さいたま市議会が開会、コロナ対策補正予算案など上程

さいたま市議会9月定例会が2日開会し、補正予算案8件、専決処分報告議案1件、決算認定4件など29件の市長提出議案を上程しました。

補正予算案には、新型コロナウイルスに関わるPCR検査体制の拡充や、小中学校と高校の修学旅行の中止・延期に伴い発生する経費を公費負担し、保護者の経済的な負担をなくすもの、災害時の避難所での感染防止策を進めるものなど、日本共産党市議団や住民が求めてきたことが盛り込まれました。

会期は10月16日までの45日間。9月7日から9日まで一般質問が行われ、共産党は久保美樹、金子昭代の両市議が8日に質問。常任委員会は11日から、予算委員会は17日から開かれます。決算特別委員会は24日から10月12日まで。

塩川・柳下氏保健所訪問/地域保健法改正を

埼玉県狭山市の県狭山保健所を、日本共産党の塩川鉄也衆院議員と柳下礼子県議が8月20日、訪問しました。平井明美所沢市議、大澤恵美子狭山市議、佐藤匡(ただし)入間市議、金子敏江飯能市議が同席しました。

川南(かわみなみ)勝彦所長らは「コロナ感染者急増によって、4月は職員の負担が重く、土日もなく夜11時や12時まで帰れなかった職員もいた」と語りました。

職員増員について、「患者と直接接する積極的疫学業務は保健師にしかできない。当面は派遣会社からの保健師・看護師を増員していくが、市町村の保健師の協力もお願いしたい」と訴えました。知事に医師や保健師といった専門職の増員を強く要望したと話しました。

国への要望として、近隣の飯能保健所や所沢保健所の廃止が負担を重くしたことから、地域保健法の改正などを求めました。

塩川氏は「かつて3か所あった保健所が1か所に集約されたことが職員の過重負担の根本原因だ。保健所の増設や保健所はじめ専門職の配置基準を定めるなど抜本的な増員を求めたい」と述べました。

埼商連が県に申し入れ

埼玉県商工団体連合会(埼商連)は8月28日、大野元裕知事に対し、コロナの影響により収入が減少した国民健康保険加入者への国保税減免について申し入れました。日本共産党の村岡正嗣、秋山文和、前原かづえの各県議が同席しました。

埼商連の岩瀬晃司会長は、国保税減免の基準を世帯主以外の生計維持者でも申請は可能と周知することや、納税期限を過ぎた分についても遡及して減免できるよう徹底すること、後期高齢者医療保険の保険料減免で申請者に過大な負担を負わせないよう広域連合を指導することを求めました。

参加者は「市役所では問題なかった保険料減免申請書が、後日、広域連合から不備ありと指摘され、数値の裏付け資料を求められた」などと訴えました。

県国保医療課長は、「生計維持者については市町村に伝えた。遡及減免は国から財政措置すると示された。広域連合には、減免申請者に過大な負担を負わせず、できるだけ減免するよう伝える」と答えました。

村岡県議は「国の緊急経済対策としての減免は担税能力をなくした事業者らが、事業を継続し暮らしを続けられるようにするもの。市町村が柔軟な運用に踏み出せるよう県として支援してほしい」と求めました。

蕨市議会開会

蕨市議会定例会が1日開会し、頼高(よりたか)英雄市長は補正予算案3件、2019年度決算認定9件など15議案を提出しました。会期は28日まで。

頼高市長は市長報告で、この間取り組んできた新型コロナウイルス対策について説明。経済対策では、「小規模企業者応援金」事業の第2弾として、売り上げの減った市内の小規模企業者にさらに10万円を支給するとともに、感染防止対策に取り組む業者に、その経費を補助する「小規模企業者新型コロナ対策支援事業」を始めるとしました。

また、2カ月無料としていた水道の基本料金について、さらに2カ月延長して4カ月分の基本料金を無料にしたことや、1人10万円の特別定額給付金について、未申請の世帯にも勧奨通知を3回発送するなどして97・8%の世帯に給付したことを報告。新型コロナに対応した市立病院の医療体制強化についても説明し「これからも市民のみなさんの健康と暮らし、事業所の皆さんの営業を守るために全力を尽くします」と述べました。

決算認定の提案説明では、頼高市長が19年度に取り組んできた、JR蕨駅へのホームドア設置の補助や、小規模保育園、留守家庭保育室の増設、重度知的障害者入所施設への運営費補助、公民館へのエレベーター設置、コミュニティーバスのルート拡充などの事業について報告がありました。

こんな時だから助け合おうよ 埼玉の民青、カンパ集め食料配布

若者らに無料で食材を手渡す民青のスタップたち

日本民主青年同盟(民青)は3月から全国で「新型コロナ青年生活緊急調査」にとりくみ、短期間に3000人以上から声を集めています。各地で自治体への要請などとともに「食料配布プロジェクト」を実施しています。

「バイト先が休業になり収入はゼロです。仕送りはなく、生活費、学費を支払う当てがありません。食べ物もろくに買えない」生活緊急調査の中で民青埼玉県委員会に寄せられた、一人暮らしの学生の声です。
「困っている若者を何とか援助できないか」民青は、埼玉県の日本共産党の援助も受けて「若者応援!街かどフードパントリー(食料貯蔵室)」を呼びかけることにしました。
共産党で青年学生分野を担当する小沢さんは、民青東京都委員会が実施した食糧支援に参加。「埼玉でも食料支援をできないか」と考えていたといいます。

今回用意した米や缶詰、レトルト食品などは、民青がSNSや「赤旗」日曜版、日刊紙へビラを折り込んでカンパを募り購入しました。食品を詰めた50袋は、2時間の行動のうちにすべてなくなりました。
休職中の若者(桶川市)からSNSで“食料が欲しいけど当日はいけません。1日1食の生活です”という声が届きました。後日、本人に食料を届け、喜ばれました。

とりくみに参加した民青県常任委員の早瀬さんは「今日、明日の生活にも困っている人たちがいます。私たちのこうした活動は一時しのぎかもしれませんが、決して無力ではないと思います」とはなします。

「赤旗」日曜版7月12日付より引用