党埼玉県委員会新型コロナ対策本部 医療機関の経営危機打開で大野知事宛に申し入れ

日本共産党埼玉県委員会の新型コロナ対策本部の荻原初男本部長は26日、砂川裕紀副知事と会い、大野元裕知事に宛てて 「新型コロナ対策にかかる医療機関に対する支援強化を求める要望書」を提出しました。
要望書では、感染拡大の防止と感染患者の治療を担ってきた医療機関が、空きベッドの確保や患者の受診抑制、検査・入院・手術の延期、健康診断の休止などで大幅な減収となり、経営悪化が進んでいると指摘したうえで、「医療の崩壊」という事態を回避し第2波の感染拡大に備えるために、県内医療機関の経営実態調査の実施や、感染症患者の受け入れで外来や入院患者が減少している病院の実態に即した財政支援など9項目について要望しています。申し入れには 、党県議団から村岡正嗣幹事長、秋山文和議員、守屋裕子議員も同席しました。
要望項目は以下のとおりです。
1.県として、緊急に県内の医療機関の経営実態調査を行うと同時に、現場の声を聴取し、今後の対策に生かすこと。
2.令和2年度県一般会計補正予算では新型コロナウイルス対策として疑い患者の入院先の確保や、人工呼吸器の設備整備、入院患者受入れに対する協力金など81億2400万円を計上しましたが、これではあまりに不十分です。さらなる補正予算を組んで、抜本的に医療機関への補償を行うべきです。特に空床補償は、6床を確保するために70床を閉鎖しなければな らない場合には閉鎖した病床すべてに支払うよう拡充すること。
3.上記の補正予算は、新型コロナ感染症に直接対応する予算措置がほとんどです。感染症患者の受け入れで、外来や入院患者が減少している実態に即した医療機関への財政支援を講じること。
4.保険請求に対する支払いは2ケ月後であることから、この6月及び7月での資金ショートを起こす懸念が現実化しています。国に対して緊急対策を求めるとともに、金融支援をはじめ県独自の支援策を講じること。
5.ECMO (体外式膜型人工肺)の操作には専門的な知識が必要です。 ECMO の機材購入に対する助成予算を増額するとともに、県の責任においてスタッフの養成を行うこと。
6.医療用マスク、フェイスシールド、防護具等がまだまだ不足しているため、関連予算を大幅に増額すること。
7.今後、コロナ感染の長期化が予想され、第2波の流行も指摘されています。そこで、さいたま市民病院の旧病棟を、中等症の患者を受け入れる感染症専門病棟として活用できるようさいたま市との協議をすすめること。
8.公立・公的病院感染症患者の受け入れ体制をさらに強化すること。また、厚生労働省が進めようとしている公立・公的病院の再編整備計画についてはいったん計画を撤回するよう国に求めること。
9.重症者の診療報酬が2倍になったとはいえ、これでは減収のごく一部の補填にしかなりません。国の第二次補正予算の編成にあたっては、昨年比での減収すべてを補填して医療機関の経営を支える観点を貫くよう国に要望すること。

一人の中退者も出さない 野党議員に埼玉の民青要請

日本民主青年同盟埼玉県委員会は21日、新型コロナウイルス危機の下、学生の生活と学びを支える支援策の強化を求め、国会議員会館を回って野党国会議員に要請行動しました。

日本共産党の志位和夫委員長、小池晃書記局長、吉良よし子、伊藤岳両参院議員、立憲民主党の枝野幸男代表、熊谷裕人参院議員、国民民主党の大島敦副代表に要請書を届けました。

要請書は、▽大学ごとに学生援助が異なり、格差が生じていることを考慮し、全ての学生を対象に学費が半額免除されるよう力を尽くすこと▽給付型奨学金制度の拡充に努めること▽住居確保給付金制度の対象を抜本的に広げ、より多くの学生の救済を図ること―などを求めています。

参加した県内在住の大学生は「図書館などが使えないのに年25万円の施設維持費を取られている」と訴え。佐藤一馬民青県委員長は「学生たちにも自粛などに協力したい思いはあるが、金銭的支援がなければ安心できない」と指摘しました。

伊藤氏は「新型コロナで学生世代が消失するのは社会にとって痛手だ。何としても1人の中退者も出さないようにしなければならない」と応じました。

必要な病床数ただす 塩川氏、医療機関支援求める

日本共産党の塩川鉄也議員は20日の衆院内閣委員会で、新型コロナウイルス患者の入院受け入れ病床数についてただしました。ピーク時の入院患者数は政府の計算式による試算で全国約22万人に上る一方、18日時点で都道府県が受け入れ可能と想定する病床数(確保想定病床数)は約3万にとどまると指摘。「大きな乖離(かいり)があるが、22万床をめざし国が支援するのか」とただしました。

西村康稔経済再生相は「大きな山が来る時に備えて病床を確保しておくことが大事だ」としつつ、具体的な病床数は述べませんでした。

塩川氏は、医療機関への経営支援や包括支援交付金の抜本的な増額を要求。西村氏は「2次補正予算で交付金を大幅に増額し、国が全額負担する形にする」と述べました。

医療機関に支援必要 梅村氏と川口市長

日本共産党の梅村さえこ衆院北関東比例予定候補と同埼玉県議団は28日、川口市の奥ノ木信夫市長と懇談し、新型コロナウイルスに関わる小規模事業者や医療機関への市独自の支援策について聞きました。柳下礼子、村岡正嗣両県議、金子幸弘市議が参加しました。

奥ノ木市長は、市独自に新型コロナの影響で売り上げが減少した小規模事業者に一律10万円を支給し、国の中小企業向け給付金の対象とならなかった事業者にも支援を予定していると説明。「弱い立場の人ほど支援を受けられない。ハードルをなくした支援が必要」と語りました。

また、市内の四つの医療機関から意見を聞いた上で、新型コロナ感染者の受け入れや、それに伴い医師や看護師が感染し、休業となった民間医療機関への支援策を決めたことを紹介。すでに市内の医療機関で新型コロナ感染者を受け入れており、素早い支援が必要だと述べました。

梅村氏は「国の補正予算案にはPCR検査センター設置のための予算が含まれておらず、川口市がやられているような支援も、本来は国がやるべきです」と話しました。

奥ノ木市長は「国の本格的な財政支援が必要ですね」と応じました。

休業支援は弾力運用 共産党要請に県が回答

日本共産党埼玉県委員会の新型コロナウイルス対策本部は21日、大野元裕県知事あてに要望書を提出しました。荻原初男本部長、柳下礼子、前原かづえ、秋山もえの各県議が参加しました。

荻原氏は、応対した砂川裕紀副知事に要望書と共産党の感染爆発・医療崩壊を止める緊急提案を手渡し、PCR検査体制の抜本的強化や、各種基金の活用、今年度の予算執行の見直しも含めた大胆な財源確保などを求めました。さらに、県が独自に行う新型コロナの影響を受けた中小企業への支援金の対象が、4月8日から5月6日までの期間の7割以上休業する業者となっていることに言及。「県内の業者から『今から休業しても7割に満たない。見直してほしい』と要望が寄せられている」と訴えました。

砂川副知事は「7割以上の休業」の条件について「生の声を聞かせていただいた。弾力的に運用できるようにしたい」と述べ、PCR検査については「民間の力も借りて増やせるようにしたい」としました。

柳下氏は、最初に緊急事態宣言が出された7都府県のうち、埼玉県だけが知事の記者会見に手話通訳者を配置しておらず、ただちに配置するよう求めました。