議員交通費 実費支給案を否決/埼玉県議会閉会 自民だけ反対

埼玉県議会定例会は15日、閉会しました。議員提案の議員費用弁償(交通費)を定額支給から実費支給に改める条例改定案は、自民党を除く5会派が賛成しましたが、自民党が反対して否決されました。

同条例案は会派「無所属県民会議」が前回定例会に提出し継続審議になっていたもの。討論で日本共産党の秋山文和県議は「今定例会で実施されていれば550万円以上の節約になった」と指摘して賛成しました。自民党は反対討論しませんでした。

この日の定例会では、知事提出議案のうち12件を原案通り、介護保険法施行条例の改定議案については修正して可決しました。共産党は知事提出議案にすべて賛成し、自民党が提案した同条例修正案には反対しました。

修正案は、介護事業者がサービス実施にあたって守るべき一般原則の適用範囲に関するものです。討論で共産党の柳下礼子県議は「原案に不備はなく修正するまでもない」と指摘。修正は自民党が上田清司知事との対立を持ち込んだもので「介護制度や高齢者をまじめに心配する県民の気持ちを踏みにじるものだ」と述べました。また、自民党が他会派に十分な検討の時間を与えず委員会での採択を強行したことを批判しました。

(しんぶん赤旗2015年10月16日付より)

3会派が採択を主張/埼玉県議会委 「戦争法廃止」請願

共産、民主、改革

埼玉県議会総務県民生活委員会は8日、「安全保障関連法案(=戦争法)の廃止を求める請願」の審査を行い、日本共産党、民主党・無所属の会、無所属改革の会の3会派が採択を主張しました。3会派は「立憲主義守れ」の立場で一致しました。

請願は自民党、公明党の反対で不採択となり、本会議に送付されました。

討論で、共産党の秋山文和県議は「立憲主義と民主主義を取り戻すため請願に賛同してほしい」と呼びかけ、民主党県議は、「憲法改正せず一内閣の判断で認めるべきではない」と請願に賛成しました。

自民党は「国民の安全を守るため必要な法律だ」、公明党は「戦争防止法だ」と強弁しました。

共産、民主、「改革」の3会派は「消費税の10%への増税の中止を求める請願」についても賛成しました。

(しんぶん赤旗2015年10月9日付より)

被災農家支援求める/埼玉 豪雨浸水で金子県議

金子正江県議1日の埼玉県議会一般質問で、日本共産党の金子正江県議(越谷市選出)は、台風18号の影響による記録的豪雨(9月8日~11日)で、県東部を中心に浸水被害が起きた問題について県の防災対策をただしました。

県内の床上・床下浸水被害は2745棟にのぼります。被害の大きかった越谷市に調査に入った金子氏は「トラック3台、フォークリフト2台が水没して使い物にならなくなった。もう少し早く情報があれば」(建設業社長)、「腰から胸までつかるほどの浸水で校庭が海のようだった」(小学校長)など、聞き取った被害状況を紹介。災害時の情報伝達の改善や河川堤防の強化、被災農家の実態把握と支援を求めました。

治水対策について「八ツ場(やんば)ダムなどのダム建設ではなく、堤防の強化こそ必要だ」と強調。そのうえで国管理河川の堤防強化を国に求めることや、県管理河川の堤防、調整池、排水機場などの総点検を要求。県管理河川の新方(にいがた)川では越谷市内の土手で漏水があったとの住民の訴えを示して対策を求めました。

浅井義明県土整備部長は「(新方川の)住民の指摘のあった箇所は危険地点として大雨時に注意していきたい。堤防を常に職員が現場で点検する体制を引き続き取っていく」と答えました。

(しんぶん赤旗2015年10月2日付より)

台風災害見舞い決議可決/埼玉県議会 補正予算案など提出

埼玉県議会定例会が24日開会し、補正予算案2件、条例案4件など13議案が提出されました。

「台風17・18号災害に関する見舞い決議」が全会一致で可決されました。決議は被災者支援制度の拡充や災害が起こりにくい県土づくりに取り組むとしています。

会議は10月15日まで。一般質問は30日から10月6日まで行い、日本共産党の金子正江県議が10月1日に質問します。常任委員会は8日、特別委員会は13日に開かれます。

本会議で、上田清司知事が4期目の就任あいさつ。知事任期を3期までとする「多選自粛条例」を破ったことで議会の多数を握る自民党と対立していることから「議会の理解を得ながら県政運営を進めていく」と姿勢を低くしました。一方、自民党の小谷野五雄団長は、上田氏の4選は民意としつつ、「是々非々の『是』としうるものでも改善案を提案していく」と述べ、けん制しました。

(しんぶん赤旗2015年9月25日付より)

知事提出議案13件可決/埼玉県議会が閉会

埼玉県議会定例会は10日、知事提出議案14件のうち13件を可決して閉会しました。

日本共産党の前原かづえ県議が討論に立ち、マイナンバー法関連条例案や、法人事業税の外形標準課税を引き上げる県税条例改定案などに反対しました。

金子正江県議は、米軍横田基地へのCV22オスプレイ配備通告を受け、県の基地対策行政の拡充を求める請願を採択するよう主張しましたが、自民、公明などの反対で不採択になりました。

「戦争法案」の廃案を求める請願に共産党は賛成しましたが、他会派が反対したため不採択となりました。

本会議で自民党は、「多選自粛条例」を上田清司知事が破ったことに対する問責決議案を動議で提出し、自民党だけの賛成で可決しました。

共産党の柳下礼子県議は反対討論で「成立時から拘束力のないパフォーマンス条例であることは明白で、その条例制定に賛成した会派も非難をまぬかれない。条例を覆したから責任を問うというのは知事の出馬を望まない(自民党の)党利党略だ」と指摘。福祉・医療の大幅後退やダム事業などの上田県政の12年間を批判し「責任を問うなら県民の願いに背を向けた知事の姿勢に対してではないか」と訴えました。

(しんぶん赤旗2015年7月23日付より)