戦争法案、成立急がず慎重に/さいたま市は全会一致

さいたま市議会は17日、「安全保障関連法案の審議にあたり慎重な取扱いを求める意見書」を全会一致で可決しました。

意見書は、同法案と安全保障問題について、「多くの議論と意見が交わされ、法案自体の評価も様々(さまざま)」だと指摘。国に対し、「国民一人一人に焦慮(しょうりょ)と不安を抱かせることのないよう」今国会において慎重かつ十分な審議を尽くすことを求めています。

日本共産党の山崎章市議団長は「共産党は法案の廃案を求めていますが、自民党、公明党も含めて『慎重審議』で一致し、意見書を出せたことは大きな意味があります。今議会に法案の廃案・慎重審議を求める3件の請願が出されたことも力になりました」と話しています。

(しんぶん赤旗2015年6月18日付より)

【さいたま市】戦争法案 市長は反対表明を/さいたま市議会 鳥海議員迫る

鳥海敏行市議

鳥海敏行市議

15日開かれた、さいたま市議会の代表質問で、日本共産党の鳥海敏行市議は、清水勇人市長の戦争法案に対する態度と歴史認識についてただしました。

鳥海氏は戦争法案について、米軍との「切れ目のない」戦争体制を構築するために憲法9条破壊を狙う、過去最悪の法案だと指摘。陸上自衛隊大宮駐屯地を抱え、「平和都市宣言」をした都市の市長として、「市民に苦しみを与えることになる戦争法案にきっぱりと反対の意志を表明すべきだ」と迫りました。

清水市長は答弁に立たず、遠藤秀一副市長が「憲法違反などの意見があるのは承知している。国会で十分な議論の必要がある」と述べました。

鳥海氏は、日本の過去の侵略戦争と「慰安婦」問題で「村山談話」と「河野談話」の市長の評価について質問。中国や韓国の市との交流を進める、さいたま市長として「両談話を否定する動きにきっぱりと反論すべきだ」と強調。民族差別をあおるヘイトスピーチを根絶するために国の対策が求められると指摘しました。

清水市長は「歴史認識についてさまざまな議論があるが、話し合いを重ね、理解を深めていく必要がある。戦争の歴史を学び、今後の日本のあり方を考えることは大切だ」と答弁。ヘイトスピーチ防止のために、国として体制整備の検討が必要との認識を示しました。

(しんぶん赤旗2015年6月17日付より)

【さいたま市】民主主義と公民館考える/「九条俳句」問題で市民の集い

永田氏の講演を聞く参加者ら=2015年6月10日、さいたま市

永田氏の講演を聞く参加者ら=2015年6月10日、さいたま市

表現の自由や公民館のあり方を考える市民の集いが10日、さいたま市内で開かれ、約100人が参加しました。

同市の公民館で昨年6月、俳句サークル会員が互選した「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」の俳句が公民館だよりへの掲載を拒否された問題がテーマ。

元NHKプロデューサーの永田浩三・武蔵大学教授が講演して、戦後の民主主義を育ててきた公民館の役割を語りました。

「九条俳句」問題では、市民の発表を後押しする立場の公民館が、逆に制限する側になったと批判し、「公的なものが表現者を守らなくてどうするのか。社会の因習や弾圧から民主主義や理想を守るのが公的機関の役割」と指摘しました。

集会では、東京都国分寺市や埼玉県新座市などで、憲法9条や日本軍「慰安婦」問題、原発ゼロをテーマにした展示が行政や議会の介入で不許可にされた実態が報告されました。さいたま市は「九条俳句」問題で不掲載の姿勢を崩しておらず、参加者は、運動をさらに大きくしていくことを確認しました。

(しんぶん赤旗2015年6月12日付より)

アメリカの戦争に子や孫を送らせない/戦争法案廃案に 街頭で訴え

日本共産党埼玉県委員会は5日、おくだ智子参院比例候補、伊藤岳参院埼玉選挙区候補を先頭に、各地で「戦争法案」に反対する宣伝を行いました。通りかかった人がビラを受け取り、法案反対の署名をしていきました。

ビラを手渡すおくだ氏=2015年6月5日、川口市

ビラを手渡す、おくだ氏=2015年6月5日、川口市

訴える伊藤氏=5日、さいたま市

訴える伊藤氏=5日、さいたま市

埼玉 おくだ・伊藤両氏先頭に

おくだ氏は、川口市の川口駅前で演説し「『戦争法案』は平和や安全とはまったく逆に国民を戦争に巻き込む法案です。日に日に高まる反対の世論をもっと集めて廃案に追い込みましょう」と語りました。

さいたま市で訴えた伊藤氏は「『戦争法案』の憲法違反の本質を隠すことはできません。反対の声をご一緒にあげましょう」と呼びかけました。

川口駅前で宣伝に足を止めた男性(75)=さいたま市=は「憲法9条があるのに(戦争法案は)無理があることは誰にでもわかります。(法案が通ると)戦争に巻き込まれ、日本が攻撃されることになります」と話しました。

大宮駅前で署名した男性(67)=さいたま市=は「安倍首相は、アメリカの代わりに日本が戦争できるようにしたいと思っているようです。戦争にかり出されるのは子や孫の世代。絶対に認められません。首相はもっと国民の声を聞くべきです」と訴えました。

(しんぶん赤旗2015年6月6日付より)

戦争法案阻止 全国で/埼玉で1万人集う

9条こわすな・戦争させない!とコールするオール埼玉総行動参加者=31日、さいたま市浦和区

9条こわすな・戦争させない!とコールするオール埼玉総行動参加者=2015年5月31日、さいたま市浦和区

戦争法案が審議入りして初の日曜日の31日、反対を訴える多彩な取り組みが全国各地で行われました。さいたま市北浦和公園の「集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回を求めるオール埼玉総行動」には1万400人を超える市民(実行委員会発表)が集まり、集会やデモ行進を行いました。

同行動は、「憲法9条壊すな、戦争させない」の一致点で、弁護士や生協、労働組合、平和、教育、女性、青年の各団体など幅広い立場の人たちが参加。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で知ったという人や飛び入り参加の人も相次ぎました。実行委員会によると、同会場での1万人規模の集会は初めてです。

まぶしい日差しのなか、参加者は真剣な表情で発言に耳を傾けました。小出重義実行委員長は「安倍内閣による憲法破壊を打ち破るのは国民による総行動しかありません」と呼びかけ、後援した埼玉弁護士会の石河秀夫会長は「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起きないようにすることを改めて決意したい」と訴えました。

ゲストの元自衛隊員の泥憲和さんは「安倍首相のゴールは憲法改正と国防軍創設。ペテンにだまされず、集団的自衛権反対の声をあげよう」と呼びかけました。体調不良で欠席したジャーナリストの鳥越俊太郎さんがメッセージを寄せました。

リレートークでは高校生も発言。自由の森学園高校3年生は、学校で集団的自衛権反対の署名を集めたと述べ、「友達と議論して自分たちの未来を考えていきたい」と語りました。

日本共産党の塩川鉄也衆院議員、民主党、社民党の代表があいさつしました。

(しんぶん赤旗2015年6月1日付より)