雪害農家支援急げ 村岡県議が知事に要求/県議会予算特委

村岡正嗣県議

村岡正嗣県議

3日の埼玉県議会予算特別委員会で、日本共産党の村岡正嗣県議は、昨年2月の大雪で被災した農業用ハウスなどの再建を支援する国・県・市町村の枠組みによる補助金について、農家への支払いを急ぐよう上田清司知事に強く求めました。

村岡氏は、被災農家が最も多い深谷市では、農家に補助金がまったく届いていないと指摘。「最大の被災地になぜ補助金が届いていないのか。いつまでに支払いを達成させるのか」と迫りました。

上田知事は、再建工事完了を確認する事務作業が膨大で支払いが遅れていたため、県職員のべ700人を被災自治体に派遣して支援したと答弁。深谷市の農家へは2月下旬から支払いを始め、年度内に工事が完了する616戸の農家へ44億円を3月中に支払うと述べました。

県全体では、228億円の補助金のうち年度内に109億円を支払い、残りの119億円は来年度に繰り越して、7月頃にはすべてのハウス再建と補助金支払いを完了させると答えました。

村岡氏は「手を緩めずしっかりやっていただきたい」と要望しました。(赤旗2015年3月4日付より)

15年度予算案 埼玉県が発表

埼玉県は12日、2015年度当初予算案を発表しました。一般会計は1兆8289億9800万円(前年度比5.7%増)で2年連続の増額。特別会計、企業会計を含めた予算全体では2兆7029億2072万円(同5.8%増)です。

歳出では、県民要求を一定程度反映した事業として、認可保育所など保育所定員を6000人分増やすことや第3子以降の保育料を助成する制度の創設、在宅超重症心身障害児の家族の負担を軽減するショートステイ施設などへの補助、周産期医療体制の整備や医師確保対策などの予算が盛り込まれています。障害者の家族の支援は日本共産党県議団が強く要望してきたものです。

一方で、患者の家族や地域住民が現地での存続を求めている県立小児医療センターの移転事業費や、ムダな公共事業として批判されている八ッ場ダム建設事業費などが、前年度に引き続き計上されています。

予算案は、19日開会の県議会に提出されます。(赤旗2015年2月13日付より)

県議選8議席以上必ず 「弱者切り捨て」「教育介入」と対決

4月3日告示・12日投票の埼玉県議選(定数93、1減)で、日本共産党は、上田清司知事と自民、公明、民主などの「オール与党」による県民に冷たい県政から、県民の声が届く県政への転換を訴えています。現有2議席から、議案提出権を持ち、全常任委員会に議員を送ることができる8議席以上の獲得をめざします。

いっせい地方選の勝利に向け「頑張ろう」と唱和する参加者=2015年1月11日、さいたま市

いっせい地方選の勝利に向け「頑張ろう」と唱和する参加者=2015年1月11日、さいたま市

 

埼玉県政と共産党

上田県政は「オール与党」とともに、暮らしを守る地方自治体の役割を後退させてきました。

重度心身障害者に対する医療費助成や在宅治療の手当支給制度から65歳以上の新規対象者を除外し、65歳以上の県立施設利用料減免を廃止するなど年齢差別を導入。

定時制高校の教科書代や夜食費補助の廃止、幼稚園父母負担軽減金の原則廃止など社会的支援が必要な人への補助をカットしてきました。

 

大型事業は温存

暮らし・福祉の予算を削減する一方で、無駄な大型公共事業は温存しています。たとえば、治水・利水とも役に立たない群馬県の八ツ場(やんば)ダム建設で、埼玉県の負担は820億円にのぼり、さらに132億円の負担が予定されています。

県議会では、自民党や「刷新の会」による教育現場への乱暴な介入が大きな問題になっています。

2013年9月、自民党県議らが教育現場への「国旗・国歌」強制について記述した高校日本史教科書の選定取り消しを要求。委員会に校長を呼び出すことまで行いました。同年12月議会では、高校の台湾修学旅行での事前学習や現地で戦争体験を聞く学習を問題にし、生徒の感想文を提出させるなど思想調査まがいのことをしています。

一連の教育介入に共産党県議団は、議長や文教委員長、各会派に「教育行政の自主性を脅かす不当な政治圧力は許されない」と申し入れ、県民に広く問題点を訴えました。

 

県民と力合わせ

共産党県議団は、弱者切り捨て、教育介入という上田県政とオール与党の「二つの異常」と対決しながら、県民の運動と力を合わせて要求を前進させてきました。

人口当たりの医師数が全国最低の埼玉県は、医療体制の整備が重要な問題です。当初、医師不足を認めなかった上田知事に、繰り返し認識を改めるよう迫ったのが共産党です。いまでは県も医学生奨学金創設など医師確保対策に動き出しています。

13年9月の竜巻被害では、被災状況や要求をつぶさに調査し、国の制度で救済されない被災者を県で支援するよう要求。その結果、県と市町村による独自の支援制度が実現しました。

上田知事がトップダウンで進めている県立小児医療センター移転計画に、患者の家族や周辺住民は強い反対の声をあげています。共産党県議団は、家族らの願いに寄り添い、計画の見直しを迫り、「センターの一部機能の存続」を知事に表明させました。

患者家族の島村きみ子さん(65)=蓮田市=は「共産党の県議の方々にはいつも大きな力をいただいています。引き続き応援していただきたいと思っています」と語ります。

柳下礼子県議団長は「県議会で自民党と対決できる政党は日本共産党だけです。この党の議席が増えれば一人ひとりの声がもっと県政に届きやすくなります。総選挙に引き続き、安倍暴走政治にストップをかけるためにも頑張る決意です」と話しています。(赤旗2015年1月17日付より)

無駄な公共事業やめ福祉・医療に 共産党県議団が県民要求実現迫る/埼玉県議会報告

上田知事(左最前列)に質問する村岡県議=2014年12月8日、埼玉県議会

上田知事(左最前列)に質問する村岡県議=2014年12月8日、埼玉県議会

埼玉県議会12月定例会は昨年12月1日から19日まで開かれました。日本共産党は奥田智子県議が衆院選に立候補するため辞職し、2人の議員団で県民要求実現を知事に迫りました。

 

子ども医療費無料化求める

村岡正嗣県議が8日に一般質問しました。来年度、県内すべての市町村が中学卒業までの医療費無料化をおおむね実施する見込みであるのに対し、県の制度は小学校入学前にとどまっていると指摘。「子育て支援に懸命になっている市町村を支援すべきだ」と県制度の拡充を求めました。

1月から65歳以上の新規重度障害者を除外した重度心身障害者医療費助成制度について「障害と医療は切り離すことはできず、医療があって生きていくことができる」と年齢制限撤回を迫りました。

上田清司知事は、子ども医療費助成について「就学前の医療費が年間平均21万円、小学生10万円、中学生8万円かかっている」と述べた上で「一番必要とする人たちを対象にする」と対象年齢拡大を拒み、小中学生の医療費負担は視野に入れませんでした。障害者医療費助成についても「制度を維持するため年齢制限は撤廃しない」と担当部長に答えさせ、医療費の軽減が切実な障害者に背を向けました。

村岡県議は「無駄な公共事業を中止すれば福祉・医療予算に振り向けることができる」と、治水・利水に役立たない群馬県八ツ場(やんば)ダム建設の中止を国に求めるよう迫りました。同事業に県はこれまで約820億円負担し、さらに約132億円負担する予定で、維持管理費を含めると「負担は計り知れない」と批判。また、国が再開を決めた茨城県霞ケ浦導水事業、再開を狙う栃木県思川(おもいがわ)開発事業に反対するよう求めましたが、上田知事はいずれも拒否、安倍内閣の無駄な大型開発推進を容認しました。

 

教育への介入やめよと批判

県議会では自民党や右派会派「刷新の会」による教育介入が重大な問題になり、広範な県民から批判を浴びています。

今議会でも「刷新」代表の鈴木正人県議が、朝日新聞発行の『知る沖縄戦』が副教材に使われていることを「自虐史観に洗脳される」と批判し、学校現場での使用状況を調査することや、産経新聞などを副教材として併用するよう要求。教育長に「多面的・多角的に考察できるよう指導する」と答えさせました。

共産党の柳下礼子県議は「特定の教材の使用状況調査や特定新聞の使用を議会が押しつけることは許しがたい教育現場への政治介入です。党県議団は、県教委に対して調査しないよう要請しました」と話しています。(赤旗2015年1月7日付より)

医療・介護削減に反対 共産党県議会/埼玉県議会が閉会

柳下礼子県議

柳下礼子県議

埼玉県議会定例会は19日、補正予算案、条例案、決算認定など37件の知事提出議案を可決・認定して閉会しました。日本共産党は23議案に賛成し、14議案に反対しました。

 

柳下礼子県議が補正予算案と条例案について討論に立ち、医療・介護給付費と病床の削減を狙う「医療・介護総合法」を県で具体化するための基金設置条例案や県立浦和図書館を廃止する条例案に反対しました。職員給与の改定条例案について、来年度から50代の職員を中心に年間14万円の賃下げを行うものだとして反対しました。

 

村岡正嗣県議

村岡正嗣県議

村岡正嗣県議は2013年度の一般会計と特別会計、公営企業会計の決算認定について討論しました。県が県立美術館などの公共施設の高齢者使用料減免を廃止したことや、職員の定数・給与を削減したことを批判。患者の家族と地域住民が反対している県立小児医療センター移転事業に約5億円(総事業費482億円見込み)支出し、治水・利水に役立たない八ツ場(やんば)ダム建設事業に約9億円支出し、13年度までの負担が489億円にのぼっていると指摘し、認定に反対しました。(赤旗2014年12月20日付より)