埼玉県議会福祉保健医療委員会で15日、日本共産党の柳下礼子県議は「地域医療介護総合確保基金条例」案について質問しました。
条例案は、安倍内閣が制定した「医療・介護総合法」を推進するものです。同法は医療や介護の給付費を抑制し、患者を在宅医療や介護に誘導することを目的にしています。
柳下氏は「高齢化が急激に進む中、今でも『老老介護』『認認介護』という実態があり、病院やショートステイから追い出され、特養ホームにも入れないのが現状だ」と指摘し、病床削減は深刻な事態をもたらすと批判しました。
県側は「病床削減が目的ではない」「地域で効率的に医療を利用できるようにする」などと答弁。柳下氏は「認識が甘いのではないか」と述べ、今後つくる県の地域医療計画について「現場の意見を聞き、反映させるべきだと」と求めました。県は「医療関係団体などから意見をよく聞きたい」と答えました。
柳下氏は「『病院難民』『介護難民』を増やす計画は許されない」と指摘し、条例案について、「医療費抑制政策の埼玉版をスタートさせるものだ」として反対しました。(赤旗2014年12月18日付より)