埼玉県議会開会 一部企業を優先

埼玉県議会2月定例会が19日開会され、1兆7298億8600万円の2014年度一般会計予算案など56件の知事提出議案が上程されました。特別会計、企業会計を含めた予算全体は2兆5566億9126万7000円です。会期は3月26日までの36日間。

上田清司知事は「通商産業政策の地方分権化」をすすめるとしていて、先端企業を中心とした、海外展開などへの企業支援を打ち出しました。予算案でも、企業誘致補助金や圏央道周辺の道路整備費など、一部の企業と開発を優先する内容となりました。

一方で、患者家族や地域から現在地存続の要望が強い県立小児医療センターの移転経費を計上。消費税増税に伴い、公共施設の使用料などの値上げ条例案が多数あげられています。

県民要求を反映したものでは認可保育所の定員増、特別養護老人ホームの増床などが計上されています。

重度心身障害者に対する医療費助成制度は、精神障害者1級の人を新たに助成対象に加えました。しかし、2015年1月から65歳以上で新規に障害者手帳を取得した人を助成の対象から外す年齢制限の導入を盛り込んでいます。

党県議団が一般質問などで求めてきた、医学生奨学金の拡充、県独自の被災者支援制度と、県産木材を一定使用した住宅への助成制度が新設されます。

議会は25~28日、3月3日に代表、一般質問を行い、6、7、18、19の各日に予算特別委員会、11、12両日に常任委員会、14日に特別委員会が開かれます。(赤旗2014年2月20日付より)

ハウス大半が倒壊 埼玉党対策本部、深谷市で調査

倒壊した農業用ハウスを視察する(右から)柳下、村岡県議ら=2014年2月18日、深谷市

倒壊した農業用ハウスを視察する(右から)柳下、村岡県議ら=2014年2月18日、深谷市

日本共産党埼玉県委員会大雪災害対策本部と党県議団は18日、14日から15日にかけて降った記録的大雪による農業への被害を調査するため、深谷市の農事組合法人埼玉産直センターを訪れました。荻原初男本部長と柳下礼子、村岡正嗣両県議、清水睦、清水修両市議が参加しました。

同センターの山口一郎専務理事が深谷市、本庄市、上里町の会員農家の被害状況を説明しました。イチゴ、ミニトマト、トマト、キュウリを栽培している農業用ハウスの7~5割が全壊し、センター全体で推定7億5000万円の減収になるとしています。これには路地野菜の被害やハウスの損害額は入っていません。

深谷市の山口さんのミニトマトのハウスも被害に遭いました。屋根の谷間にたまった雪がハウスを押しつぶしました。雪に雨の重みが加わり、15日の朝8時ごろ突然倒壊したといいます。山口さんは「45年農業をやって、こんな雪は初めて」と話します。

ハウスの再建には1000平方メートルあたり約2000万円かかるといいます。また、倒壊したハウスの撤去にも専門業者の手が必要になりますが被害が大きく、不足しています。山口さんは「再建に1~2年かかるのでは」と懸念しています。

一行は深谷市自治防災課の奥猛課長からも市内の被害状況を聞きました。チューリップやユリも含め9割のハウスが全半壊の被害が出ており、奥課長は、農業団体と協力して調査や支援にあたっていると述べました。

一行は支援制度などの情報を農家に知らせるように求めるとともに、国・県の支援拡充に全力をあげると表明しました。

党対策本部は、17日に、県に対して農業被害への早急な救済措置、解体した施設の撤去支援などを要望しています。(赤旗2014年2月19日付より)

大型輸送機ごめんだ 埼玉・入間基地配備めぐり要請

日本共産党の塩川鉄也衆院議員は17日、航空自衛隊入間基地(埼玉県狭山市)への新型輸送機C2配備の問題で、防衛省担当者から説明を受けました。

大型のC2輸送機の配備反対を防衛省の担当者に訴える塩川議員(中央)ら=2014年2月17日、衆院第2議員会館

大型のC2輸送機の配備反対を防衛省の担当者に訴える塩川議員(中央)ら=2014年2月17日、衆院第2議員会館

狭山、所沢、飯能の各市犠、「自衛隊機の事故を風化させない5市(入間市、狭山市、所沢市、飯能市、日高市)連絡会」の代表らが参加しました。同連絡会は、1999年11月に起きた入間川河川敷への自衛隊機墜落事故をくり返さないためにと結成されたものです。

2013年度補正予算で格納庫新設の調査工事費など約3000万円が計上されたことから、塩川議員は、担当者にC2配備を前提としたものではないかと指摘しました。

それに対し、担当者は「配備するものはまだ決まっていない」とし、「現時点では入間基地へのC2配備計画はない」と述べました。

塩川議員は「入間基地周辺は人口密集地であり、1999年の墜落事故の経験などから、住民の間でも新型輸送機配備への不安が広がっている」と述べ、C2輸送機を配備しないよう求めました。

「5市連絡会」は、小野寺五典防衛相あてのC2配備中止を求める要請書を担当者に渡しました。

【解説】入間基地C2配備問題

C2輸送機は現在入間基地に配備されているC1輸送機と比べると全長43.9メートルと約1.5倍の大型輸送機です。同基地の滑走路は2000メートルと短く、滑走路外に飛び出すなどの事故が起きた場合、住民への被害が甚大なものになると不安の声が上がっています。(赤旗2014年2月18日付より)

雪害緊急対策 交通網の復旧求める 党埼玉県委が県に申し入れ

日本共産党埼玉県委員会大雪災害対策本部(荻原初男本部長)と党県議団は17日、14日から15日にかけて降った記録的大雪による被害について、県に対策を申し入れました。柳下礼子、村岡正嗣両県議と伊藤岳対策本部副部長が、岩﨑康夫副知事に要請しました。

申し入れでは、県内でも秩父市などで交通網の寸断、停電・断水などで集落が孤立し、命を脅かしかねない緊急事態が起きているとして、国道、県道の開通に総力をあげることや、私道や林道の除雪・開通を支援することなどを求めました。

深谷市や本庄市などでビニールハウスが広範囲に倒壊するなど、甚大な農業被害が起きていることについて、早急な救済措置、解体した施設の撤去支援などを要求しました。

また、秩父市からの自衛隊の派遣要請に対し、上田清司知事が対応しなかったと指摘し、地元の意向を尊重してすみやかに派遣を要請するよう求めました。

柳下県議が「人命救助を最優先に、孤立集落の解消に向けた対策に万全を期してほしい」と要望。岩﨑副知事は、秩父市のトンネルに非難した人たちのヘリコプターによる救出が進んでいることや、県農林部の職員が総出で農業被害を調査していることなどを説明し、申し入れについては「検討して対応する」と答えました。(赤旗2014年2月18日付より)

ときがわ町議選 票数・率伸ばす

当選を喜ぶ野原氏(左から2人目)=2014年2月16日、ときがわ町

当選を喜ぶ野原氏(左から2人目)=2014年2月16日、ときがわ町

16日投開票された埼玉県ときがわ町議選(定数12=1減、立候補13人)で、日本共産党の野原和夫氏(64)は633票(得票率10.06%)を獲得し、4選(旧玉川村議含む)を果たしました。

全体の有効投票数が前回より1113票減るなか、野原氏は104票増やし、得票率も前回の7.15%から伸ばしました。

選挙で野原氏は、子育て支援や健康長寿など「4つの町づくり」を掲げ、デマンドバス・路線バスの改善・拡充や学校給食の無料化、国民健康保険税、介護保険料、水道料金の引き下げなどを訴えました。

野原氏は「住民が生活に困り、相談や要望が増えています。一つひとつ解決し、くらしの役に立てるよう全力をあげます」と話しました。(赤旗2014年2月18日付より)