埼玉県上里町の児玉工業団地内に計画されている産業廃棄物処理施設建設について、同町「産業廃棄物処理施設の設置等の紛争予防条例」に基づく住民説明会が11日、同町多目的ホールで開かれました。工業団地がまたがる近隣の神川町や本庄市からも大勢の住民が参加し「建設反対」の意見をあげました。
事業者は、建設予定地近くに事業所を置く、本庄市の運送業者。住宅廃材や廃油、汚泥などを焼却し、24時間稼働で1日最大27トン処理することを説明しました。
住民からは、施設から出るダイオキシン類による環境汚染や健康被害、農作物への風評被害への不安が次々あがりました。
同工業団地の産廃処理場計画は1998年にも神川町で持ち上がり、近隣自治体をあげて大きな反対運動が起き、長きにわたる運動で計画を断念に追い込んだ経緯があります。
住民は「反対されることを想定していなかったのか。住民に対する挑戦ではないか」「人のやることに事故はつきものだ。事故発生時の対応を考えているのか」など次々質問。事業者は「環境基準をクリアするしかない」と答えました。予定時間の2時間を大幅に超えましたが発言できない参加者も多くいました。
説明会を受け、住民と事業者は、条例に基づき、それぞれ意見書、見解書を町長に提出し、町長は必要な指導・助言をするになります。(赤旗2015年1月16日付より)