埼玉・所沢/保健所復活を 署名提出/コロナで必要性上昇

埼玉県の日本共産党所沢市委員会と党市議団は11月19日、所沢保健所の復活やPCR検査体制拡充などを求める署名4648人分を市に提出しました。柳下礼子県議(党市委員長)、平井明美、矢作いづみ両市議が参加しました。

柳下氏は、所沢市も管轄地域に含む狭山保健所では保健師の労働時間が過労死ラインを超えていると指摘し、「コロナ禍はまだ続く。何としても保健所をつくってほしい」と求めました。

平井氏は「保健所の必要性が広がり、2カ月で約4700人分の署名が集まることはかつてない。今後も署名を集めていく」と話しました。

中村俊明副市長は、コロナ対策はしっかりやっていくとした上で「保健所設置を求める声は様々なところから上がっている。検証しながら考える必要はある」「市町村単独より県直轄の方が良い」と述べました。柳下氏が「国策として無くしたことが間違いだったと認めて、県直轄で復活させるべき」と話すと、中村氏は「そうだと思います」と回答。柳下氏は「市長から県に保健所復活を求めてほしい」と重ねて要求しました。

水道料金2カ月免除、全利用者が対象 所沢・川越

所沢市議会臨時会は13日、新型コロナウイルスの影響を受ける市民への支援策として、2カ月分の水道料金を全額無料とする補正予算案を全会一致で可決しました。

対象は市内のすべての水道利用者で、一般家庭や事業所など約17万件。免除総額は約9億5000万円です。

日本共産党所沢市議団は新型コロナ対策について、市民医療センターでの発熱外来やPCR検査の実施、中小事業者への市独自の救済策、子どもの教育の補償など、市に対しこれまで4回の申し入れを行ってきました。

臨時会では、新型コロナによって売り上げが前年比20%以下に減った20人以下の小規模事業者に10万円を給付する議案も全会一致で可決されました。

平井明美市議団長は「コロナ対策については党市議団が要求していたものもあり、とりわけ水道料金の免除などは市民から助かる、ありがたいなど喜びの声が届き、評価できるものです」と話しています。

また、川越市も11日、6、7月検針分の水道の基本料金を無料にすると発表しました。対象は市内のすべての水道利用者で、免除総額は約1億2600万円。使用水量によって決まる従量料金は徴収します。

埼玉・所沢市長選 市川氏は及ばず

18日投開票された埼玉県所沢市長選で、「市民が主役の会」の市川治彦氏(62)=無所属新、日本共産党推薦=は1万8893票(得票率18.43%)を得ましたが、及びませんでした。

当選は、現職の藤本正人氏(53)=自民党、公明党推薦=。

選挙結果をうけて市川氏は、小中学校のエアコン問題や保育園の「育休退園」問題などで現市政を批判し、政策を訴えるなかで「たくさんの人の『市政を変えてほしい』という願いを感じた」と述べ、引き続き市政をチェックし、公約実現へ全力をあげる決意を語りました。

(しんぶん赤旗2015年10月20日付より)

【所沢市】「育休退園」執行停止 市が決定受け入れ/裁判で争う意向

埼玉県所沢市の「育休退園」制度をめぐり、長女の退園処分の執行停止を求めた保護者の申し立てを、さいたま地裁が認めたことを受けて、同市は7日、即時抗告せず決定を受け入れる考えを示しました。

地裁の決定を受けて、原告の長女(3)は10月から元の保育園に通園しています。

「育休退園」は、第2子以降の出産で育児休業を取得すると保育園に通う上の子を退園させるもの。市は、4月から保護者の育休中の保育利用について、下の子を出産した翌々月末で0~2歳児クラスに在園する上の子は原則退園としました。

地裁は9月29日に、8月末で退園となった原告の長女について、一審判決の40日後まで通園を認める決定を出しました。

原告の女性(30)は「万が一また退園になってしまったらという不安はあったので、即時抗告しないとのことで安心した。ただ、ほかにも退園となった子が何人もいるのだから、その子たちも戻れるようにしてほしい」と話しています。

一方、市は「(育休退園の)制度自体を否定されたわけではない」として、裁判で争っていく考えを示しました。

(しんぶん赤旗2015年10月9日付より)

埼玉・所沢市長選 11日告示・18日投票/市川はるひこ候補で暴走市政ストップ

市川はるひこ市長候補

市川はるひこ市長候補

埼玉県所沢市長選が11日告示、18日投票でたたかわれます。「市民が主役の会」の市川はるひこ候補(62)=無所属新、日本共産党推薦=は、市民の声が届く市政の実現をめざします。

市長選には市川氏のほか、現職の藤本正人氏(53)=自民党県連、公明党県本部推薦=、元市議の石井弘氏(63)、元衆院議員の並木正芳氏(66)が立候補を表明しています。

 

二つの問題

1期目の藤本市長は、教育や子育てなどの市民の願いを踏みにじる市政を進めてきました。

航空自衛隊入間基地(狭山市、入間市)の騒音対策としてエアコン設置が決まっていた市立狭山ヶ丘中学校について、12年に国の補助金を返上して計画を中止し、多くの市民から批判の声があがりました。

今年4月には、第2子以降の出産で育児休業を取得すると、保育園に通う0~2歳児クラスの上の子を退園させる「育休退園」制度を実施しました。

暴走する藤本市政に対し、改善を求める市民の運動が広がり、市政を動かしています。

今年2月には市民らの直接請求で、市内の小中学校の防音校舎にエアコンを設置することの是非を問う住民投票が実施され、賛成票(5万6921票)が3分の2を占めました。これを受けて、藤本市長は狭山ヶ丘中を含む2校について、エアコンを設置すると発表しました。

保育園の「育休退園」の問題でも、6月には保護者らが市を相手取り、退園差し止めを求めて、さいたま地裁に提訴。9月には8月末で退園となった長女の退園取り消しを保護者が求めた訴訟で、さいたま地裁は一審判決の40日後まで通園を認める決定を出しました。

 

運動の先頭

藤本市政のもとで起きた二つの問題について、市川候補は「市民の声を聞かない、市長の独善的な体質が表れている」と批判。「所沢市の主人公は市民であり、市民の声をよく聞き市政を運営します」と強調します。

市川候補は、市内の中学校で35年間教員を務め、エアコン問題での住民投票実施の際は「住民投票を成功させる会」の代表として、子どもたちの学習環境改善を求める運動に全力をあげてきました。市長選にあたって、市民の暮らしと平和を守る市政への転換を訴えています。

憲法違反の安保関連法(戦争法)に反対し、米軍所沢通信基地の全面返還を強調。市内の全小中学校へのエアコン設置や「育休退園」制度の撤回、毎年20億円以上の黒字の豊かな市の財政を活用して、認可保育園の増設、医療・介護支援体制の充実、市の緑を守る制度の創設などを掲げています。

(しんぶん赤旗2015年10月7日付より)