訴訟2周年 埼玉で集会/曙ブレーキ石綿被害

車両ブレーキメーカーの曙ブレーキ(本社・埼玉県羽生市)でアスベストによって石綿肺や肺がんなどを発症し、死亡するなど被害を受けたとして、元従業員や遺族が同社に謝罪と損害賠償を求めている裁判の2周年集会がこのほど、羽生市民プラザで開かれました。

原告団長の五月女行雄さん(74)は被害者の会の結成など訴訟に至る苦労を語りながら「アスベストで多くの苦しんでいる人がいることを知りました。妻の恨みも晴らしてやりたい」と決意を述べました。

裁判は12年11月に提訴。これまで13回の口頭弁論が開かれました。会社が従業員にアスベストの危険性を知らせず、防じんマスクの支給や集じん設備も不十分だった実態が明らかにされました。被害者は裁判引き延ばしを許さず、早期解決を訴えています。

集会では、大阪泉南アスベスト裁判をはじめ各地で国の責任を認める判決が続き、被害者救済の道が広がっていることが報告されました。(赤旗2014年12月17日付より)

予算は市民を優先に さいたま市議会 山崎氏が要求

山崎章市議

山崎章市議

日本共産党の山崎章市議はこのほど、さいたま市議会で一般質問し、市民の暮らし最優先の予算編成を求めました。

山崎氏は、党市議団が取り組んだ市民アンケートで、68%の人が「暮らしが悪くなった」と回答し、税金・公共料金の引き下げや高齢者福祉の充実、子育て支援の充実に力を入れてほしいという声が多かったと紹介しました。

その上で、市は大型開発事業に7000億円以上の財政投入を行う一方で、福祉や教育の予算を削って基金に総額662億円を新たに積み立てたと批判。政令市のなかで医療、教育、保育などの公共サービスが最下位となっている事実を示し、「大規模開発優先ではなく、市民の福祉や医療、教育を大切にするべきだ」と迫りました。

阿部順平財政局長は「高齢者福祉、子育て支援、医療、教育などの施策の充実をはかりたい」と答えましたが、大規模開発は推進する姿勢を示しました。

山崎氏は、地方自治体の役割は「住民福祉の増進をはかること」だと指摘し、予算の転換を求めました。(赤旗2014年12月17日付より)

中小企業支援本腰を 埼玉県議会 村岡氏求める

村岡正嗣県議

村岡正嗣県議

8日の埼玉県議会一般質問で日本共産党の村岡正嗣県議は、本腰を入れた中小企業振興策を求めました。

村岡県議は消費税8%増税や原材料の値上がり分を「価格に転嫁できない」という中小業者の実態を示し、「アベノミクスは中小企業に何ら恩恵をもたらしていない」と指摘。また、安倍政権が狙う、中小企業の経営を圧迫する外形標準課税の拡大に反対するよう迫りました。

上田清司知事はアベノミクスについて「輸出大企業には利益をもたらしたが、国内企業にはマイナスに働き、実質賃金は連続して下がっている」と述べ、「成長戦略」も「評価できる段階にない」と語りました。外形標準課税の拡大は「慎重に検討すべきだ」と答えました。

村岡県議は、6月に成立した小規模企業振興基本法や10月に閣議決定された小規模企業振興基本計画、県中小企業振興基本条例に基づき、「これまで以上に広範な関係者の意見・要望に耳を傾け、施策を練り上げるべきだ」と要望。具体的には、官公需の中小企業への契約拡大、低価格受注の防止、技能労働者への賃金形態の把握と実効ある賃上げ対策を求めました。

山中融産業労働部長は「経済団体との意見交換や企業訪問などを通じ、要望や意見を幅広く聞いて施策に反映する」と答弁しました。(赤旗2014年12月17日付より)

願い届ける力が2倍 北関東、塩川梅村の両氏


塩川氏の訴え=2014年12月15日、さいたま市

 

衆院比例北関東ブロック(定数20)で、6選を果たした塩川鉄也氏と、初当選した梅村早江子氏は15日、さいたま市のJR浦和駅前で総選挙結果を報告しました。伊藤岳参院埼玉選挙区候補も訴えました。

塩川、梅村両氏は、消費税増税中止、戦争する国づくりストップ、原発ゼロなどを掲げた公約実現に全力を挙げると強調。梅村氏は「国民が声をあげれば、暴走政治をはね返すことができると確信できる結果になった」と述べ、塩川氏は「北関東ブロックで、みなさんの願いを届ける力が2倍になった。国民多数の願いに逆行する安部暴走政治を追い込む運動の先頭に立って頑張ります」と決意を語りました。

両氏の訴えに通行人が次々と足を止め、拍手をする人や手を振る人などもいました。

埼玉県の川野幸徳党後援会長は「共産党なら暴走政治を止められるというのが有権者に伝わった選挙だった。支部が日常的に選挙活動をやっていくためにも、後援会をしっかり組織して、来春のいっせい地方選でも勝利したい」と話しました。(赤旗2014年12月16日付より)