教育行政は中立公正に 政治から独立した現制度で 埼玉新婦人、県教育局と懇談

新日本婦人の会埼玉県本部(加藤ユリ会長)は23日、国会で審議されている教育委員会改革について、県教育局の新井彰教育総務部長と懇談しました。日本共産党の柳下礼子、村岡正嗣、奥田智子の3県議が同席しました。

新井部長(右端)と懇談する、加藤会長らと、党県議団(写真奥右)=2014年5月23日、県議会内

新井部長(右端)と懇談する、加藤会長(手前右から3人目)らと、党県議団(写真奥右)=2014年5月23日、県議会内

加藤会長らは、県教委の千葉照實委員長と関根郁夫教育長にあてた「首長の教育への政治介入を強化する教育委員会制度の改革に際し、教育行政の中立公正の堅持を求める要望書」を新井部長に手渡しました。

参加者は「戦争の反省をもとに行われてきた教育が変えられそうで怖い」「先生が自由にものを言えない状況が進む」「学力テストによる学校のランク付けが心配。首長の口出しで競争が激化するのでは」など、制度改革への不安を訴えました。

加藤会長は、教科書採択をめぐって自民党などの県議の介入に県教委が屈しなかったことを評価したうえで、「政治から独立した現制度を確保してほしい」と語りました。

新井部長は、制度改革への言及は避けながらも、「子どもの健やかな成長を願う気持ちは同じです」と述べました。

柳下県議は、教育への不当な政治介入に反対し、子どもたちのためのよりよい教育行政になるよう尽力すると表明しました。(赤旗2014年5月24日付より)

【所沢市】憲法守ろう 所沢駅で宣伝

埼玉県所沢市の「守ろう憲法・オール所沢連絡会」は憲法記念日の3日、所沢駅西口で宣伝行動を行い、90人が参加しました。リレートークやシール投票、署名、歌声などで「安倍政権の『戦争する国づくり』ストップを」と呼びかけました。

集団的自衛権の行使容認の是非を問うシール投票には、中高生などが次々とシールを貼っていき、賛成17人に対し、反対の声が191人と圧倒的でした。また反対署名は1時間で64人分集まり、ビラは500枚を配布しました。

リレートークでは、日本共産党の柳下礼子県議や市議、九条の会の代表、弁護士などがマイクを握り、「憲法を守ろう」と訴えました。(赤旗2014年5月13日付より)

埼玉県議会報告 大雪被害に対応 福祉攻撃に反対 調査・論戦・交渉「早い」

埼玉県議会2月定例会は3月26日まで開かれました。また、定例会で原案が修正可決された県立小児医療センター移転事業の補正予算案をめぐり、16日に臨時会が開かれました。

日本共産党県議団は、3月2日の県議補選で当選した奥田智子氏を迎えて3人となり、大雪被害対策をはじめ県政の重要課題について調査と論戦、交渉などで実現に道を開いてきました。

3人になった党県議団。右から柳下、奥田、村岡の各氏

3人になった党県議団。右から柳下、奥田、村岡の各氏

制度実現

2月に降った記録的な大雪は甚大な被害をもたらしました。共産党県議団は、大雪直後から現地の党議員と連絡を取り合い、除雪対策など住民要望を県に届けてきました。雪で道が閉ざされる「孤立集落」が生じた問題では、秩父市からの自衛隊の災害出動要請に対し、当初、県は応じていませんでした。共産党県議団は「地元の意向を尊重するように」と、県にすみやかな対応を求め、県は直後に要請しました。

農業被害では、被災農家の実態調査や国・県への申し入れなど迅速に対応。倒壊した農業用ハウスの撤去や再建の費用を助成する制度の実現につながりました。

奥田県議は環境農林委員会で、年度内に撤去や再建が終わらなくても助成を継続するよう求めました。

議会後も、県農民運動連合会とともに、県に「補助金がどう支給されるかわからず、撤去業者と契約できない」などの実情を伝え、不安解消やさらなる負担軽減に努めるよう求めました。

昨年9月の竜巻被害を受けて、県独自の被災者支援制度が実現しました。国の制度の対象にならなかった被災者を救済するもので、住宅再建の支援金や民間賃貸住宅に避難入居した場合の家賃補助などです。9月議会での村岡正嗣県議の提案が実りました。

撤回迫る

県は来年1月から、重度心身障害者医療費助成制度から65歳以上の重度障害者手帳取得者を除外することを、障害者団体の反対を押し切って強行。年間1万3000人が制度から閉め出される試算です。共産党県議団は「障害者にとって医療は生涯にわたって必要不可欠」「わずかな年金で暮らす高齢者の実態を見ていない」と、撤回を求めました。

「埼玉の障害者福祉医療制度の充実を求める会」の平林彰代表は「共産党は、私たちが問題にしたことをいち早く取り上げて頑張ってくれました。市町村に年齢制限を実施しないよう働きかけるうえでも、県議会で問題にしてくれたことは、今後の運動につながります」と話しています。

小児医療センターの移転事業費を増額する補正予算案は、2月定例会で原案から増額分を削った修正案を同党の賛成多数で可決。県は臨時会に削除された分を復活させる補正予算案を提出しました。これに対し、自民党は議会で何の説明もせずに賛成に転じ、可決されました。

柳下礼子共産党県議団長は臨時議会閉会後、談話を出し「県民には理解しがたい」と、自民党と知事に経緯を説明するよう求めました。

共産党県議団は、定例会でも臨時会でも、センターの現地存続を求める患者・家族、周辺住民の声に応え論戦。さいたま新都心への移転に固執したことが事業費をふくれあがらせていること、知事が現在地に残すと約束したセンターの「機能」について、いまだに明らかにしていないことを指摘し、改めて移転計画の撤回を迫りました。(2014年4月23日付より)

小児医療センター現地存続求める 患者家族会・蓮田市長・党埼玉県議団が懇談

埼玉県立小児医療センター(さいたま市岩槻区)の、さいたま新都心(同市中央区)への移転計画について、日本共産党の柳下礼子、奥田智子両県議は14日、隣接する蓮田市で、センターの現地存続を求める患者家族の会、中野和信市長とそれぞれ意見交換しました。

懇談の様子=2014年4月14日、蓮田市

懇談の様子=2014年4月14日、蓮田市

患者家族との懇談では、蓮田市内98自治会のうち88自治会が現地存続の署名に協力してくれたことが紹介されました。患者の家族が実際に、さいたま新都心に足を運び、「重度の障害を持った子と一緒に通院することは困難」と改めて実感したことが語られました。

また、地元に対する説明がほとんど行われておらず、不安が広がっているとして、「県に地元説明会を開かせるべきだ」と話し合いました。

中野市長は、上田清司知事が移転計画を突如発表した際に「地元は動揺した」と述べ、センター機能の一部存続を一貫して求めていると語りました。

柳下氏は「病院の建て替えは本来、関係者の英知を集め、時間をかけて進めるもの。トップダウンが問題を大きくしています」と語りました。

懇談には、蓮田市議・候補、さいたま市議・候補、伊奈町議、青柳しんじ県議候補も参加しました。(赤旗2014年4月17日付より)

埼玉県議会臨時会 小児医療センター移転の補正予算 共産党など反対

村岡正嗣県議

村岡正嗣県議

柳下礼子県議

柳下礼子県議

16日、埼玉県議会臨時会が開かれ、県立小児医療センターの移転建設費を55億円増額する県知事提出の補正予算案を、3週間前絵に閉会した定例議会では反対した自民党を含め、民主党、公明党、刷新の会などの賛成多数で可決しました。日本共産党、社民党などは反対しました。補正内容は、杭工事や地下駐車場などを別途発注にした分42億円、残土搬出先の変更に伴う12億円などで、定例議会で承認されなかったものと同じです。

移転工事をめぐっては、移転先のさいたま新都心の土壌から基準を超えるヒ素が検出(14日公表、判明は3月26日)されたことが問題になっています。

本会議質疑で日本共産党の村岡正嗣県議は「ヒ素を含む残土処理費用が12億円には含まれていない」と指摘。上田清司知事は「1ヶ月程度かけて詳細に調査する」としながら、補正内容は変更しませんでした。

本会議質疑後に開かれた福祉保健医療委員会では柳下礼子県議が、知事が約束した「センターの現在地に残す機能」についていまだに明らかにしていないと批判し「早急に説明会を開くべきだ」と要求。県側は「残す機能」を、今年秋に明らかにすると述べ、その前に説明をしたいと答えました。

同委員会では、予算執行にあたって「誠実な対応」と「現病院の機能保持のあり方」を早急に示すことを県に求める決議が可決されました。(赤旗2014年4月17日付より)