さいたま市議会/神田氏「地域全体を検査せよ」

さいたま市議会で2月10日、日本共産党の神田義行市議が代表質問に立ち、新型コロナウイルスの検査体制の拡充を求めました。

神田氏は、共産党市議団が昨年から何度もPCR検査の拡充を求めてきたにもかかわらず、市は抜本的な手立てを打ってこなかったと指摘し、「県とも協議し感染者が多い地域全体を対象にしたPCR検査の実施を決断すべきだ」と強調。また、市の高齢者施設の利用者と職員への検査費用の一部補助は不十分だとして、「無症状者を含めた感染者の把握のためには、関係者すべてが検査を無料で実施すべきだ」と迫りました。

高橋篤副市長は「感染拡大の可能性が見込まれる施設や地域に対し、県とも情報共有を行いながら必要な検査をしていきたい」と答弁し、高齢者施設の検査費用の無料化については言及しませんでした。

神田氏は「すでに多くの自治体で、国まかせでなく独自に検査を拡充している。市独自の判断でも、地域全体でPCRなどの検査を行うべきだ」と重ねて求めました。

埼玉県に党県議団聞き取り/国保税必要額全市町村で増加 

日本共産党埼玉県議団は2月5日、県社会保障推進協議会とともに、国民健康保険の状況について県の担当者から聞き取りを行いました。梅村さえこ衆院北関東比例予定候補も参加しました。

県国保医療課の担当者は、県の本算定結果では、2021年度の自治体の県への納付金は全63市町村で前年度より増え、1人あたりの保険税必要額もすべての自治体で増加していると説明しました。

社保協の人たちは「コロナ禍で減収となり、生活が大変な人たちが大勢いる。生活費を圧迫して国保税を払わないと医療が受けられないのはおかしい」「コロナに伴う国保税の減免制度について、自治体の窓口の職員の中には、よくわかっていない人もいた。通院を我慢し、救急車で運ばれるような人も多いなか、制度を知っていれば防げたこともあったと思う。もっと自治体に周知を」と訴えました。

県側は「国保の制度上、自治体からの納付金で賄わないと穴があいてしまう部分がある。県や全国知事会として、引き続き国に公費負担の増額を求めていく」と回答。減免制度については、各自治体がしっかりと対応できるよう周知していくと述べました。

新型コロナ対策/党県対策本部が知事に重点要望

左から荻原県委員長、大野知事、柳下団長、村岡幹事長

日本共産党埼玉県委員会の新型コロナウイルス感染症対策本部と党県議団は1月29日、県庁に大野元裕知事を訪ね、「コロナ禍から県民の命と暮らしを守る施策の強化を求める重点要望」を行いました。

要望では、緊急事態宣言後も感染拡大が収束するどころか感染の拡大で病床使用率が約7割、自宅療養者が3600人以上にのぼるなど「憂慮すべき状況」にあると指摘。県が高齢者入所施設の職員を対象にPCR検査の実施に踏み切ったことを評価しつつ、緊急事態宣言後の感染の急拡大や医療機関・介護施設などでのクラスタ―の発生などの状況を踏まえた対策の強化を求めています。

具体的な要望項目は以下のとおりです。

1.PCR等検査の抜本的拡充について

―県が行っている高齢者入所施設職員に対するPCR検査の対象を12市から全県に広げるとともに、医療機関や福祉施設等での集団感染を防ぐために、民間の検査機関を利用して医療機関や福祉施設の職員、入院・入所者も対象にした定期的な検査を実施すること。

―全国最大規模のクラスターが発生している戸田中央総合病院における院内感染の原因を究明するとともに県の対処について検証し、医療機関の院内感染防止対策に生かすこと。

―県立鳩山高等学校で、陽性者複数が判明した際に全校生徒360人余りを対象にPCR検査を実施したところ、20人の陽性者が確認されました。学校クラスターを防ぐために、陽性者1人が判明した段階で、全校生徒職員のPCR検査を実施すること。

―さいたま市大宮区や川口市などの感染集積地(エピセンター)を特定し、その地域の住民や働く人を対象に網羅的な検査を実施すること。

2.自宅療養者の早期解消と保健所体制の強化について

―自宅療養者の増大は、保健所ひっ迫の大きな要因ともなっており、「基礎疾患がなく、50歳未満は自宅療養」という基準を見直し、軽症者や無症状者全員が安心して宿泊療養できるよう宿泊施設を大規模に借り上げること。また、消毒の効率化やスタッフの増員で宿泊療養施設における感染者の受け入れを促進すること。

―現行の積極的疫学調査を維持するとともに、地域医師会の協力や他部局や市町村にさらなる職員や保健師の派遣を求め、保健所職員の業務の負担軽減をはかること。また、来年度の保健師採用枠を大幅に増やし、保健師の確保に努めること。

3.医療機関、介護・福祉事業所に対する支援について

―新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金が速やかに現場に届くように改善をはかるよう国に求めること。

―すべての医療機関や介護施設、障害者施設などを対象に減収補填をはじめ十分な財政支援を行うよう国に強く求めるとともに、県としても独自の支援策を講じること。

―公立・公的病院などに対する財政支援を強化し重症者・中等症患者用の病床整備を急ぐこと。特に県立循環器呼吸器病センターが中心的役割を果たすこと。

4.雇用と営業、生活を守るための支援策の強化について

―営業時間短縮に協力した飲食店などに支給する感染防止対策協力金(第4期)について、協力開始日が1月12日に間に合わなかった場合でも日割りで支給する旨の内容を周知徹底すること。また、協力金の拡充を国に求めること。

―持続化給付金、家賃支援給付金を1回限りで打ち切ることなく、第二弾を支給するよう国に働きかけること。

―公共住宅や宿泊施設も活用して、失業や収入減で住居を失った人々の住まいを確保すること。また、そのことを周知・徹底すること。

―「生活保護の申請は国民の権利です」という厚生労働省の呼びかけにふさわしく、親族への扶養照会などで誤った対応をしないよう指導を徹底すること。

 

 

埼玉県議会/営業時短協力金支給/全会一致で可決

埼玉県議会は7日夜、1都3県への緊急事態宣言を受けた補正予算案(計約582億円)を全会一致で可決しました。

同案は①さいたま市大宮区、川口市、越谷市の酒類を提供する飲食店やカラオケ店に、8日~11日まで営業時間を午前5時~午後8時まで(酒類提供は午前11時~午後7時)に短縮した場合に協力金を増額(1店舗あたり8万円増)し、②県内全域のカラオケ店、バーなどを含む飲食店に12日~2月7日まで営業時間を同様に短縮した場合に協力金を支給(同最大162万円)するものです。

日本共産党の守屋裕子県議は産業労働企業常任委員会で、県内全域での営業時間短縮は12日からと周知期間が短く、周知不足が生じる可能性が非常に高いと指摘し、12日から時短できなかった事業者への配慮を求めました。

藤田努産業労働政策課長は「市町村などと連携し、なるべく早く周知して、しっかり申請してもらえることを第一に考えていく。弾力的な取り扱いも行っていく」と答えました

埼玉県党/知事に緊急申し入れ/大規模な社会的検査を

日本共産党埼玉県委員会新型コロナウイルス対策本部と党県議団は25日、大野元裕知事に対し緊急に申し入れをしました。柳下礼子、村岡正嗣、秋山文和、前原かづえ、守屋裕子、秋山もえの各県議が出席しました。

荻原初男本部長(県委員長)は、コロナ感染者の急増や医療体制の危機を訴え、無症状者の保護の重要性を強調。12月定例会で秋山もえ県議の一般質問に、知事が検査感度を理由に「社会的検査は考えていない」と答弁したことにふれ、「PCR検査に対する考え方を抜本的に改め、まずは医療機関や福祉施設などで社会的検査ができる体制をとってほしい」と迫りました。

要望書は大規模な社会的検査の実施に加え、▽医療機関への財政支援▽自宅療養者解消のための宿泊療養施設確保▽保健所体制の抜本的強化と保健師などの確保・養成▽年末年始の体制強化―を求めています。

柳下氏は「クラスター(感染者集団)も増えている。社会的検査をやるよう一歩踏み出してほしい」と重ねて求めました。

砂川裕紀副知事は「県民の安心、安全が第一なので、それを確保するためどうするか議論させてもらいたい」と述べました。