埼玉県議会が閉会

埼玉県議会定例会は14日、一般会計補正予算案などを可決して閉会しました。2017年度決算認定と県5カ年計画策定議案は閉会中審査になりました。

日本共産党は、6議案に反対しました。秋山文和県議が討論し、イオン系企業の水耕トマト栽培施設に対する助成費を含んだ補正予算について「特定企業のみを支援する事業だ」と指摘。国民健康保険の保険者を市町村から都道府県に変えることに伴う運営協議会設置の条例案について、「国保の都道府県化は保険料を増大させるおそれがある」と述べました。県地域医療構想の策定について、2025年に急性期医療病床を現在より6720床削減するものになっていると指摘しました。

八ツ場ダム建設費用が4600億円から5320億円に変更されたことに同意を求める議案について「国の約束違反であり、到底同意できない。今後もさらに事業費負担が増大するおそれがある」と指摘して反対しました。

(2016年10月18日付「しんぶん赤旗」より)

基地の戦争準備止めたい 埼玉・入間市長選 石田氏が決意

埼玉県入間市長選(16日告示、23日投票)への立候補を表明した、日本共産党の石田よしお氏(70)=新=は12日の会見で、「航空自衛隊入間基地(入間市、狭山市)で進む戦争法の具体化を止めたい」と訴えました。

石田氏は、入間基地へのC2輸送機配備やジェット燃料施設の更新建設、隣接する留保地への自衛隊病院建設問題などをあげ、「入間基地では戦争へ踏み出すための準備が進められている。現市長は防衛省といっしょに進めている。市民の安全を最優先にする立ち場で、徹底的に追及したい」と述べました。

また、国民健康保険税を引き上げ、シルバータクシー券をなくそうとする現市政を批判し、高齢者が安心して暮らせる市政に転換するとともに、学校給食費の無料化など子育て施策も充実すると訴えました。

市長選には、現職の田中龍夫氏(64)が立候補を表明しています。

(2016年10月14日「しんぶん赤旗」より)

「八ツ場」水道事業圧迫 埼玉県議会委 料金増も

埼玉県議会産業労働企業常任委員会は7日、来年度からの県営水道の料金単価について審議し、その中で、八ツ場(やんば)ダム建設の水道事業への影響が明らかになりました。

国は8月、八ツ場ダム建設の事業費を4600億円から5320億円に引き上げ、関係都県にも負担増を求めています。埼玉県の費用負担は88億円増の658億円になります。県は、八ツ場ダムが稼働する2020年度以降、水道事業に減価償却費や維持管理費で毎年23億円の支払いが生じ、水道料金単価になおすと1立方メートル当たり3.7円に相当すると説明。さらに今回の引き上げで毎年1億円、料金単価では0.17円の負担増になると報告しました。

県は、経営努力によって2017~20年度の4年間は現行の1立方メートル当たり61.78円に据え置くと表明。しかし、水需要の減少や老朽施設の更新費用も加わり、20年度以降の収支は赤字に転ずる見込みであることを明らかにしました。

委員会で、日本共産党の金子正江県議は、八ツ場ダムが利水上も治水上も役に立たない無駄なダムであると指摘し「利用者の負担増にならないよう努力すべきだ」と求めました。

中島俊明水道企画課長は、水道施設の維持管理の見直しや債務の早期返還などで支出を抑え、負担増にならないよう努力すると答えました。

(2016年10月12日「しんぶん赤旗」より)

税滞納者に強権徴収 さいたま・神田市議 市に転換迫る

日本共産党の神田義行さいたま市議は、13日開かれた市議会代表質問で、税などの滞納者への市の対応についてただしました。

神田市議は、納税相談で市職員から「生存権など、すべての権利は期日までに税金を納めている人にのみ認められている権利だ」などと言われ、「分納を認められず、借金をしてでも一括納付することを強要された」など市民の声を紹介。「市は納税相談にあたり、『納税者の生活の実態をよく聞いて対応する』と繰り返しているが、現場ではこのような対応がされている。納税者に対し、国税徴収法などが定める納税者の権利などをしっかり説明した上で相談にあたるべきだ」と迫りました。

原修財政局長は「納税相談では丁寧な対応を心がけているが、時には毅然(きぜん)とした対応をしなければならないケースもある。意見を真摯(しんし)に受け止め、適切な対応を心がけたい」と答弁しました。

神田氏は、この間、滞納者への差し押さえが急増し、給与など差し押さえ禁止財産まで徴収されているケースもあるとして「滞納者の財産をあらゆる手段で差し押さえるというやり方でなく、滞納者の生活を立て直しながら相談にあたる方向へ転換すべきだ」と求めました。

原財政局長は「差し押さえなどについては、法令を遵守して適切に対応したい」と述べました。

(2016年9月13日付「しんぶん赤旗」より)

 

戦場の体験語り暴走政治に対抗 かわぐち9条の会が集い

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戦争体験を語る金子兜太さん=11日、川口市

金子兜太さんが講演

埼玉県川口市の「かわぐち九条の会」は11日、JR川口駅前フレンディアで第11回平和と文化の集いを開き、約300人が参加しました。「マリンバ・プロムナーズ」によるマリンバとピアノの演奏に続き、俳人の金子兜太さんが「戦争生き残りは反戦の魂」と題して講演しました。

「戦争を知らない国会議員が憲法をいじろうとしている。自分の戦争体験を語ることで抵抗したい」と語った金子さん。海軍主計中尉として配属されたトラック島で食糧確保に奔走しつつも、サツマイモ栽培の失敗やアメリカ軍の機銃掃射による妨害に陥り、200人の部下のうち70人を餓死や攻撃などで失ったと話しました。

文化や個人主義が抑圧され、俳人も弾圧された戦前と、現在のさいたま市の公民館で憲法9条を詠んだ俳句が掲載拒否される事件を対比。さいたま市の事件では作者の女性が抵抗の声をあげたことを「戦前とは違う。女性が強くなっている」と話しました。

参加した川口市の女性(72)は「戦争の生の体験を聞けてよかった。国会では、安倍首相が暴走政治を早めていますが、ひどい政治が行われていることを多くの人が知らずにいます。知らせる運動をもっと続けたい」と話しました。

(2016年9月13日付「しんぶん赤旗」より)