さいたま市で不登校セミナー/親の理解、支えが一歩に

さいたま市で13日、「保護者や教員のための不登校セミナー」が開かれました。埼玉県教育委員会と「不登校児童生徒支援のための官民連携会議」が毎年開催しているもので、保護者の会などの民間団体と県教委との共同事業は全国的に先進的な取り組みです。

シンポジウムでは、中学校などで不登校を経験した男女5人が発言しました。

「ほかの生徒や教師の目を気にしながらの学校生活に耐えられなくなった」など、不登校になったきっかけを語りました。また、「当たり前のことに当てはまらない自分」を責め、「先生に『来い』と言われるのがいやだった」など、周囲の無理解が不安を募らせていったと話しました。

コーディネーターの広木克行神戸大学名誉教授は、学校では規律やルールを守ることが自己目的化し、外れると罰しようとする傾向があり、押しつぶされてしまうと指摘し「自分が自分であることを否定されないことが大事」と述べました。

立ち直りのきっかけについてパネリストの一人は、母親からの「十分頑張ったからゆっくり休んでいいよ」の言葉で本当の「充電」ができたと話しました。

広木氏は「親の理解、支えの気持ちが子どもの居場所をつくり、やがて『~がしたい』という言葉が出れば新たな一歩の助走になる」と語りました。

第2部では、県立・私立学校やフリースクール、保護者の会による相談会や交流会を行いました。(赤旗2014年9月15日付より)

【さいたま市】介護サービス維持を/神田市議、対策求める

9日開かれたさいたま市議会で、日本共産党の神田義行市議が代表質問に立ち、法改悪で介護保険サービスの水準低下が起きないよう万全の対策を取るよう求めました。

神田氏は、医療・介護総合法の成立により、要支援1、2の訪問、通所介護が介護保険から切り離され、市の「総合事業」を実施するとされたことについて、「従来の有資格者による専門的な訪問看護やデイサービスから排除されかねない」と指摘。市として、専門的なサービスを引き続き提供できるようにするべきだと迫りました。

答弁した本間和義副市長は「対象者の心身の状況や環境を踏まえ、専門的なサービスが必要な方には現行の専門的なサービスの提供につなげる必要がある」と述べました。

神田氏は生活保護法の改定により、書面による申請が法律に盛り込まれたことについて、口頭による申請も従来通り認めるよう求めました。

本間副市長は「申請書が作成できないなどの特別な事情がある場合には、従来と同様に口頭による申請も認め、申請者の実情に応じて適切に対応していきたい」と答えました。(赤旗2014年9月11日付より)

【さいたま市】9条俳句請願 継続審査に

さいたま市の三橋公民館が、憲法9条を題材にした俳句を公民館だよりに掲載しなかった問題で、市議会文教委員会は12日、言論・表現の自由の制限をやめるよう求める請願を継続審査としました。

この日の審議で、委員から「時間をかけて検討すべきだ」という意見があがり、閉会中の継続審査にすることで日本共産党も含む全委員が一致しました。

請願は、憲法改悪反対さいたま市共同センターが提出したもので、11日までに2636人が請願に署名しています。(赤旗2014年9月13日付より)

【さいたま市】掲載拒否「根拠ない」/守谷氏 9条俳句問題

さいたま市三橋公民館が、俳句サークルの会員が憲法9条を題材に詠んだ俳句を「世論を二分する内容だ」として、公民館だよりに掲載することを拒否した問題で、日本共産党の守谷千津子市議は9日の市議会一般質問で、市の対応を厳しく批判しました。

守谷氏は「世論を二分するものはたくさんあり、それを載せるか載せないか公民館が判断することは恣意(しい)的で、国民の表現の自由に対する侵害だ」と指摘しました。

また、社会教育法第12条が、社会教育関係団体への国や地方公共団体の統制的支配、干渉を禁じていること、市の公民館運営審議会の2013年の答申が、住民の生の声を取り上げることを公民館の広報活動に求めていることを指摘し「社会教育法や答申に反している」と批判しました。

答申で上亟啓介副教育長は、掲載拒否した俳句について「集団的自衛権に関する、世論を二分する内容だと判断した。公民館だよりは公平・中立であるべきだと考えた」と説明。法令などとは「関係ない」と強弁しました。

守谷氏は、公民館の判断を「おおむね適正」と述べた清水勇人市長に対し「憲法を順守する立場の首長が文芸作品への政治介入を認めたことは重大だ」と指摘し、答弁を求めました。しかし、市長は答弁に立たず、稲葉康久教育長が「教育委員会の立場を説明していく」と述べるにとどまりました。

守谷氏は「不掲載は公民館と教育委員会が根拠のない理由で暴走した問題。掲載拒否を撤回すべきだ」と迫りました。

多くの市民が傍聴し、同市北区の女性(73)は「市の対応は憲法を変えようとする動きに追随するもの。市長は答弁してほしかった」と話しました。(赤旗2014年9月10日付より)

【さいたま】広島・長崎の火囲み 非核の政府誓う/笠井氏が講演

本堂で笠井氏の講演を聞く参加者=2014年9月7日、さいたま市

本堂で笠井氏の講演を聞く参加者=2014年9月7日、さいたま市

さいたま市見沼区の常泉(じょうせん)寺で7日、第20回「『広島・長崎の火』を囲むつどい」が開かれ、130人が参加しました。「さいたま・常泉寺に『広島・長崎の火』を永遠に灯(とも)す会」の主催。

非核の政府を求める会常任世話人の笠井亮日本共産党衆院議員が講演。1988年に「広島・長崎の火」を国連軍縮会議に届けた運動の思い出を語り、「来年は被爆70周年。被爆者の“生きているうちに核兵器廃絶を”という願いは切実です。日本政府がその先頭に立つ、非核の政府実現を求めていきます」と語りました。

来年の核不拡散条約(NPT)再検討会議を核兵器廃絶の決定的な転機にしようと強調。安倍内閣が狙う集団的自衛権行使について、アメリカの核戦略に加担することだと指摘し「絶対に許せない」と批判しました。

原水爆禁止世界大会に参加した青年の報告や、反核・平和の詩の朗読、歌の合唱などがありました。

「灯す会」の青柳しんじ副会長(日本共産党県議候補)があいさつ。松井一實広島市長、田上富久長崎市長、上田清司県知事、清水勇人さいたま市長がメッセージを寄せました。(赤旗2014年9月9日付より)