平和の議席もう一度 埼玉県議選 上尾・伊奈区/いっせい地方選ルポ 激戦区

市民の期待に応えて奮闘する新藤候補=2015年3月15日、上尾市

市民の期待に応えて奮闘する新藤候補=2015年3月15日、上尾市

埼玉県議選南13区(上尾市・伊奈町、定数3)で、日本共産党の新藤たか子候補(60)=新=は、共産党の議席が8年間空白になっている同区で何としても党の議席を取り戻そうと奮闘しています。

 

8年空白 克服に全力

上尾市の共産党は2007年までの28年間、県議を送り出してきましたが、最近2回の選挙では当選できていません。今回の選挙から伊奈町が選挙区に加わり、1増の3議席をめざす同町議選(定数16)での勝利とともに県議選必勝に向け全力をあげています。

新藤候補のほかに、自民党は前上尾市議の新人2人、民主、公明両党が現職1人ずつ、無所属で前上尾市議の新人が名乗りを上げ、選挙戦は有力6候補による多数激戦です。

 

介護経験を語り

新日本婦人の会の事務局長や地域鉄道ニューシャトルの「利用者の会」会長として、住民の願い実現の先頭に立ってきた新藤候補。連日、対話・宣伝に全力をあげています。

新藤候補は、母を介護した経験を語りながら、安倍政権による介護保険サービス縮小や介護報酬引き下げなどの介護保険改悪を批判。「高い保険料を払って、いざとなったら制度を使えない。こんなことは許せません」と述べ、「政治を変える共産党を大きくしてください」と訴えています。

 

逆立ち正すため

県議会では、自民・民主・公明などの「オール与党」が、福祉切り捨て、無駄なダム建設推進の県政を後押ししている実態を語り、「逆立ちした政治をただすため、県議会に送ってください」と力を込めます。

こうした訴えに、通りかかった人や車中からの声援が増え、「自民党にはもう飽き飽きした」と共産党に期待を寄せる有権者が広がっています。

自民党の2候補は町中にポスターを貼り出すなど、競い合って保守層の掘り起こしにしのぎを削っています。民主党は集会などをこまめに回り、公明党は共産党支持者にも「票を分けてほしい」と頼みにくるなど必死です。

 

埼玉県議選の様相
2議席から8超目指す

埼玉県議選(定数93、1減)で日本共産党は、現有2議席から、議案提出権を持ち、議会常任委員会すべてに委員を送れる8議席以上をめざします。16人(現2、新14)が立候補を表明しています。

自民党は現有49議席に対し、推薦を含む65数人が立候補する見込みで、民主党は現有12議席に対し、推薦を含む15人程度、公明党は現状維持の9人が立つ見込みです。(赤旗2015年3月19日付より)

【日高市】国保税の引き下げ切実

佐藤候補(右)と塩川衆院議員=2015年3月14日、日高市

佐藤候補(右)と塩川衆院議員=2015年3月14日、日高市

埼玉県日高市で14日、市議選(4月19日告示・26日投票、定数16、2減、現有1)勝利へ向けた日本共産党演説会が開かれ、佐藤まこと候補(49)=新=が、伊藤勉市議の議席を引き継ぐ決意を表明し、「市民の願いを届ける議席を必ず」と訴えました。

佐藤候補は、対話やアンケートで寄せられた「資格がなく経済的に不安。税金や国保税が増税されたら暮らしが成り立たない」(非正規、男性)などの市民の切実な声を紹介。「社会的に弱い立場の人が安心して生活できるようにします」と述べ、国保税や介護保険料の引き下げなどの公約を訴えました。

伊藤市議は「共産党の議席を継続するために何としても佐藤さんを議会に」と訴えました。

塩川鉄也衆院議員は、保育料の一部減免やゴミ有料化ストップなどの共産党の実績を語り「暮らしを守る仕事、今度は佐藤さんにさせてください」と訴えました。(赤旗2015年3月19日付より)

【川越市】生活相談7000件 この人なら

埼玉県川越市で16日開かれた日本共産党演説会は、いっせい地方選勝利の熱気に包まれました。

日本共産党の本山修一候補=新=が議席奪還をめざす県議選西7区(川越市、定数4)は、自民党2、公明党1、無所属1の現職4候補と共産党、民主党、無所属の新人3候補の計7人が立候補を表明する激戦区です。

本山候補は、市議20年の中で約7000件の生活相談を受け市民に寄り添ってきた経験を語り、「消費税増税や戦争する国づくりなど、安倍政権の暴走政治から県民の暮らしを守るために全力で頑張ります」と訴えました。

市議選(定数36)で1議席増をめざす、川口ともこ、かきた有一、こんの英子=以上現=、池浜あけみ、長田まさき=以上新=の5候補が決意表明。「誰もが人間らしく生きられる世の中と市民の笑顔が輝くまちの実現へ頑張ります」などと訴えました。(赤旗2015年3月18日付より)

【ふじみ野市】保育所廃止撤回条例 自民系・公・民など否決

共産党は賛成

埼玉県ふじみ野市が、耐震強度不足を理由に公立保育所2施設を廃止しようとしている問題で17日、市議会は廃止撤回の条例改正案を自民系「信政会」と「誠風会」、公明党、民主党などが所属する「かがやき21」、無所属の反対多数で否決しました。日本共産党は賛成しました。

改正案は、昨年の9月市議会で市立西、亀居の両保育所を2015年3月末で廃止する条例が可決されたことをうけて、父母らが直接請求したもの。請求に必要な有権者の50分の1を超える、2338人分の署名が集まりました。

本会議で意見陳述した請求代表者の福沢徹三さんは、「市の対応は保護者にとって満足のいくものではありません。9月議会に向けて集めた、廃止撤回を求める2万人分以上の署名に込められた市民の思いを尊重してほしい」と訴えました。

採決にあたり、日本共産党の伊藤初美市議が賛成討論を行い、現場や地域、利用者との十分な議論もなく、認可保育所への入所不承諾が205人もいるなかで、市が廃止を強行しようといていることを批判。「すべての子どもが安心して保育を受けられる環境をつくることが地方自治体の役割です」と主張しました。

他会派の議員は反対討論で、国庫からの補助がない公立保育所の運営をやめて、民間の保育を提供することについて「どのような問題があるのか」などと強弁し、市民の願いに背を向けました。(赤旗2015年3月18日付より)

初参加者、共産党に期待 各地で演説会/いっせい地方選躍進必ず

いっせい地方選前半戦の投票まで1カ月を切り、各党・各候補が本番さながらの動きを展開しています。日本共産党が立候補してる選挙区では、自民・公明など他党陣営が共産党への攻撃を強めています。共産党が各地で開く演説会には、「駅前の案内看板を見て初めて聞きにきた」など初参加者がめだち、有権者のなかで共産党への関心が高まっています。

 

とりうみ候補(右)と大門参院議員=2015年3月12日、さいたま市浦和区

とりうみ候補(右)と大門参院議員=2015年3月12日、さいたま市浦和区

山崎候補(左)と塩川衆院議員=2015年3月14日、さいたま市中央区

山崎候補(左)と塩川衆院議員=2015年3月14日、さいたま市中央区

建設的対案示す党 さいたま市

さいたま市で12日に浦和区、14日に中央区で日本共産党演説会が開かれ、とりうみ敏行候補=元=(浦和区、定数7)、山崎あきら候補=現=(中央区、定数5)が「暮らしを守る日本共産党を大きくしてほしい」と訴えました。大門実紀史参院議員、塩川鉄也衆院議員がそれぞれ講演しました。

定数60の市議選で共産党は現有7から11議席をめざします。9人が立候補する見込みの浦和区では、前回僅差で惜敗した、とりうみ候補が議席奪還を期し、8人が立つ見込みの中央区は、山崎候補が11期目(旧与野市議を含む)をめざします。

市議団長の山崎候補は、清水勇人市長が、市民には下水道料金や介護保険料などの負担増を強いる一方で、自らのボーナスを引き上げたと告発。共産党以外の会派は何の批判もしないと述べ「市民に不利益になることには断固反対し、建設的な対案を示すのが共産党です」と語りました。

とりうみ候補は「高齢者が安心して生きられる社会を実現するのが、共産党員としての私の原点です」と述べ、介護保険改悪などの国の悪政の防波堤になり、特別養護老人ホームの増設を実現すると強調しました。

大門氏は、安倍内閣が狙う「戦争する国づくり」や社会保障改悪など国政の争点が、いっせい地方選でも問われると述べ、塩川氏は、福祉や医療の切り捨て、大型開発推進の市政と対決し、しっかりした対案で市政を動かすのが共産党だと訴えました。

 

戦争反対の声応え 新座市・三郷市

埼玉県で13、15両日、4月の県議選で南18区(新座市、定数2)の石島よう子候補=新=と東10区(三郷市、定数2)の苗村京子候補=新=の勝利をめざす日本共産党演説会が開かれました。新座市で紙智子参院議員、三郷市で伊藤岳参院埼玉選挙区候補が訴えました。

県議選で日本共産党は、上田清司県政による重度心身障害者医療費助成制度への年齢制限導入などの福祉切り捨てと、それに賛成してきた共産党以外のオール与党を批判して、8議席以上の獲得で県政の転換をめざします。

公明党と民主党推薦の現職が立候補を表明する、新座市で議席獲得をめざす石島候補は、「大型開発優先から暮らしや福祉、教育優先の県政に変えるために全力で頑張ります」と訴えました。

紙氏は、国の悪政言いなりの上田県政に立ち向かうために強い共産党県議団が必要だと強調し「市議15年の中で子ども医療費の18歳までの無料化や小児救急医療の存続などを一貫して求めてきた石島さんの勝利で、新座から安倍政権の暴走にストップをかけましょう」と呼びかけました。自民党の現職と前市議の無所属新人が立候補を表明する、三郷市で議席獲得をめざす苗村候補は、街頭で訴える中で市民から厳しい暮らしの実態や安倍政権への怒りの声が寄せられていることを紹介し、「『戦争する国を許さない』『消費税増税ストップ』などの声に応え、憲法9条と25条を大切にする県政実現のために、何としても押し上げてください」と訴えました。

新座市の演説会に参加した女性(35)は「子どもがいるので、医療費が18歳まで無料になって助かっている。今度は県政で石島さんに頑張ってほしい」と語りました。(赤旗2015年3月17日付より)