TPP交渉からの撤退を国に求めるとともに、地域の多様な資源を生かした内需主導型の経済で県内中小企業と農林業の振興をはかります。特に、中小企業については、中小企業振興基本条例を積極的に活用して官公需の発注拡大や新製品・新技術開発に対する支援、後継者対策、従業者育成などに力を入れるとともに、住宅リフォーム助成や商店リニューアル助成、町工場の固定費補助などの中小企業支援策をすすめます。

賃上げと雇用の安定、「人間らしく」働ける環境を

埼玉県の完全失業率は2007年の3.5%から2013年には4.1%へと増え、全雇用者に占める非正規労働者の割合も年々増え、全雇用者の約4割、女性は6割を超えています。

しかも、過労死ラインで長時間働かせ、低賃金で若者を使い捨てするような「ブラック企業」や「ブラックバイト」が横行し、多くの若者が「残業代が全額もらえない」とか「交通費が出ない」「サービス残業や休日出勤をしないと仕事が回らない」と訴えています。

日本共産党は、県が発注する事業について、適正な労働条件や賃金の基準を定める「公契約条例」を制定するとともに、ブラック企業やブラックバイトを規制し、若者の使い捨て労働をやめさせます。

 

3.再生可能エネルギー、省エネ、防災による持続可能な社会を

安倍政権は、全国の原発再稼働の突破口として、九州電力川内(せんだい)原発の再稼働を強行しようとしています。また、首都圏にもっとも近い茨城県の東海第二原発でも再稼働に向けた動きが強まっています。福島原発ではいまだに大量の放射能汚染水が流出する危機的状況にあり、事故の収束の見通しもたっていません。にもかかわらず、原発の再稼働を急ぐなど、国民の命と財産を何と思っているのでしょうか。

日本共産党は、原発の再稼働を許さず、この埼玉から原発即時ゼロ、再生可能エネルギーへの転換、省エネルギー社会への流れをつくるために、自然エネルギーの導入による地域再生と産業振興をめざす「自然エネルギー推進基本条例」を制定します。

原発問題と併せて、いま県政に求められているのは、災害に対する備えです。日本共産党は、霞ヶ浦導水事業や思川開発など、無駄な大型公共事業や開発を取りやめるとともに、河川の改修や公共施設の耐震化促進、公営住宅や社会福祉施設、教育施設の整備・補修など、災害に強い都市・県土づくり、生活に密着した公共事業に力を入れ、県民のいのちと財産を守ります。

 

4.歴史の逆行と憲法破壊をゆるさず、こどもの明るい未来を

「憲法については、条文が現況に全く合っていない面があると思っておりますので、⋯⋯改正すべき点は改正すべきだと思っています」―上田知事は憲法改正問題について、このように公言してはばかりません。

戦争の惨禍を後世に伝え、平和への誓いを新たにするため革新県政時代に建設された県平和資料館の展示内容や運営にも干渉し、遺族会や平和団体なども加わった運営協議会を廃止するとともに2013年には指定管理者制度を導入。南京虐殺などが記述された年表を撤去する一方、自衛隊のPKO活動などを展示に加えるなど、資料館の変質が始まっています。
また、教科書選定への介入や学力テストの結果を公表するよう市町村に圧力をかけるなど、教育行政に対する露骨な介入を強めています。

日本共産党は、集団的自衛権行使容認の閣議決定で解釈改憲を強行した安倍政権に対して県民の厳しい審判をくだすために全力をあげます。同時に、平和教育を敵視し、異常な教育介入を繰り返して歴史の改ざんを狙う逆流を許さず、「教育の自主性」を尊重し、35人学級の拡大や特別支援学校の増設などの教育条件の整備や、給付制奨学金制度の創設や学校給食費の無料化による教育費負担の軽減に努めます。

また、所沢通信基地や大和田通信基地(新座)など米軍基地の全面返還を求めるとともに、航空自衛隊入間基地へのC2大型輸送機配備計画やオスプレイによる訓練飛行を中止させ、平和で安全な埼玉の実現をめざします。

 

県民の意見を反映する「徹底審議」の県議会に改革を

議会は言論の府であり、本会議や委員会における議員の発言を十分保障する議会運営が求められています。しかし現実には、請願についての本会議討論を認めないとか、代表質問ができる会派要件を所属議員4人以上から8人以上に引き上げるなど、公正で民主的な議会運営に反する事態が広がっています。

日本共産党は、一般質問については無所属議員を含め全ての議員が少なくとも年1回行えるように改善を図るとともに、代表質問についても全ての会派に認めるようにします。

また、県民から提出された請願の審査にあたっては、県執行部の説明だけで採否を決定するのではなく、請願提出者に説明の機会を与えるため、公聴会・参考人制度の積極的な活用をはかるなど、県民の声が反映できる県議会に改革します。

政務調査費については使途のさらなる透明性の確保をはかります。議員報酬との二重取りとの批判が強い費用弁償については、実費支給とするなど見直しをはかります。また、議員の海外派遣は、原則として議長のみとし、友好親善視察に限ります。

これらの改革をすすめるため、日本共産党は「埼玉県議会基本条例」(仮称)を提案し、その制定に向けた全会派参加による協議会の設置に努力します。

日本共産党の躍進で、県民に開かれた公正で民主的な県議会にするためにみなさんのご支援をよろしくお願いいたします。