埼玉県議会予算特別委員会が9日開かれ、日本共産党の柳下礼子県議は、国が戦争法の具体化で自衛隊病院などの機能を変質・強化しようとしているとして県の姿勢をただしました。
柳下県議は、航空自衛隊入間基地(狭山市、入間市)の留保地への「自衛隊入間病院」設置計画について、戦時には傷病隊員の「後送病院」になると指摘。また、防衛医科大学(所沢市)に新たな感染症対策設備をつくり、エボラ出血熱など危険な感染症に対応する体制を整えようとしている問題を取り上げ、「地元市も説明を受けていない。県として防衛省に説明を求めるべきだ」と求めました。
北島通次企画総務課長は、防衛医大の動きについて、防衛省の新年度予算概要で承知しているだけで説明は受けていないと答弁。
柳下県議は、アフリカ・南スーダンで感染する可能性がある自衛隊員を受け入れるためとした防衛省の説明を紹介し「自衛隊の海外派兵拡大を念頭に置いた動きといわざるを得ない。日本を戦争できる国に実質的に変質させていく動きを許すことはできない」と主張。「県として(基地情報を)積極的に収集し、提供すべきだ」と要求しました。
中原健一企画財政部長は「訓練の実施や騒音など県民生活に影響を及ぼすものは事前の情報提供を求めていく」と答えました。
(しんぶん赤旗2016年3月11日付より)