埼玉県所沢市で航空自衛隊入間基地(狭山市、入間市)周辺小中学校の防音校舎へのエアコン設置の問題で23日、市議会予算特別委員会で日本共産党、共生の2会派が2015年度一般会計予算案に対する組み替え動議を共同で提出し、エアコン設置を実施する予算計上を求めました。動議は、自民、公明などの反対多数で否決されました。
組み替え動議は藤本正人市長が防衛省からの補助金を独断で返上し、エアコン設置計画を中止した狭山ヶ丘中などについて、15年度の計画実施を要求したもの。
提案説明に立った共産党の小林澄子議員は、2月15日に実施されたエアコン設置の是非を問う住民投票で、設置に賛成が反対を大きく上回ったと指摘。「市長と市議会は住民投票条例に基づき結果を尊重しなければならなず、すみやかな実施が求められる」と主張しました。
自民党・無所属の会、公明党は「市長の判断を待つべきだ」などと主張しました。
民主ネットリベラルの会も同様の組み替え動議を提出。共産党は賛成しましたが、反対多数で否決されました。
新年度予算案は原案の通り、賛成多数で可決されました。共産党、共生、改革2015は反対し、民主ネットは裁決時に退席しました。
委員会後、共産党の平井明美市議団長は「議会も住民投票の結果を尊重する立場です。多くの会派で一致した組み替え動議が出せなかったことは残念ですが、一方で、これだけ当初予算に対する採決態度が分かれることは例年になく、市長は追い詰められています」と話しました。(赤旗2015年3月25日付より)