業者家賃補償、支援を 参院総務委・伊藤議員が要求

日本共産党の伊藤岳議員は4月30日の参院総務委員会で、新型コロナの影響で減収する中小事業者への家賃補償を求めました。

伊藤氏は、家賃補償をめぐる国の対策が遅れる一方、福岡市や北九州市などが財政調整基金を取り崩すなどして家賃補償を実施していると指摘。「自治体独自の家賃補償事業に地方創生臨時交付金が適用できるか」とただしました。内閣府の村上敬亮地方創生推進室次長は「家賃補助も含めて自由度高く使える。今年度の事業であれば遡及(そきゅう)して活用もできる」と述べました。

収入が前年同期比20%以上減少した事業者の地方税の徴収を無担保で1年間猶予できる改正について、伊藤氏は「幅広く適用されるのが重要だ。20%以上に至らなくとも収入減による影響を聞き取り適用すべきだ」と主張。総務省の開出英之自治税務局長は「20%未満でも個々の状況や今後の収入減少見込みに応じて判断される」と答えました。

伊藤氏は、コロナ危機で事業者が苦境に立たされる中、自治体が滞納者への差し押さえを強行する事例があると指摘。「コロナ後の経済の循環を考えても、差し押さえは控えるべきだ」と迫りました。高市早苗総務相は「納税者の個別具体的な実情を十分に把握した上で、適正な執行に取り組んでほしい」と述べました。

コロナ対策補正予算 各地で成立

PCR検査機を増設 埼玉県議会

埼玉県議会は4月30日、臨時会を開き、一般会計補正予算1件など5議案を全会一致で可決・承認しました。日本共産党は全ての議案に賛成しました。

新型コロナウイルス対策として、▽県衛生研究所のPCR検査機器増設▽かかりつけ医診断でPCR検査を行う発熱外来PCRセンターの整備▽医療機関への人工呼吸器などの導入支援▽感染症患者受け入れ病院への協力金支給や看護職員への手当の助成▽軽症者などを受け入れる宿泊療養施設の確保▽中小企業や個人事業主への県中小企業・個人事業主支援金の支給―などが盛り込まれています。

日本共産党の秋山もえ県議は福祉保健医療常任委員会で、発熱外来PCRセンターへの支援月300万円、空床補償1床当たり1日1万6190円など、医療機関への支援について、実情に比べて十分とは言えないと指摘しました。

守屋裕子県議は産業労働企業常任委員会で、経営安定資金や経営あんしん資金の申請は事業税滞納でも可能か質問。県の担当者は「事業税滞納でも可能にする」と答えました。

中小企業向け融資も さいたま市議会

さいたま市議会臨時会は1日、清水勇人市長が提出した新型コロナウイルス対策に関わる専決処分報告議案、補正予算案など8議案を可決・承認しました。日本共産党はすべてに賛成しました。

専決処分報告議案は、PCR検査体制の強化に向けた検査機器などの購入や、市内の中小企業向けの融資事業などを盛り込んだ補正予算の承認を求めるもの。補正予算案は、市内の中小企業に雇用調整助成金の申請に掛かる費用の一部を補助するものなどです。

4月30日に開かれた予算委員会で、共産党の久保美樹市議が、新型コロナの長期化が予想されるもとで、中小企業は相当な打撃だと指摘。市として中小企業向けの給付金創設を求めました。また、コロナ禍で「収入が減った」「仕事が無くなった」という市民の声を紹介し、「収入が減った労働者に手を差し伸べてほしい」と訴えました。

市側は中小企業や市民への給付金について、国や県の動向を見て検討する考えを示しました。

小規模事業者に10万円 蕨市議会

蕨市議会臨時会が1日開かれ、頼高(よりたか)英雄市長が提出した、新型コロナウイルス緊急対策に関わる補正予算案など、6議案を可決しました。

臨時会の冒頭にあいさつした頼高市長は、経済、生活支援、医療の三つの柱からなる市新型コロナ緊急対策(総事業費約2億7000万円)について説明しました。

経済の分野では、売り上げの減った小規模企業者に10万円(家賃補助加算を含めると最大15万円)を給付。生活支援の分野では、1人親家庭に臨時給付金3万円を支給する事業や、妊婦の感染予防、移動支援に「マタニティパス」(交通系ICカード)の支給などを実施。医療の分野では、医療機関などへの支援に感染防護用品の配備や市立病院の医療体制の強化などを行います。

頼高市長は「市民の健康と暮らし、事業所の営業を守るため、全力で取り組みます」と述べました。

また、4月に職員と入院患者の感染が確認された市立病院について、新規外来・救急患者の受け入れを一時停止するとともに、関係者全員のPCR検査を実施して陰性を確認するなど、感染拡大の防止措置を講じて同22日に業務を再開したことを報告しました。

観光事業者守り抜け 伊藤氏に政府「思いは共有」

伊藤岳議員は16日の参院総務委員会で、新型コロナウイルス感染症拡大によりホテル、旅館、バス事業者などの観光事業者が、宿泊予約が全てキャンセルになるなどの深刻な損失を受けているとして、事業者の声を聞き強い支援をすべきだと求めました。

伊藤氏が、埼玉県内のホテルや旅館事業者の実情調査を示したのに対し、観光庁の加藤進審議官は「事態は深刻だ」との認識を示しました。

伊藤氏は、バス事業者が東京五輪・パラリンピック延期で、選手や観客の送迎予約も全てキャンセルとなり甚大な損害を受けていると強調。「五輪・パラリンピックに協力してくれたバス事業者を守り抜くべきだ」と主張。内閣府の青山周平政務官は「思いは共有している」と答弁しました。

国保税の引き上げは絶対に許されませんー梅村さえこ前衆議院議員質問より

国保税が2・2倍?
梅村さえこ前衆議院議員質問の意義

埼玉県全県で1.4倍化の国保税見通し

埼玉県が、来年4月からの国民健康保険の県と市町村共同運営化に向けて、今年3月埼玉県国保運営方針(原案)と第2回の国保税シミュレーションを公表しました。
このシミュレーションは、最大の小鹿野町で国保税が2.2倍化をはじめ、飯能市1.37、入間市1.44、狭山市1・37、所沢市1.32化倍という、全国でも類を見ない引き上げ見通しでした。

市町村の国保への財政支援は、「解消されるべき赤字」?

しかも、運営方針原案には、市町村が、低所得者が多く運営の厳しい国保会計に、法定外の財政繰り入れをしてきたことを「赤字の補てん」だとして、平成33年までの6年間でこの繰り入れを廃止する計画策定と実施を押し付けるような文言が明記されていました。

国保の広域化は「国保税を納めやすくする」ためだったと指摘

5月、梅村議員は衆議院総務委員会で、国保の都道府県化は「国保税を納めやすい環境を整える」ために実施されるという塩崎厚労大臣の答弁を確認したうえで、埼玉県の最高2.2倍化という保険税シミュレーションを取り上げ、「広域化によって国保税の引き上げは絶対に許されない」と厚労省に迫りました。

繰り入れ解消計画が全面的に削除へ

そして9月には第3回国保税シミュレーションが公表され、小鹿野町の国保税で1.49倍、飯能市で1.15倍など、おおむね1.1倍程度に値上げ幅が縮減されました。また、市町村の法定外繰り入れ廃止計画の部分が削除となった点は最大の成果です。党埼玉県議団はじめ全県の市町村議員団の、繰り返しの議会での追及、埼玉県社会保障協議会の交渉や署名提出と国会の梅村質問があいまった成果です。この成果に確信をもちつつ、国保の広域化にあたっての国保税の引き上げは絶対に許さない、むしろ国負担の増額で一人1万円引き下げるため、梅村候補の議席獲得、さらにもう1議席をふやしましょう。

●埼玉県議会 公明党の「共謀罪法」難癖認めず 共産党が通告通り質問

6月26日の埼玉県議会で、日本共産党の金子正江県議が「共謀罪法は廃止すべき」との題名で一般質問しようとしたところ、公明党が正式な法律名を使うよう文言修正を要求し、当日の質問ができなかつた問題で、議会運営委員会は27日、「発言通告の通りに質問を行う」とした委員長提案を、公明党も含めた全員が了承しました。これを受け、金子氏は同日午後4時すぎに質問を行いました。
この日の議会運営委員会で日本共産党の秋山文和委員は、法律名や条約名などの通称、略称の使用は広く受け入れられていることや発言通告は正式に議長に届け出ているものであることを指摘し「一会派の思惑で変更すれば議会の汚点になる」と公明党を批判しました。
公明党の権守幸男委員は「正式名または適切な略称を使うべきだ」と繰り返しましたが、委員長提案を受け入れました。
(「しんぶん赤旗」6月28日付より)