埼玉・上尾市長選 中里氏が健闘 幅広い支持を獲得

7日投開票された埼玉県上尾市長選で、「市政を変えよう みんなの会」の中里清志氏(68)=無所属・新、日本共産党推薦=は1万5242票(得票率27.89%)を獲得し、健闘しました。元小学校教諭の中里氏の教え子やその親らが支持を広げるなど、幅広い取り組みになりました。

当選した現職の島村穣氏(71)=自民・公明推薦=は、得票を2800票余り減らしました。

中里氏は「戦争法廃止を上尾から」と訴えるとともに、「市民の声を聴く市政」への転換を掲げ、図書館移転計画の見直しや国民健康保険税引き下げ、少人数学級実施などを訴えました。

選挙結果を受けて中里氏は「図書館移転をはじめ、現市政は要求に応えようとしないとの市民の批判が多く寄せられました。市政を変え、上尾をよりよいまちにするために引き続き運動を続けます」と語りました。

 

◆開票結果は次の通り

当 島村穣  71現 31032

  中里清志 69新 15242

  西田米蔵 69新 8375

投票率 30.25%

 

(しんぶん赤旗2016年2月9日付より)

図書館移転見直しを 中里候補”市民の声反映こそ”/埼玉・上尾市長選7日投票

中里きよし候補

中里きよし候補

7日に投票が迫った埼玉県上尾市長選(立候補3人)で、「市政を変えよう みんなの会」の中里きよし候補=無所属・新、日本共産党推薦=は連日、駅前や街頭に立ち、「戦争法廃止を上尾から」「市民の声を聞く市政に」と訴えています。

「教え子を再び戦争に送らない」。元小学校教諭の中里氏は「市長として戦争法廃止を求めていく」と公約。一方、現職の島村穣氏=自公推薦=ら他の2候補は、戦争法に賛成しています。

図書館の移転問題が大きな争点となっています。島村氏が進める計画は、移転による利便性の低下や35億円という多額の移転費用などとともに「市民の意見を聞かずに進めている」ことに批判が高まっています。しかし、島村氏は「意図的な批判に振り回されないで」と政策ビラに書き込むなど、市民を中傷するありさまです。

中里氏は「移転計画の見直し」を表明し、市民・利用者と議論をつくして図書館の整備を進めると訴えています。

中里氏の演説に市民が手を振ったり、家の中から握手を求めて駆け寄ってくるなど、共感が広がっています。

「みんなの会」は、つながりを生かして票を広げることや、5日にJR上尾駅前で大規模な宣伝を計画するなど、中里氏の押し上げへ全力をあげています。

(しんぶん赤旗2016年2月5日付より)

埼玉・上尾市長選 住民サービス削り基金 現職 中里氏「福祉と教育充実こそ」

中里きよし候補

中里きよし候補

埼玉県上尾市長選(7日投票)で、現職の島村穣候補=自民・公明推薦=は、日本共産党が推薦する中里きよし候補の国民健康保険税引き下げなどの政策を「財政が破たんする」などと攻撃しています。昨年12月の市議選で3から5議席に躍進した共産党市議団にも「お金のことを考えない。なんでも反対」などと敵意をあらわにしています。

その島村氏が「成果」と誇っているのが65億円余りの市の基金です。しかし、国保税引き下げや小中学校30人程度学級廃止など福祉や教育、住民サービスを削ってつくったのがこの65億円です。

中里氏や共産党は、基金は市民のために使うべきで、福祉や教育を充実させる財源に充てるよう訴えています。

島村氏は、JR上尾駅近くの図書館本館を同駅から徒歩で40分の場所へ移転させようとしていますが、市民から「不便になる」などの批判があがり、弁解に追われています。しかし、その中身は「バスや自転車を使ってもらう」など市民に負担を強いるものです。

中里氏は「移転計画は見直す」と表明し、図書館の整備は市民・利用者と議論をつくして決めていくと訴えています。

(しんぶん赤旗2016年2月3日付より)

上尾市長選 中里さんで福祉優先/市民施策削る現市政転換

中里きよし候補

中里きよし候補

31日告示(2月7日投票)が迫る、埼玉県上尾市長選で、日本共産党も加わる「市政を変えよう みんなの会」は、中里きよし候補(69)=無所属・新=の勝利に全力をあげています。自民党、公明党が後押しする現職の島村穣氏(71)、新人の西田米蔵氏(69)との3人のあらそいになる見通しです。

34年間、小学校教諭を務め、「教え子を再び戦場に送らない」がモットーの中里氏は、「戦争法廃止の声を上尾から全国に発信します」と強調。一方、島村氏は戦争法を「国民の安全を第一に考えた法律」(昨年12月市議会)と容認しています。

中里氏は、市民参加を進め、暮らし・福祉・教育優先の市政への転換を掲げています。

島村氏の2期8年間で、福祉、教育は次々と後退。国民健康保険税や介護保険料、下水道料金、給食費などを引き上げ、子ども医療費入院食事代助成や小中学校の30人程度学級を廃止しました。

中里氏は「市民の暮らしが大変な時に手を差し伸べるのが市政の役割だ」として、国保税や介護保険料の引き下げ、子どもの貧困の克服へ、学校給食の無料化や18歳までの医療費無料化などを実行すると訴えています。

中里氏は「島村市政は市民の声を聞いていない」と指摘。その象徴として図書館の移転問題をあげます。

JR上尾駅に近い図書館本館を、老朽化や蔵書容量の不足を理由に、約35億円かけて移転させる計画。しかし、移転先は市の中心地から離れ、最寄りのJR北上尾駅からも徒歩18分の場所で、利用者から「不便になる」と声があがっています。

当初は移転で床面積を倍増させるはずでしたが、青少年センターなどとの複合施設にする計画への変更で、逆に床面積が縮小。市民から計画の見直しが求められているにもかかわらず、島村市政は再来年度に移転を完了させようとしています。

これに対し、中里氏は移転計画を見直し、図書館行政の充実を市民参加で進めると語っています。

元小学校教諭の青木明美さん(60)は「中里さんは、現職の時から地域の平和運動、労働運動をけん引してきた人です。負担を増やし、市民サービスを削る現市政より『市民が主役』の強い意志と行動力の中里さんこそ市長にふさわしい」と期待を寄せています。

(しんぶん赤旗2016年1月28日付より)