小児医療センター設計変更 コスト場当たり的 柳下氏批判

柳下礼子県議

柳下礼子県議

埼玉県議会福祉保健医療委員会は30日、さいたま新都心(さいたま市中央区)に移転する計画の県立小児医療センターの一部設計変更について審議しました。

変更は、地上13階・地下2階の計画を、電気設備などを高層階に移動させることで地下を1階に改め、コストを12億円低減させるというものです。

審議で、日本共産党の柳下礼子県議は「4月の臨時県議会で建設費を55億円増やす補正予算が可決されたばかり。今度は12億円の減額と場当たり的でずさんではないか」と批判しました。

また、県側から建設地の土壌中ヒ素濃度の追加検査の報告があり、調査した39地点すべてで環境基準を超え、深さで分けた調査では228検体中、98検体で基準を超えて(最大3.8倍)いました。

同じ敷地で並行して進められている、さいたま赤十字病院の移転工事の建設地でも100検体中25検体で基準を超える(最大19倍)土壌がありました。

柳下県議が「土壌汚染による残土処理費用の予算増額があるのでは」とただすと、県側は「4月の補正予算で追加された範囲内で調整する」と述べましたが、汚染箇所が新たに見つかった場合は、改めて議会に相談したいと答えました。

柳下県議は「労務費や建設費の高騰で、今後もっと予算がふくれあがる可能性が大きい」と指摘し、移転計画を撤回し費用が安くすむ現在地建て替えを決断すべきだと主張しました。(赤旗2014年5月31日付より)